20話 十八番。
びっくりするくらい、
たくさんの応援をいただけて驚いております!!
本当に、ありがとうございます!!!
――というわけで、ここからは、私が頑張る番ですね。
……さあ、気合を入れていこうか……
20話 十八番。
「俺をナメてくる相手が一番殺しやすい」
「どぶぐぉおおおおっっ!」
踏み込んだP型センキー・ゼロオーダーのみぞおちに、
クスオのカウンターがぶちこまれた。
(ぐぅう……なんだ?! なにが起きた?!)
激痛の中で、状況を整理しようとしているP型センキー・ゼロオーダー。
その高い戦闘思考力で、すぐさま、
(こっちの攻撃を無効化されたとしか思えない……となると、おそらく旧剣翼システムの『DSN』か……まさか下位互換性を無視した『この世界』で、旧OSを使ってくるとは思わなかった……やられたな)
距離をとりながら、
自分の状況を確認しつつ、
(旧システムがメインビルドとなると、対策が少し変わってくる……)
高速で頭を切り替えていく。
『VSクスオ』の対処プランがガラっと変更される。
その一瞬のスキをつかれる形で、
「ここまでの流れ、全部俺の思惑通りなんだが、できれば、俺のことは、そのまま『楽に勝てる相手だ』とナメていてくれるとありがたい」
言いながら、クスオは、渾身の一手を放った。
すべては、細かい策略の積み重ね。
言動・行動、すべてがワナ。
つまりは『最善の一手』の追及。
「アンリミテッド・マキシマイズ・カオスインフィニッター×200。……できれば、これで死んでくれ」
旧システムによって魔改造されたフルパレードゼタキャノン――『アンリミテッド・マキシマイズ・カオスインフィニッター』。
混沌属性を限界以上に高めたうえで、
かつ、照射の威力も極限まで強化した、一点突破型の超ロマン砲。
それを、火力特化型のドラゴンホーク部隊に、ビルドの段階で鬼積みした状態で所持させて、かつ、支援部隊にこれでもかとバフを積ませ、事前に、P型センキー・ゼロオーダーに対して、ブレイク・カオスダイナミクスで、混沌属性への耐性を削りきっておくことも忘れない。
まるで、
RPG系ユーチューブにおける『理論上の最大値を出してみた』的な勢いの、ハンパではない対面作り。
『クスオとのタイマン』がしんどすぎるため、『派手な回避』は出来ない状態にあるP型センキー・ゼロオーダー。
状況が完成していく。
場の熱が膨らんでいく。
「さてと、マジで死んでくれると、ありがたいんだが……」
などと、クスオがつぶやいた直後に、
カオスインフィニッターのタメが終了。
――ブラスト・オフ――
クスオからの命令を心で感じとった瞬間、
一斉に、コンマ一秒の狂いもなく、
200を超えるアンリミテッド・マキシマイズ・カオスインフィニッターが火を噴いた。
咆哮の嵐。
豪音で世界が削られた。
この丁寧に前提を積まれた集中砲火はよけられない。
ガッツリと、クリティカルで全照射が命中。
「ぎぃいあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっっっっっ!!」
狂気のエネルギーにさらされて、
P型センキー・ゼロオーダーを構成している粒子が、ホロホロと解けていく。




