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【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
『0』章 反聖典物語~カドヒト・イッツガイ(門人壱番)の慟哭~

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4話 『警備員』VS『クレーマー』


 4話 『警備員』VS『クレーマー』


「俺は、間違っていることを、間違っていると言っただけだ。咎められる理由はない。十進法の加算において、1+1の答えは2だ。特殊な計算式を用いているわけでもないのに、1+1の答えで2以外を叫んでいる者を見かけた時、良識ある大人がするべきことは、その間違いを正してやることだと私は考える」


 スールの主張をトイメンで聞いている聖典教の教徒兼警備員のパンサクは、

 頭を抱えて、深くため息をつき、


「聖誕祭だぞ……いつもの閃光礼典とは違い……いや、礼典でも、もちろんダメなんだが……しかし、年に一度の聖誕祭で……それも、パメラノ猊下のスピーチにヤジをいれるとは……はぁ……ほんと、頭おかしい……」


 心底呆れかえったといった顔。


 『リフレクションのメンバーが、聖典教の礼典でヤジを飛ばす』というのは、

 『年2・3回程度の割合』で、ちょこちょこと起こる小問題。

  ※ ヤジとはいっても『殺す』だの『死ね』だのといった、

    無意味な罵詈雑言を飛ばすのではなく、

    クールに、理路整然と、

   『その意見はおかしい、なぜならば~』

    と、自分の意見を主張する感じである。

    反聖典のメンバーにとっては大事な『啓蒙けいもう活動』だが、

    聖典教の信徒からすれば、

    メチャメチャ鬱陶しい『クレーマー』でしかない。


 これまでのヤジも、いろいろと『問題視』されていたが、

 自由意志を主張しているだけなので、

 鎮圧や逮捕などに至ることはなかった。


 ――が、今回のような『聖誕祭』という、

 だいぶデカ目の規模で行われる神事で、

 しかも、天上の中でも古参であり上位勢である、

 『パメラノ猊下』のスピーチにヤジを飛ばしたという大問題は、

 さすがに看過できるものではなく、


「わかっているのか、貴様……コトは、もはや、冗談ではすまされないぞ」


「冗談? パメラノ猊下に正面から異を唱えたことが冗談? あんた、本気で言っているのか?」


「……そう……冗談じゃないんだよなぁ、こいつらは……しっかりと頭が狂っているからこそ問題なんだ」


「俺から言わせてもらえれば、狂っているのはあんたらの方だ。センエースの誕生を祝う式典? アホか、ボケ。どこまでもふざけた事しやがって……つぅか、聞きたいんだけど、あんたは、本気で、センエースなんていう『世の摂理をナメ腐った偶像』を信じているのか?」


「主はおられる。もちろん、会ったことはないが、この世界が存続しているという事実が、主の実在を如実に――」


「世界を守ったのはゼノリカだ。センエースなどという子供だましの偶像なんかじゃない。そんな安っぽい偶像に置換しちゃいけないんだ。とんでもない地獄に向き合ってきた天上の方々の功績を穢すことは許され――」


「ああ、ああ! いい、いい! あんたら反聖典の主張に興味はない! あんたらが主を信じないのは自由だ。不快だが、咎めることはできない。自由意志は、法で認められている権利だからな! しかし、忘れるな! それはこちらも同じだということを! 主を信じない自由と同じで、主を信じる自由も、また、この世界では認められているということを!!」


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自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
[一言] 聖誕祭はセンの誕生日に行われてる感じですか? 閃光礼典はいつ行われますか?
[気になる点] そういえば、この頃のセンは異世界間移動が できないんですよね。自分の持つ私世界と 転生先の世界、裏ダンジョン・ゼノリカにしか 移動できなかった訳ですし。 という事は、カドヒトはゼノリカ…
[良い点] 次話が待ち遠しい、イベントも待ち遠しい。 名前が違うとはいえ、センの活躍パートとか 何日振りだろうか、と思ってます。 [気になる点] センって最初の転生や魔人への転生などの時、 一人でずっ…
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