16話 究極超天使、天童久寿男。
突然ですが、
明日、
もう一度、イベントを打ちます。
今度は、「センエースの軌跡」という形の過去編を投稿します。
具体的に言うと、「事故るまで」と「1週目」と「3週目」を書きます。
タイトルは、
『最初の村周辺でレベル99にしてみた』をマジの人生でやってみた~最強になった俺は、実力を隠して魔術学院で教師をしたり、悪役令嬢を調教したり、好き放題、やり放題~
です。
いかにもな「なろう」ですねぇw
今度も、センエースの宣伝として機能してもらうべく、
本気で上位を目指していきます。
めちゃめちゃ面白い作品ですので、
どうか、応援(含み)、よろしくお願いします!!
恥も外聞もなく、本気でお願いします。
ただの過去編ではなく、「ケタ違いに面白い過去編」なので、
本当に、本当に、お願いします!!!!!
16話 究極超天使、天童久寿男。
「頼むから、もう一度だけひかせてくれ! せめて、ソンキー・シャドーの亜種みたいな、使える召喚獣を――いたっ!!」
背後から後頭部をはたかれ、
反射的に、視線を背後に向けてみると、
そこには、スラっと背の高い細マッチョで精悍な天使が立っていて、
「誰が使えない召喚獣だ。ナメるなよ、クソガキ」
ゆっくりと首をまわしながら、そう言った。
「……お前……もしかして、クズォテンドゥか?」
「……ああ」
返事をしてから、
一度、ンンっとのどを温めて、
まっすぐに、ゴートの目を見つめながら、
「俺こそが、熾天使の首席にして天使軍総大将、究極超天使『天童 久寿男』だ」
「……てんどう……え? クズォテンドォじゃ……」
「おっと……『本来の力』だけではなく『名前』まで取り戻せたのか……どうでもいいといえば、どうでもいいんだが……まあ、真に自由になれたという感じがして、悪くはない」
「……」
「困惑した顔をしているな。そんなに悩む必要はない。『お前ではどうしようもない絶望』をもどうにかできる『最強の援軍』がきた。それだけの話だ」
クスオの自信満々な発言を受けて、
ゴートは、眉間にしわをよせ、
「……まるで、お前が『俺よりも強い』みたいな言い草だな」
いうと、
クスオは、小バカにしたような半笑いで、
「はっ、当たり前の話をするなよ。この俺が、お前みたいな『坊や』よりも下なわけがないだろう」
「アホか。今の俺より強い召喚獣なんているワケがないだろ。今の俺がどのくらいの高みにいると思っていやがる」
「通常のリミテッドバージョンなら、確かに、お前の足元にも及ばないだろうが、しかし、今の俺に、くだらない制限はかかっていない。ならば、舞えるさ。お前よりもはるかに美しく」
そこで、クスオは、オーラを開放させた。
荘厳で、軽やかで、そして、何より、途方もなく美しい輝き。
「……ぁっ……」
圧倒されて、ゴートは声をもらすことしかできなかった。
究極超天使『天童久寿男』は、今のゴートですら届かない遥か高き場所にいる、強大な天使だった。
「これでも、かつては、『すべての命』を背負って『大いなる混沌』に抗った天使の一等賞。ガキには負けねぇよ」
言ってから、
左手首にまかれているロザリオを、左腕ごと右手で握りしめ、
「――デビルメアトランク・セラフレア/トロイメロイ、起動」
そう宣言すると、
クスオの背中に、まがまがしい『剣翼』が顕現した。
天使が駆るには少々コワモテが過ぎるシルエットとカラーリング。
だから、当然のように、ゴートが、
「天使なのに、デビルって……どんなセンスしてんだよ……」
ボソっとそうつぶやいた。
その言葉を受けて、
クスオは、ガチでイラっとした顔になり、
「うっせぇ、ボケ……センスには触れんな」
そう呟いてから、
気をとりなおして、
悠然と、歩を進めつつ、
ゴートに対して背中で語る。
「あいつの名前、確か、P型センキー・ゼロオーダーだったか? あの『敵』は『俺たち』が狩るから、ガキは引っ込んでいろ」
そう言った直後、
クスオの周囲に、山ほどのジオメトリが顕現する――




