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【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
真C章 いざ、【禁域の扉】の先へ。

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32話 ボクはまだ、あなたの前に立っている。


 32話 ボクはまだ、あなたの前に立っている。


「ずっと、ずっと、ずっと……師は……ボクらを守ってくれた……」


 重たい涙がこぼれた。

 自分の弱さに対する悔し涙でもあるが、

 それ以上に、

 『丁寧な形』で『伝えたい想い』があふれたから。

 だから――


「どんなに苦しくても……誰もが諦めても……誰一人味方になってくれる者がいなくても……」


 平熱マンの中に刻まれている『師の軌跡』が膨れ上がる。

 誰もマネすることはできない神の奇跡。


「誰よりも重たい絶望を御独りで背負われて……だから、一番つらいのはいつだって自分だったのに……それなのに、いつも、ボクらの『助けてくれ』って叫びを飲み込んで……『ボクらの弱さ』を受け止めてくれた……ずっと……ずっと……」


 それ以上に、


「苦しくて、辛くて、暗くて、恐くて……だから、もう一歩も動けなくて……それでも……師は……」


 平熱マンの『魂魄の最奥』で、

 『センエース』という結晶が、

 強く、強く、輝く。


「誰もが明日を諦めて……終わりのない暗闇に沈みそうになって……そんな地獄の底で、誰よりもズタズタになりながら、それでも……いつだって、『弱いボクら』のかわりに『なにより重たい絶望』を背負ってくれた……ずっと、ずっと、ずっと、ボクらの盾になってくれた、その大きな背中……」


 平熱マンは、奥歯をかみしめて、


「……絶対についていく……」


 キっと、瞳に魂をこめて、




「ボクは平熱マン! 『この上なく尊い背中』を追い続けてきた一振りの刃! 大いなる師に従事する光! すべての闇を裂く剣!!」




 覚悟を叫んだ。

 『ずっと追い続けてきた大きな背中』は、いつも遥か先にあって、

 到底、追いつけるとは思えなかった。


 けれど、平熱マンは、これまでずっと、神の背中を追い続けてきた。

 どんなに離れてしまっても『絶対に追いつけない距離』になっても、

 けれど、『この想い』だけは、常に神のそばに在ると信じていたから。


「師よ、あなた様は果て無くお強い! そのあなた様を煩わせる敵もおそらくは、相当に大きい! しかし、ここは存在値1000が限界の世界! ならば、これまでとは違い、ボクも力になれる! 『力足らず』は『これまで』と変わらずとも、何もできないわけではない! たったの一撃だけでもいい! 師の傷を減らせるのであれば! ボクは、その一撃を阻む盾になることを望む!」


「しつこいやっちゃなぁ。やらなくていいし、それすら出来ないと言っているんだ。それを、今、証明したところで――」




「――まだボクは! あなた様の前に立っている!!」




「……敵が『死ぬほど手加減』してくれたら、そりゃ、まあ、立っていられるだろうぜ」


「敵の、本気の一撃でも、絶対に、一撃は耐えてみせます! 死ぬにしても、必ず!!」


「お前じゃ無理……ていうか、そもそも『死ぬな』って言っているんだよ……はぁ。ほんと、なんなんだよ、この無限ループ……ほんとにもういい……」


 そこで、深いため息をつくと、

 センエースは、


「じゃあ、こうしようぜ。ここから俺は、『手抜かりなく手を抜いて戦う』から、そんな俺に『かすり傷の一つ』でもつけられたら、お前の勝ち。お前が勝ったら『お前のいう事』を黙って聞いてやる。ただし、『何をしても俺には勝てない』と諦めたら、お前の負け。黙って俺のいう事を聞け」




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自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
[良い点] 今日も待ってました。 [気になる点] ミシャが空気な気が……… ゾメガも、センへの報告で名前だけは 登場したのに、何をやってるんでしょう? [一言] 『何をしても俺には勝てない』と諦めたら…
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