表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
真I章 進撃のゼノリカ。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1656/6037

46話 いくぞ、センエース。殺してやる。


 46話 いくぞ、センエース。殺してやる。


「ホロウユニバース‐システム発動。ナイトメア・ユニット、オープン。我が身を守れ、マキシマイズ・ドリームオーラ」


 あらゆる攻撃の貫通値を数倍に跳ねあげるシステムを発動させ、

 飛行制御性能を爆発的に上昇させるユニットを広げ、

 ほとんど無敵になれる防御壁を展開させる。


 際限なく膨れあがる魂魄。

 世界を飲み込むような怒涛の威圧感。


「――センエース。覚悟の質量だけで言えば、お前が最強だ。しかし、勝敗は別だぞ。俺の全部を賭せば、お前を殺すことも不可能じゃない」


「俺に用件があるんだろ? だったら、殺すのはマズいんじゃないか?」


「何度も言わせるな。俺に殺されるようなカスに用はねぇ」


 そう言うと、

 オメガは全身に力を込めた。




「いくぞ、センエース。殺してやる」




 淡々とした会話をブッタ切るように、

 特に目立った開始の合図もなく、オメガは飛び出した。


 次元を裂くような豪速。


 残像だけが、認知の領域内に深い傷跡をつけていく。

 人の目では追えない知覚の地平面。


 神の目をもってすら、

 かすみがかっているカゲロウ。


(……はやいっ……重いっ……)


 積み重なった拳が、センの腹部に触れる。


 弾けて、混ざる。


 高次の圧力が、ズンと腹の底に響く。

 センはたじろぐ。


(尋常ではない強さ……『方向性』こそ違うが、この『深み』は、ソンキーに匹敵する……)


 次手の予備動作に入ったオメガ。

 呼応するように、

 センは、回避の流れに乗っていく。


 ゆるやかに、鮮やかに、

 最善手を並べていく。


 ――空間を駆ける二つの神。

 八方で轟音だけが暴走している。


 無限の応酬。

 神速の拳たちが舞い散る。


 炸裂し、弾けて、破砕する。

 バカになったギアで、ケイデンスを底上げする。


 断絶だんぜつ重複ちょうふく

 色彩を超越した幻想。


 ――美しく儚い『ほのかな一瞬』が世界を満たしていく。

 命が輝く。


「――異次元砲――」


 ほんのわずかな隙間を縫って、

 センは、『置き』の極限魔法を放った。


 オメガは、それを好機とみて、




「――オメガバスティオン――」




 流れるように、

 両手の底で、

 センの異次元砲を転がすと、

 キンッ、

 と、弾けたような音が響いて、


 センの異次元砲が霧散する。


「っ?!」


 明確に動揺するセンエース。

 つい、目を丸くして、体が動揺に硬直する。


 ――その甘さを、オメガは見逃さない。


 センの懐に飛び込み、

 グンッッ!!

 と、思い切り踏み込んで、

 オメガは、




「――閃拳――」




 恥ずかしげもなく、

 センの技を盗用していく。


「が……はっ!」


 腹にブチ込まれた閃拳。

 それは、決して、単なる猿マネではなかった。


(狂ったように重い……っ)


 眩暈めまいがした。

 体が、くの字になる。

 脳が揺れた。

 全身が乱される。


 ――ビリビリと、心がしびれている。


 そんなセンに、

 オメガは言う。


「こいつは、いい技だな。名前はダサいが」


「……ダサくなかったら意味がねぇ」


 そう言いながら、

 センは、グっと顎をあげて、


「そんなことより……お前、さっき、俺の異次元砲をどうした?」


「当たったらウザそうだったから消した」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
[一言] この強さ、旧システム、覚悟の重さ、武の深み、 クトゥルフ・オメガバスティオンは、恐らくは 過去の主人公の一部なのかも。いや、 断片と言ったほうが正確かもしれません。 恐らく、このイベント…
[一言] エグいほど覚悟が積まれていますね。こう、 P型センキーのような軽い、薄っぺらい敵とは 違って、センのような、辛そうに見えて 凄まじく重い覚悟が感じられます。今までの敵は、 バーチャ以外には積…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ