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【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
真I章 進撃のゼノリカ。

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57話 何もかも全て、奪いつくす。


 57話 何もかも全て、奪いつくす。


「ま、何と言われようと、お前は、必死になって、この状況をどうにかしようと、頭をまわすだろうがな。お前はそういう男だ。だからこそ、お前は、俺を超えることが出来た。だが、しかし、それがゆえに、お前は死ぬ。俺より強い程度のザコに、俺は負けないから」


 そこで、オメガは、


「ぶっちゃけた話……『どんな絶望を前にしても諦めない』という『その資質』は『この俺』にも、相当なレベルで備わっているものだが、しかし、お前は、そんな俺の一歩先をいった。正直、悔しいよ。根性だけは、この俺こそが最強だと思っていたからな」


 遠い目をして、


「ふざけた話だと思わないか? 俺、けっこう、頑張ったんだぜ? けど、お前は、そんな俺をアッサリと超えやがった。虚しい話だぜ。……いや、まあ、お前の視点だと、わずかも『アッサリ』ではなかっただろうが……けど、まあ、俺の視点・感情だと、ついつい、そう思ってしまう。命と命は、結局のところ……たとえ、どれだけシルエットが似通っていても、決して、わかり合うことはできない」


 などと、意味深なことを口にしてから、


「お前と俺の間にある『差』は、実際のところ、『微々たるズレ』ぐらいのものなんだろうが……感覚の上では、絶望的な絶対的差に感じる。ほんと、虚しい……」


 『痛みを伴う言葉』を使っていながら、

 しかし、その表情は、どこか『晴々』としていた。

 心のしこりが取れたような顔。


 ある種の諦めた顔でもあるが、

 しかし、ただの諦観とは、

 やはり、どこか、少し違う。


「センエース。お前は俺を超えた。だから、俺に負ける。お前が今まで、多くの『敵』に対してかましてきた『理不尽』を、今日だけは、俺が、お前に対して突き付ける。因果応報。まわるんだよ。業ってやつは。良くも悪くも。すべては円になっているから」


 その言葉に対し、

 センは一切、反応を示さない。


 『現状のヤバさ』を痛感し、

 激しく動揺している。


 ――実のところ、セレナーデの効果によって、

 存在値だけではなく、心にも多大な削りを入れられているのだ。


 『イタズラな領域外の牢獄』ほど露骨ではないが、

 セレナーデは、明確に、センエースの精神力に圧力をかけている。


 だが、そのことにセンは気づけていない。


 なぜなら、オメガは、

 そういった部分の『隠ぺい』にも、

 かなりの力を注いだから。


 オメガが、今日までに積み重ねてきた『永き時間』の中で、

 『センエースを叩き潰すために整えてきた全て』は、

 ある意味で酔狂だが、しかし、決して伊達ではない。


 ゆえに、センは気づけない。

 自分の精神力に『大きな負荷がかかっている』という事に気づけず、

 結果、

 『なぜか過剰に膨れ上がる焦燥感や動揺を抑えきれない』という、

 それまでの自分ではありえなかった謎の不可思議に対し、

 純粋に、慌てふためいている。


「ちなみに、もう気づいていると思うが、異空間も完璧に封鎖させてもらった。亜空間倉庫への接続も、固有世界とのリンクも、全て断たせてもらった。お前のセキュリティに対して干渉することは難しいが、『存在値1のカスでは触れないように壁を張る』だけなら、一ミリも難しくない。もう、ここまできたら、あとは惰性で充分。存在値1だと、本当に、何もできないからな」



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自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
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[一言] ダメだこのオメガ…語り出した! ならば感想欄で勝負を決めてやる食らえ真オメガ流神闘電光石火の存在完全抹消究極秘奥義「影よりも冷たき神殺しの月光(ザグレートムーンライトテンプラチャーエクスペリ…
2020/11/05 08:43 退会済み
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