表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
真I章 進撃のゼノリカ。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1639/6038

29話 反省しました(棒)。


 29話 反省しました(棒)。


「ああ、ちなみに『反省したら解放する』ってのだけは、絶対に本当だ。そこに関しては、絶対に嘘じゃない。それだけは、俺の名前にかけて誓う」


 そう言って、

 センは、また、無慈悲に指を鳴らした。


 クリミアの地獄は終わらない。


 5周目の地獄。

 ここまでくれば、

 さすがに、クリミアも、

 『自分が他者に何をしてきたのか』を思い知る。


 だが、反省はしない。

 彼は反省などしない。


 『理解』に至った彼が思うことは一つ。



 ――『だからって、なんで、私がこんな目に遭わなければいけない』

 という、純粋な怒り。



 ゆえに、もし『可能』なら、

 クリミアは、センを八つ裂きにするだろう。

 自分が受けた『責め苦』の、数十倍、数百倍の地獄をセンに与えて、

 『泣こうが喚こうが、絶対に許すものか!』

 と、『残虐さ』の限りを尽くすだろう。


 センの『反省したら解放する』という言葉は嘘じゃない。

 しかし、クリミアは、他者に対して、

 決して、そんな『許し』は与えない。



「5周目も耐えたか。いいねぇ。そのまま、新記録を狙っちゃえよ。さっき、俺は『新記録を出しても特に何もない』って言ったけど、もし、本当に新記録を出せたら、ちょっとだけガチで褒めてやるよ。頭は撫でてやらないけど、『あっぱれ』ぐらいは言ってやる」



 そう言ってから、

 また指を鳴らすセン。


 この期に及んで、まだ、クリミアの心には、

 わずかな『反省の念』すら芽生えていない。


 クリミアは反省などしない。

 だから、クリミアの地獄は終わらない。


 続く。

 終わらない。

 無慈悲な時間が続く。




 ★




 ――クリミアの根性はなかなかだった。

 6周、7周、8周、と、耐えてみせた。


 しかし、

 『8回目に耐えても解放されない』

 という事実を受け止めたことで、

 『あ、これ、耐えても無駄なやつだ』

 と、気づいたクリミアは、



「……反省……しました……どうか……ゆるしてください……」



 9周目が始まる前、そんなことを言った。

 見るからに、

 精神的にも、肉体的にも、

 限界っぽい様子。


 クリミアは、地に頭をこすりつけて、

 体を震わせながら、


「どうか……ゆるして……ください……もう……耐えられ……」


 その『薄っぺらな言葉』を受けて、

 センは、




「宣言はしなくていいよ。もし、お前が本当に反省した場合、ゲートは勝手に閉じるから」




「……」


「閉じる様子がないね。なんでだろうね? ね?」


「……」


「故障かな? トラブル? ミス? なんだろう? 不思議だね? ね?」


「……」


 表情が曇っていくクリミアに、

 センは、

 ほとんど無表情のまま、




「お前みたいなヤツが『反省できない』ってことは、よぉく知ってる。ぶっちゃけると、見飽きてんだよ、お前みたいなヤツ。自分が何をしてきたか。その辺までは把握できても、そこから先の理解に届かない。――『だからなんだ』とわめき続ける。悪ってのは、そういうもんだ」




「こんな……ひどすぎる……」


「お前に、命をもてあそばれた連中は、全員、同じことを想っているだろうな。ちなみに、お前には罪があるけれど、いたぶられた連中には罪がないってところがミソだな。彼らは被害を受けただけ、お前は罰を受けているだけ。その違いこそが最も重要な点だ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
[気になる点] 今まで、本当に反省して、ブラッディソウルゲートが 勝手に閉じた事はありましたか?99回の転生の中で 一度くらいブラッディソウルゲートの中で、本気で 反省した人はいましたか?という質問で…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ