表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
真D章 『真・第一アルファ』

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1105/6035

30話 モノの価値すらわからぬ阿呆。


 30話 モノの価値すらわからぬ阿呆。


「ミシャンド/ラ様……このバロールを高く買っていただけたこと、まことに恐縮で恐悦至極ではございますが、しかし、正直に申し上げますと……ギリギリでした。どのような状況であれ、私がシアエガに支配されることはないでしょうが……しかし、シアエガよりも高位のコスモゾーン・レリックから精神支配を受けた際、耐えられるかどうかは懐疑的でございます」


「正直で大変よろしい」


 『己の見栄』よりも『情報の伝達』を優先したバロールを心の底から褒め称えてから、


「さて、それでは、私も少し試すとしようか。バロール、もう一度、そのガラクタに主導権を貸してあげなさい」


「おおせのままに」


 返事をした直後、

 今度はバロールの意識がおさえこまれ、

 シアエガの意識が『前』に出てきた。


 再度『肉体の主導権』を得たシアエガは、

 自分の中でおとなしくしているバロールに対し、


「……ぉ……おちょくりやがってぇ……」


 沸き上がる怒りをつぶやきながら、

 虹色のオーラを膨らませ、

 ブチ切れ顔をさらに真っ赤にさせて、


「私はコスモゾーン・レリックのシアエガだぞ! いずれ、アウターゴッドになりうる、世界の支配者! いと尊きグレートオールドワン! 神域の闇! ――その私を、なぜコケにする! なぜ私を敬わない! なぜ、私に畏怖を覚えない! 貴様ら、異常だぞ!」


「まるで幼児の駄々ね。滑稽を通り越して哀れだわ」


 たんたんとそう言ってから、

 ミシャは、優雅に武を構えて、


「答えが欲しいなら教えてあげるから……さあ、くるがよい」



「小汚い格好をした虫ケラ風情がぁあ! 神格である私を見下すなぁああ! 不敬だぁあああ!」



 オーラを凝縮させて、

 ミシャの頭部めがけて、

 シアエガは、力いっぱい、その禍々しい斧を振り下ろした。


 『完全にとらえた』『頭から真っ二つにしてやった』と認識したと同時、

 シアエガの視界が反転し、

 シアエガ(バロールの肉体)は、宙に浮かんでいた。


「幼稚で愚鈍なだけではなく、モノの価値すらわからぬ真正の阿呆あほう。貴様など試す価値もない。コープスワールドすら不要」


 声は冷静だったが、

 顔には多数の『ガンギレマーク』が浮かんでいるミシャ。

 その圧力に、


「――ひっ――」


 シアエガは心底からゾっとした。

 ズシンと深みのある『狂気の怒り』を前にして、

 シアエガの血が凍る。


 ――ミシャの戦闘スタイルは、

 『死ぬほど召喚した死霊を、シールドやランスとして活用する』という、

 数の暴力一点張りのエレガントなネクロマンサービルドがメインで、

 『まともに戦う時』は、必ず、

 広範囲死霊召喚用の死域『コープスワールド』を展開するのだが、

 シアエガとの闘いでは、

 死域を展開させない――どころではなく、

 得意武器すら召喚することなく、

 手袋すらしていない『完全な素手』のまま、

 宙に浮かんでいるシアエガ(バロールの体)の腹部めがけて、





「――閃拳――」






 心を込めた拳を放つ。

 豪速で左腕を引き、右腕を突き出す、極まって美しい正拳突き。




「がぁああああああああああああああああああああああああああ!!」




 豪快に吐血するシアエガ(バロール)。

 無様に白目をむく。

 意識が八方に飛び散る。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
[気になる点] P型センエース4号ですか。楽しみですね。 果たして、今回はP1やピーツと違い、 悲惨な最期を回避する事ができるのでしょうか。 P型センエース3号「俺の出番は?」 閃朝日が、実はP…
[一言] バロールが可哀想!
[一言] なんかレオンって結構バカにされるなぁw これって本当に見た目みすぼらしい感じです?多分センの毘沙門天みたいに神気はフェイクオーラでカットされてる感じだと思うけど。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ