表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
真D章 『真・第一アルファ』

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1136/5999

61話 ゲスなビジネス。


 61話 ゲスなビジネス。


「三下の犯罪組織ふぜいが、栄えあるゼノリカと対等に契約を結ぼうだなんて、はっ、ちゃんちゃらおかしくって笑っちゃうね」


「……言葉が過ぎないか? まさか、シロアリと完全院の関係を知らないわけではないだろう?」


 ゴミスは『盲目なハリボテの常識』などかなぐりすてて、


「もう、探り合いはウンザリだ。本当に、腹を割って話をしよう。これから俺は、完全院の構成員として話を進める。お前の所属はどこだ? 全宮か? それとも罪帝か?」


 この世界には、色々な組織や派閥が存在しているが、結局のところ、裏には五大家がいる。

 血で血を洗う対立やいがみ合いも多々あるが、

 しかし、結局のところ、大概が五大家の自作自演。


 数年に一度のペースで巻き起こる『数十万という規模で人が死ぬ戦争』も、

 実は、五大家が利益をえるためのビジネスの一つでしかない。


 なくなりきらない飢餓も、歪な貧困も、たまに流行する妙な病気も、

 実のところは、すべて、五大家のビジネス。


 『特定の層』が『命の全て』を『管理する』というゲスなビジネス。


「僕は栄えあるゼノリカの天下に属する剣。すべての闇を裂く刃。この世で最も尊き輝き。ゼノリカは、全ての絶望を照らした理想の具現。五大家などという程度の低いブラック企業とは比べものにならない神の後光」


「……まさか、お前……本当にイカれているのか?」


 ゴミスは不安になってきた。

 別に『五大家の悪口を言われたから』と言って怒ったりはしない。

 五大家の実情がシャレにならないレベルでクソなのは事実。

 ゴミスも、五大家の本質にあるクソっぷりには何度か顔をしかめたことがある。


 だから、五大家を嫌う気持ちはよくわかる。

 『そこまで』なら理解できる。


 しかし、目の前にいる男の発言には、

 そういう、当たり前にある『五大家への不満』などではなく、

 なんというか、

 『どうあがいても理解できそうにない狂気』がにじんでいるように思えてならなかった。


 ――アモンは、


「イカれているのは、ゼノリカに属さない全てだよ。僕らだけがまともで、他のすべてが狂っている。それが世界の真理さ」


 アモンは、基本的に『自分の出世』を第一に考えている。

 自分が神族になること。

 自分の才覚を正式に認めさせること。

 それが第一。

 なぜならば、その思考ベクトルが許される時代に生まれたから。

 アモンがクソなのではなく、単に、アモンが『絶望を知らない世代の人間だから』――それだけの話。


 ――アモンの『欲望』の第一位は、間違いなく『出世』、

 だが、しかし、それだけが『全て』という『程度の低いガキ』ではない。


 ゼノリカの価値は理解できている。

 ドナのように『ゼノリカという組織に全てをささげているヤンデレ』――というわけではないにしても『ゼノリカという組織が美しい』という認識はある。


 ゼノリカの在り方・理念に対しては心から賛同しているし、ゼノリカの全てを守っていきたいとも思っている。


 ――アモンは、

 ゆったりと、武を構えなおして、



「見せてあげるよ……本物の光」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ