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【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
『0』章 反聖典物語~カドヒト・イッツガイ(門人壱番)の慟哭~

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17話 春によく沸くヤツ。


 17話 春によく沸くヤツ。


「最初に断っておくが、サインは遠慮してくれ。一人に書くと、全員に書かないといけなくなる。写真撮影もNGだ。俺の写真を家に飾られて、毎日拝まれるなんて、想像するだけで死にたくなる」


「犯罪者のサインや写真など、誰が欲しがるか、クソボケ。思想だけではなく、自意識までイカれておるのか」


「くっくっく、そんなことを言っていられるのも今のうちだ。貴様も、すぐに欲しくなるさ。俺の輝きにあてられた者は、誰だって狂信者になる。なぜならば、俺様は、この上なく尊い美の結晶だから」


「くだらんことを、ごちゃごちゃと、やかましい。少し黙れ」


 カドヒトの純粋なボケに対して、

 至極まっとうな反応を見せてくれるバンプティ

 それが小気味よくて、カドヒトは、

 ついつい、無駄なアクセルを踏み込んでしまう。


「黙れとは、ずいぶんなご挨拶じゃないか、バンプティ」


 口元の笑みを深めて、

 しかし、視線にはギラっとした光を入れて、


「なぜ、俺が、お前の命令を聞かなければいけない?」


「どうやら、私の意図が正しく伝わっていない模様。……ではこう言い換えよう。死にたくなければ黙れ」


「ははっ、いいねぇ」


 カドヒトは、本当に楽しそうに、ケラケラと笑ってから、


「九華の末端風情が、この俺を殺せるとでも? 勘違いも甚だしいぜ」


 そう言い切り、見栄を切ると、

 右手の親指で自分を指して、


「俺は真実の伝道者カドヒト・イッツガイ。その気になれば、神界の深層を統べることも出来なくはない気がする稀代の超人。運命の調律だって、任せてもらえれば、なんだか出来そうな気もしないでもない……そういうレベルのスーパーサイコパス。俺がその気になれば、お前が100億人いてもワンパンよ」


「……なるほど、イカれておる……完全なキ〇ガイじゃ……春によく沸くやつじゃのう」


 バンプティは、心底から呆れかえっている顔でため息をつき、


「できれば『こんなの』の相手はしたくないのじゃが……まあ、仕方がない」


 そう言うと、静かに気を高めていく。


 充実していく魔力。

 オーラが全身をめぐって、

 全身をシンと包み込む。


 その様を見たカドヒトは、


「おー、おー、いいねぇ! なかなかの練度だ。長き時間をかけて、じっくりと磨いてきたのが伝わってくる……」


 そう言ってから、

 さらにジっと、バンプティのオーラを見つめ、


「いや……本当にいいな……あんたはすげぇよ、バンプティ」


「貴様に褒められても、まったくうれしくない」


 そう言うと、バンプティは地面を蹴った。

 きわめて制度の高い瞬間移動でカドヒトの死角にもぐりこむと、

 右手に集めた魔力の塊を、カドヒトの側腹部にたたきこむ。


「ぐっ……っ!」


 一発では終わらない。

 続けて、二発、三発と、

 バンプティは、重たい拳を叩き込んでいく。


 素晴らしい速度、

 素晴らしい練度。


 『バンプティが積み重ねてきたもの』を、

 その身で受け止めたカドヒトは、

 瞬間移動で距離をとると、



「……心底から感嘆するぜ、バンプティ……あんたは、マジですげぇ」



 そう言ってから、カドヒトは、背後のスールに視線を向けて、


「わかっていると思うが、絶対に手を出すなよ。ここで俺に加勢したりしたら、お前もマジで捕まるぞ」


「俺は『聖典におけるセンエースの在り方』に対して『まっとうな疑問』を抱いているだけで、ゼノリカに反意を示す気などさらさらありませんから、偉大なる九華の第十席様に手をだしたりしませんよ」



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自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
[気になる点] 戦争、バグ、バーチャの時には既にセンの無限転生については知れ渡っていましたか? 妊婦さんとかだと、胎内にいるのが真っ当な赤ちゃんじゃなくて狂気の変態(英雄)だったらどうしよう……とか…
[一言] モンヒトさんは神界(深層)に行けるのですか?
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