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【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
真D章 『真・第一アルファ』

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90話 当然だ、ナメるなよ。


 90話 当然だ、ナメるなよ。


『ゲヘヘ……精神ト外見ダケジャナク……ツイニハ声帯モイカレテキタナ……震エルゼ……イッソ、スガスガシイ』


 神は――



『……ヤッタゾ……一匹ヲ殺ス時間……最高記録更新……流石、俺……カッコ良スギダゼ、ヒャッハァ』



 ――神は!






『忘レルナ……コレガ……絶望ノ殺シ方ダ……』






 ドナは忘れない。

 神の成した全てが、その心に刻み込まれている。


 ドナは思う。

 『破格のチート』を持つから神なのではない。

 『最強の神』だからセンエースを敬愛しているのではない。


 『センエース以上に尊い存在などいない』と心と魂が知っているから――だから、ドナは『ゼノリカの穢れを祓う薔薇』であり続けているのだ。


 高次の暖かさの中で、

 ドナは、ゆっくりと天を仰いだ。

 息を吐いて吸う。

 ドナの中で、すべてが満たされていく。


 全身を包み込む暖かさの余韻をかみしめながら、

 ドナは、






「――少しは見えたか?」






 ボロボロで地にふすゴミスに、

 そう声をかけた。


 ゴミスは、

 息も絶え絶えで、

 目も開けられず、

 しゃべることもロクに出来そうもない状態で、

 しかし、


「……なにも……見えては……いません」


 なんとか、そう答えた。

 死にそうで、けど、まったく死ねない――そんな途方もない地獄の底で、

 ゴミスは、ドナに、最大級の敬意を示す。


「も、もうしわけ……ありません……己の不出来を……心から……謝罪します……」


 『敬語を使っているから』とか、そういうことではない。

 とめどなく心の底からあふれ出る敬意が、言葉に現れている。


 それだけの話。

 だから、ドナは、


「当然だ、ナメるなよ、私の神を」


 真摯な対応を施した。

 『本気の言葉』で対峙する。

 決して、ケムにまこうとしているワケでも、

 テキトーな言葉でごまかそうとしているワケでもない。


 見下しているとか、ナメているとか、

 そういうマイナスが一切乗っていない全力メッセージ。


 『この上なく尊き神の配下エキドナール・ドナ』として、

 彼女は、ゴミスと真正面から向き合う。


「私の想いに触れたくらいで理解できるほど、神は安くない。神は遥かなる高みにおられる」


 ドナの『想いと言葉』に触れたことで、

 『ゴミスの中』に渦巻いていた疑念が霧散した。


 『神とは?』――という、その安っぽい疑問に対して、

 『どうでもいい』という当然の帰結にいたった。


 『神とは何か』――その疑問に『意味はない』という高次理解。

 『そんなこと』はどうでもいいのだ。


 問題は、そういうことではなく……


(仮に『神とは何か』という疑問の答えを『言葉』で得たとして……それがいったい、なんだというのか……)


 ゴミスはバカではない。

 むしろ、賢い方の部類に入る。


 だからこそ、これまでは、

 『形而上的な神の存在』を『理解しよう』などとは思ったことがない。


 『目の前にある世界』と『その物理的な支配者』さえ理解していれば、それでオールオッケーだった。

 『決して満たされない世界でもがく』――それが、これまでのゴミスにとっての全てだった。


 しかし――



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自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
[一言] 気づいたら泣いてた。 これは誰だってセンエースの狂信者になる。
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