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【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
真D章 『真・第一アルファ』

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79話 闇色天国。


 79話 闇色天国。



「なんだよ、これぇええ! もう、わかった! 夢だ! これは絶対に夢だ! ありえねぇからなぁあああ! 全部、全部、ありえねぇええ! こんなわけねぇんだぁあああ! もういいから、さっさとさめやがれぇえええ! こんなクソみたいな夢ぇええええ!」


 叫ぶ。

 叫べる。

 サックリと首を斬られているのに、

 なぜか、死んでおらず、

 今も、激痛の中で、絶望を叫んでいられる。


 ――そんなゴミスに、

 ドナが、


「ありがたく思え。私のゴールドスペシャル『闇色天国』について教えてやる」


 穏やかな声で、


「簡単に言えば、『私から拷問を受けている者は、私の許可なく勝手に死ぬことはできない』――そういうスペシャルだ」


「……ぁ……ぇ……」


「首を斬られようが、全身の血を抜かれようが、心臓や脳を粉々にすりつぶされようが、何がどうなろうが、私の許可がない限り、決して死ぬことはできない」


「……」


「ついでに、この亜空間の強度についても教えておいてやろうか。一言で言えば、貴様程度の存在値では、どうあがこうと、絶対に破壊できないよう調節してある。よって、何をしようと、絶対に逃げることは出来ない」


「……」


「極端に口数が減ったな。というより、意識を放棄しようとしている節が見える。ふむ……首が飛んだままだと、あまりにも現実感がなさすぎて、『悪夢である可能性』を捨てきれないか……仕方ない。首から上と精神を少しだけ修正してやる」


 そう言って、ドナが指を鳴らすと、

 ゴミスの頭部が、


「ひっ、ひぃいいいいいい!」


 ケ〇シロウに秘孔でもつかれたみたいに、

 メキメキっと膨れ上がっていき、

 最後には、

 ボォンッッ!!

 と、豪快に破裂した。

 破裂の間際――ギリギリの寸前まで、

 ゴミスは、頭部が膨らんでいく恐怖と、

 ハッキリとした激痛を感じていた。


 ――そして、その直後、

 『首から上をなくしていたゴミス』の『首』から、

 ギニョギニョっと、気味の悪い感じで、

 ゴミスの首が生えてきた。


「ばはっ! げへっ!」


 血を吐きながら、血走った目で、

 必死に呼吸をするゴミスに、

 ドナは、


「さあ、まだまだ地獄ははじまったばかり。というわけで――調教の続きといこう」


 そう言って、ドナは、ゴミスに近づいていく。


「ひっ……ひぃ!」


 逃げようとするゴミス。

 恐怖で心が真っ暗になっている。


 おかしくなりそうな頭を抱えて、

 それでも、どこかで、

 『この局面を乗り切ろう』と回転している、鍛えられた脳みそ。

 この胆力は、精神を修正されたから――という理由だけではない。

 闇社会で必死に生き抜いてきた者の意地。


(こ、こうなったら、犬のふりをするしかない……屈辱的だが……まずは、屈したふりをして、当面の安全圏にもぐりこむ……『全宮の革命派』についたところで未来なんてない。保守派が完全院に調停を依頼してあっけなく鎮圧。それが確定している未来。そして、そうなった時、悲惨な割をくうのは下っ端。わかっている、そんなこと。しかし、こうなった以上……うまくコウモリとして立ち回って『利』を奪い取る以外に方法はない……クソみたいなギャンブルだが……しかたがない)


 裏社会で、一つの巨大組織の代表として生きてきた経験は伊達じゃない。


 どうすれば、最終的な利を得られるか。

 その高速演算が立てられるから、ゴミスはシロアリの代表となった。




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自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
[一言] 闇色天国 ↑ このゴールドスペシャル何気に好き!
[気になる点] 闇色天国は魂が破壊されても生き返れますか? あと味方をこの能力でゾンビ兵的なのにできますか? この能力が発動中に拷問を受けてる側が絶死のアリアギアスとかできますか? [一言] 質問が…
[一言] ❌闇色天国 ⭕️闇色地獄 終わらない拷問は天国じゃなくて、 される側からしたら地獄ですね。 生け捕りすら「拷問である」とドナが認識 してさえいれば、本気で殺しに行っても 死なないわけで…
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