表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
真D章 『真・第一アルファ』

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1086/6021

11話 互いの思惑。


 11話 互いの思惑。


「おい、にーちゃん。押し黙ってどうした? もう俺に用はないのか? だったら、解放してくれ。このあと、集会があるんだ。遅れたら、代表に殴られる」


「まだ本題に入ってないんだから、解放するワケがないだろ」


 そこで、バロールは、場を整えるように、

 ごほんと軽いセキをはさんで、


「とりあえず、お前に聞きたいことは、二つ。『エリアAの強者』と『コスモゾーン・レリック』……その二つについて、お前が知っていることを、残らず、具体的に、詳細を喋れ。満足のいく解答がえられたら、お前は解放しよう」


「……なぜ、その二つについて知りたい?」


 と尋ねながらも、

 心の中で、


(……エリアAについての情報を求めるってことは……『完全院』の人間ではなく、外部の人間か……完全院と全宮は仲がいいから、情報は共有しているはず。となると、エリアCDEのどれか? だが、現状の全宮家はギスギスしているって話だから、全体で情報を共有しているかどうかは微妙。――裏社会特有の鮮度の高い情報を求めているって可能性もあるか。『俺』に『コスモゾーン・レリックの情報』を問うているから、最低限以上に『シロアリの情報』はもっている。だから、つまり、これは……あー……ダメだな……まだ情報が足りない……)


 などと、高速思案していると、

 バロールが無表情で、


「……お前には知る権利がない」


「あっそ……まあ、別にいいけどな。ためしに聞いてみただけで、特に知りたいわけでもない。ちなみに、なぜ、わざわざ、それを俺に聞く?」


 牽制、様子見、すっとぼけ、

 色々な画策が混じったガタラの発言に対し、

 バロールは、まっすぐな顔で、


「裏社会の幹部クラスなら、多少は情報に詳しいかと思った。それだけだ」


「……ま、道理だな……」


 そうつぶやくと、

 ガタラは、


(こっちの推察を補強してくれる情報は一つも漏らさねぇ。この猿顔、なかなか丁寧な尋問をしてくる。それはそれで一つの情報だが『使える情報』じゃねぇ……となれば……やっぱり、『最悪』を想定して動かざるをえないよなぁ……ったく、めんどくせぇ)


 そこで、自分の『中』の『蓄積』を確認し、


(まだだな……まだ使えない……ちっ……しかたがない……少し時間を稼ぐか……)


 覚悟を決めると、

 一度深呼吸して、

 たっぷりの間をとってから、

 ガタラは口を開く。


「エリアAの強者……まあ、完全院に関わる連中は全員、ケタ違いの超人だな。五大家の人間と顔をあわす機会なんてないから、やつらが『どの程度強いか』は知らんが、うちの代表が『手を出すな』っていうくらいだから、相当なものなんだろう」


「私はアホじゃないんだ。五大グループがヤバいって事くらいは知っている。具体的に、誰が、どのくらい強いかを教えろと言っている」


 エリアAの支配者『完全院かんぜんいん』グループ。

 エリアBの支配者『全宮すべてのみや』グループ。

 エリアCの支配者『罪帝つみかど』グループ。

 エリアDの支配者『宝極ほうごく』グループ。

 エリアEの支配者『久剣くつるぎ』グループ。


 この世界に生きる者は、

 例外なく、五大グループの支配下にある。

 もっと直接的な言葉で言えば、

 この世界に生きる者は、五大グループに『飼育されている家畜』でしかない。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ