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本編:常魔法-微睡み-いぬ:その8:(34):慈雨・再び湿った風が漏れ出るように流れ込む・逢霊の続き 280p~ (35):史澪の沈黙 :ヤツラの暗黙 …イヌ発生 312p~

贄を作らず・贄にされない…類似・類比を繰り返す常魔法の私小説です。能直クンに寄り添う病後の出口董子さん…彼女の揺れる内面が、慈しみ穏やかな深淵での共鳴構造となって能直クンを支えます。…同時に…なにを勘違いしたか?大国の呪殺系高級魔法省の潜兵が、贄を拒否し沈黙を続ける史澪さんを拉致対象としたようです…。

コンテンツ:

(34):慈雨・再び湿った風が漏れ出るように流れ込む・逢霊 の続き280p~ (35):(拉致対象となった)史澪の沈黙:ヤツラの暗黙 …イヌ発生 312p~ 

本文中には(34)(35)のようなナンバリングはありません 御容赦のほど…


・…

・…「先輩の後ろにビルテナントのガラスがあります、先輩

の後姿…もの静かな影がそのガラスに映っている、」

・…「…でもそのガラスには少し遠いオレの姿だけは…歪ん

で見える。」「…歪んでいると思いたい…」「オレだけ歪んだ

影像は、オレが動いても動かない、オレが動かないとき像が

動く…そんな歪みはもうオレの像では無い…みたい…」

・…「…ゴメン、ヨシナオくん、ボクは今振り向けれない…

川も勢いよく何もかも流そうと、この種の物の怪は振り向け

ば霧散するのだが…ボクは今振り向けない。」

・…疲れたときにみる一瞬の錯覚とは違った時間軸であっ

た、動きも能直のものでは無かった。能直は嗅覚を研ぎ澄ま

すが、戸波辺りの土と川と海が混じった潮臭さだけで、能直

は出口の言う“雰囲気 ”が分からなかった。

・「でも…、匂い…土、川、海…判らないね。雨上がり…気

配は感じる…いいわ。」

・…出口は恐る恐る、硬い頚を振り返って見る。

・…「ウ~ン、確かにヨシナオくんの影だけ変ね…入院患者

さんが言っていた黙霊かな?」                -280p

・「モクレイ?」「騒霊…よく言われているのが壁や扉が…

ドン!、て鳴るのを言うんだけど、古い患者さんたちは、密

かに自分の意志と関係ないしつこい幻聴を騒霊と言うけどそ

の他に、“黙レイ”…何にもしない見えるだけ、優しく見守

るだけの幻影を“黙霊 ”っていっているワ、夜、地域~病

院限定でね、ナースさんやドクターには言わないワ、言うと

退院が遅くなるから…騒霊が御当人の日常―寝る食べる寛ぐ

…薬も入るかも…それを阻害しなかったら退院近いの。」

・「…やっぱり黙霊かな」…“ビョウインでもないのに…”

・…

・「…先輩もそんな風に見えるんですね、」「ええ、そうよ。

…悪魔でもないしそんな禍々しい匂いも布教もしてないし

ネ。情念・怨念を塗り込まれた物の怪でもない。…怨恨を抱

えたまま生まれる鬼でもない…男性精ね…これ幽霊て呼んで

いいのかナ…。怖いのは私たちの内側だけ、外から圧力がか

かる憑依や恐怖はないわ、…匂いが無いし。」

・…幻影はしきりに動いていたが出口がそういうと動きを止

めた、像は二重にぶれたまま…まるでそうだとも言う様に…

いや、違うかも知れない。だが、幻影はじっとしていた。

・…そうしてじきに、稲荷橋の袂のビルテナントのもの静か

な影像に歪みはなくなっていた。

・「…この世のもの、此の世のでもない。…長い統合失調症

の人の傍らにいて学んだ『両価性』―この世のものでもあり

~この世のものでもなし…とは違うような…ウ~ン、最遠の

影像の大元はこの世の一番近くから…出てきた…ような…一

番遠いはこの世・今?…ウ~ンやっぱり、両価的かな…」

・…出口は不思議に照れている、でも出口はこの世の空気を

吸い、寝る食べる寛ぐをしている。産土に加護された両価性

である。それに独りでもない。

・…「先輩、ゴメン。…ナンカ閃いてきた。…少し纏まって

きた。かなり~ずっと昔・幼い時からそうなるのではないか

と…。延々と、何モノかを、オレは何処かの隅っこ置いてに

備えてきた・それらを膨らまし・育んだのが、纏まって…」

・「そうなんだ!」

・                            -281p

・…「宇宙に果てが無い…無く見えるのは、摂理が起ててき

た “問い ”に果てが無いから!…あるいは両価として自身

の果てを慮ることが出来なくて。同時に果てがないのに気が

付いて孤独の坩堝に嵌まり込んでしまった唯一無二の思念…

摂理。」

・「摂理が世界を席巻しているので、その外にいる人は無毒

~無臭、摂理が嫉妬も出来ない立ち位置、摂理のコスモロジ

ーを脅かさずにひっそりしている…そんなワケで、影像を波

打たせるしかない。像がぶれたり幻影となったり、…昔から

よく言われていること、…幽霊は先住神と同じということ。

…そして遠方の果てにいて『対象に果てがないのを識ってい

る…のは…同時に自身の果てを知っている』だが“その果て

の無さ ”は似て非なるもの、だからおれは閃く。…閃いた。

幽霊…もとい先住神は摂理が思念し出す前を識っているとい

うこと。」

・…「…キリがない。でもおれは先住神同様あからさまな反

旗はもたない、オレの戯言は影像をぶらしもできない。…で

も幾つも摂理と辻褄の合わないことがある。」

・「こう言う混乱状況では四つのグループに分けると、大体、

ダイタイ収まってくる。元より酷く無意識的で認識出来ない

か~認識出来ても背後に隠されているものを読み取れなかっ

たり。…それでも、時計の文字盤の様に四つをリング上に並

べる…四つのグループは十二時・三時・六時・九時に求心力

をもっていて、それぞれのモチーフがあるんです。母からの

入れ智慧もありますが…」「時計の文字盤をじい~とみてい

ると…クリスチャンでもないのに二重にぶれた十字架が見え

る… 12 時のピーク・6 時の夜明け・宵の変わり目と安堵・9

時の朝夜の盛と動き・3 時…自我へのおやつと回復の深奥睡

眠…」

・…「掘り下げると…」

・…「先輩の作詞メモのお尻に…」

・…「(三時の相)~六時とかが引き金…」

・                              -282p

・「十二時は思念・記憶・史、不易不滅、弱点は嫉妬と排除」

・「三時は直観、我執・受容への参与、弱点は両価的と犠牲」

・「六時は感情、寛容・受容、漠夢、弱点は対峙し易く淘尽」

・「九時は感覚・儀礼・回帰、夢断片、跳躍、弱点は不機嫌」

・…「分かるワ、ヨシナオくん小さな違いはあるけどこの四

元法…神秘数4はよく使われるからね。…ちょっとした連想

ゲームね…勝ち負けのない…飽きの来ない美しい不協和音」

・「…十二時に纏わる不協和音―実空間」

・…「非常時の高み・輝き・広がり。非常時=強さ・正しさ

の闘争、史と記憶、闘争故に非常時限定、非常時ならではの

不易・不滅、不易ならではの波動的虚時間の排除、圧倒的実

時間の優位故の高み・輝き・広がり~拡散・伝播力。…これ

に伴う不協和音は、高み・輝き・広がり・不滅によって、微

かなもの・微小時空~虚空に拘わる幽かさもの・幽霊への無

関心・排除、抗うものへの嫉妬。…“タダシサ”への不精確

と邪の混同、慈愛と裁きの混同。深淵への恐れと頂点ゆえの

孤独、広がりと連鎖・臨界への憧憬、不易に執着するゆえの

均質拡大・天文学の宇宙原理・円盤的宇宙・公転原理に発

展、些細なものへの無頓着ゆえ自転・スピンへの無配慮~抑

圧(90年代、実験室における超高速スピンを発生させて自

重変化の実験、その追試自粛…なんて感じの抑圧)…だから

同様に銀河円盤外でも角運動量が保存された結果、重力定数

変化する~しないに纏わる思考実験の抑圧…ナンカ弥生的漢

字が多いような…ウ~ンそれから惑星だけの問題かも知れな

いけど、不精確・邪、それと慈愛・裁きの混同は…零時や十

二時はそれぞれ頂点の正午と日付の変更を指す刻とぶれた意

味を持ってしまう。…そんな、ところ…だろうか、…ヨシナ

オくん。」

・…「先輩続けてください。…」

・                             -283p

・「…いいかな?…わたしが何を言っているのか怪しくなっ

ているのよ…情報も誰かに見透かされ出し入れされている感

じなのよ嫌な感じ…怖いから十二時に纏わる不協和音はここ

で止めておくゎネ。」

・…「そうですか…じゃ、ここからはオレが言うのを確認し

てください。」

・…

・…「…三時に纏わる不協和音―認識の始原」

・「それは両価~両価性と犠牲…おれが一番判りやすいのは、

母からの叡智…“おっぱいと新生児のモデル ”―日常…生

まれた直後の新生児は自ずと母のおっぱいにかぶりつく。当

初は一連の完全体でそこには境界もない。かぶりついた結果

の母乳はたちどころに新生児の血や肉になる、母乳に因って

生存を承認される、そして空腹が訪れる…でも直に空腹は癒

やされる、かぶりついたにも拘わらず何も損なわれない。…

極めて小さなひと巡り―最小の時空―虚空内の最初のひと巡

りのあと新生児は直観する。…“わたしはここにいてわたし

と異なる乳房にかぶりつく ”…我執の生成…異なるものへ

の同化・受容が廻りはじめる。…同時に命の路―命の刻に気

が付く…そう、直観する、…直観は誰も邪魔・束縛されない

…ニュートリノとまではいかないけど、基本とても自由。…

一つひとつは小さいが沢山、路がある。」           -264p

・「…でも、その路は明滅する、空腹の瞬間に母乳が与えら

れるワケではない、唯一の命の路が再び開くまで…じっと我

慢しなけれなならない…新生児にとって唯一の路だから。路

が昏くても我執を通し続けなければならない、延々続けば虐

待…唯一の路だから虐待に異議申し立てはできず…我執は昏

い路の犠牲の犠牲になりかねない。…直観の纏まり崩れ両価

になる。…ただし両価は優しく見守られているだけで、纏ま

ってゆく虚仮の仮姿。…旨くゆけば我執は自我を強め直観を

受容する。…これが三時に纏わる不協和音―両価と犠牲と言

うことでしょう。」

・…「…でも此所のハナシは虚空を抱え、両手で握りしめて

生まれ出る新生児。“だけ”のものではないの…、」

・…

・「宇宙が微小だった時のハナシですね。」

・「宇宙が微小だった時のハナシでも…、」

・「宇宙が極まって両価・二極・二値の含むまで大きくなり」

・「窮まって両価・二極・二値の共存を含むまで大きく…。」

・「時間か空間が片方~双方が逆転してしまう相転移の譚、」

・「時間・空間が逆転してしまうかもしれない相の話…よ。」

・「…でもある。」

・「…でもあるかもしれないの…。」

・…「そう、まるでタンジェント=カーブのよう。90 度の

ようにね。+無限大と-無限大の両価。」

・…二人は、見事にハモッタ。…

・「先輩…、オレの脳みそ覗いているばかりか、かなり喰っ

てません?」

・…「へぇ~判るんだ?…美味しいよ…」…「後輩。キミも

ボクの神経情報の出し入れをしていないかい?…全てみられ

ている気はしてないが…何処か少し恥ずかしい…ゾ。…でも

ね…」

・…「帳尻はプラス…」

・…「帳尻はプラス!」

・「やるね~ェ」                      -285p

・「…やりますね。先輩…強かに・爽やかに頑張ってきたか

らですね。」

・…「じゃ、次は先輩…」

・…「六時の不協和音は、寛容・受容。虚時空連続」

・…「この方向は重力でしょ、呑み込まれる重力。無重力・

自由落下の空間ではどうか分からないけど此所では、そうで

しょ。…似たもの同士が相寄るのも重力的。落としどころと

しての承認・擁護…思念と対極だから感情でしょう、それと

深層夢―呑み込まれるナイトメアー。負の面は集積しやすく

過剰、…そして過剰と来れば淘尽でしょ。過剰も極まってし

まえば淘尽同様に六時の極に近づくと時間性がなくなる―そ

して過剰と淘尽の二相のみになる。…十二時と同様に上下の

極なので実時間上の自由度が酷く制限される…かな、でも十

二時と違って虚時間上の自由度は逆相関する…結構自由だ。

ところでヨシナオくん?虚時間って?…分かるかな?」

・「ハイ…解りません、正確さが足りませんが、覚醒した長

渡から少し聞いているのでなんとなく判ります。…でも、チ

ビッと使っていますし…ぼんやりとなら…」

・                            -286p

・…「そうだったネ、チラチラ出てきたね…じゃボクと同レ

ベルだね、素養はあったあの子は進化したようだ…突然。中

二時の文芸誌の補追版の草稿を読ませて貰った…面白かった

ゎ、…ブランコを喩えて…実時間部分で扱えるのは肉眼では

殆ど動きを感知できない領域に限定される。所謂ブランコら

しい運動・挙動は虚時間を含み込んだ複素数・複素時間使わ

ないと説明がつかない。誰もが楽しめるブランコ…動きの見

えるブランコ・景色が飛ぶブランコでは、誰でも殆ど虚時間

の世界に、だれでもがいける・楽しめる。…そういえば子供

の頃ブランコに乗って考えてみ…今でも乗っているか…アハ

ハ、何回漕いだとかどれだけ遠くブランコから飛べたとか…

実時間的な競いも有るけど、ブランコはやはり別世界の…異

空間…虚空間。ハイアワサー神話でもブランコは月世界にし

かなかった。」

・…「…虚時間上、自由度に制限を加えてゆくと逆にやれる

ことが弾力的に増えてゆく、やる・やり抜く手間が減る…六

時を巡る不協和音は十二時・三時とはかなり違う…取り敢え

ず四次元めの時間はちょっと考えず三次元を考えてみてくれ

ないか?…三次元の造形・建築・機械・アニメやCGのポリ

ゴンなどは専門職でないと操作も設計もできない、二次元の

制作物、絵画・レリーフ・漫画、初期のアニメに困難を感じ

るひとでもノートの端にペラペラ漫画…などは三次元より、

容易いでしょ?…一次元水準の制作は…文字・音符でしょ

う、生楽器の音楽はともかくDTM(デスクトップミュージ

ック)なら、読み書きが出来、紙と鉛筆あるいはワープロ・

パソコンがあれば誰にでもどうにでも出来る…推定0次元…

0と1の世界はスピードとメモリーの馬鹿…人でなくても…

ただ自由度が過ぎて人でなし的にもなり得る、人の道から外

れてしまう自由度のもなってしまうのだけどね…。 …実時

間がどれだけ動き…虚時間がどんな挙動するか判らないが身

体がないかも知れない。この出口が入院中に感じた “黙霊

”やら霊体は重力の底でどんなことが起こっているか識って

いるかもしれないネ…。実時空の制限が強い分、虚時空での

自由度はブランコに乗って考えた方がいいのかもしれない。」

・…「もういいかな?後輩。…ヨシナオくん。恥ずかしかっ

たけど、キミと話せてよかった…」…「次はキミだ。」

・…「最後の九時に纏わる不協和音…回帰あるいは跳躍」

・                            -287p

・…「九時は感覚・時・儀礼、夢断片、多様…。感覚は十二

時の微かなものに対する無関心さを補いつつも思念の纏まり

・硬度が未だ不十分な相が感覚、…微かなものに対して寛容

であるため自ずと多様に成りがち、思念の統合に対しても寛

容であるため時に感情不穏の不協和音を抱えがち、統合の責

務の任を降りた村長が多様さを容認しつつ寛容である反面、

癇癪・不機嫌に陥りがちになるのと類似していると思いま

す。」

・「…時に纏わる感覚も、…十二時の様な実時間に沿って硬

く一方向に走るのではなく…また、六時のように無時間と無

限大の固定的二相の時間でもなく、…九時の時間は寛容で柔

らかい―虚時間を孕んだ時間感覚なのだと感じます。…虚時

間の孕み方も三時の微小・虚空的で内向的・直観的であるの

に対し、九時の虚時間感覚は外向的で儀礼の中で反復的立ち

顕れることが多いです、大晦日に古い歳神様と新しい歳神様

が交替したりする…民俗社会では歳が変わることは、本当に

一大事なのですが多様にしつらえた一連の儀礼によって何事

もなく歳が変わるのです。」

…雨後の大川は更に大きくゆっくりと渦を巻く

…音も唸りもなく静かに蕩々と…

・…「後輩、時の精霊神―アイオーンも?…」「…ええそう

だと思います。本場でどのような位置付けなのかは分かりま

せんが、一年一回りの黄道十二星座の帯を持っている像もあ

ります。…あまり明確に語られないのは、時の精霊―アイオ

ーンも歳神様も一年に一年ずつ人の寿命を束ね縮めてゆく死

神と重なるところと、摂理神専有の実時間を一端終わらせ不

易の神として創めに戻す―実時間では絶対に許されないこと

をしているのです。…という繊細でデリケートなテーマを抱

えているのです…甚だ失礼な言い方をすれば死神・歳神様・

時の精霊―アイオーン・摂理神の一部をすげ替えていると仮

説しているとも言えます。」                -288p

「…とくに時に纏わる儀礼では、物理学的に破綻している

ものを繕いつつ生命と心理生活にダメージが来ないように~

有っても出来るだけ小さくしているとも言えるわけです。…

宇宙も生命もちょっとやそっとでは壊れないと言い換えるこ

とも出来ます。…裏を返すと、実時間上で推し量った未来像

の全叡智・集合・集積はヨハネの黙示録みたいな終末・深淵

しか提示できていない。…命有るもの全ての共同作業と、あ

る種…此の場で出来ている様な種の柔らかな思念が、実時間

の終末像を音も気配も害もなく変えてきているかも知れない

と…。」

・…能直は缶コーヒーの領収書の裏に…

        

       0時:実空間成分-実時間

       ↑

外向:9時←   →3時:内向

       ↓

       6時:時間-虚時間成分-相転移



・「…書き加えると…」


               0時:思念-実成分・記憶・普遍・父性

               ↑

外向-回帰と精霊・感覚:9時←  →3時:直観-観察自我・子-内向

               ↓

               6時:感情・寛容・虚時間成分・相転移・太母



      

・…「…もっと色々書き加えたいけど、0は十二時です…こ

んなモンでしょう…」

・…能直は出口董子に落書きを見せた。

・…「ウン、そうね…内向・外向ね…。」              -289p

・「…不協和音といっても、そりゃ~ずっと延々続くと辛く

なってしまう音楽ジャンルもありますが、協和音にチョロッ

と混ぜると和音が引き立つことはよくあるように、絶望的な

不協和要素ではなくて、メジャーだけ延々に続いても飽き飽

きしてくる、実世でも虚時空でも形而上でも完全なものなど

なく、この辺り―稲荷橋の袂では数字の数もとうとう完全で

なくなってしまって、幽霊~精霊の様に実在しない瞬間があ

っても、虚数が無いとブランコも楽しめない世界になってし

まった、ということです。」

・「此所じゃ無いし俺たちが直接触れないけど、交流高圧電

線・トランス…交流と理論は虚数~複素数が無かったら数学

的にも・実測的にも取り扱え無かった。…というか複素数は

交流とか振動を数学的に取り扱う為の重要な原理。ブランコ

と違いピクリとも動けない。…きちんと考えると時に関して

だけでもほぼ何処にでも虚数・複素数は現れる。…あ、そう

そう、万有引力による惑星の運動は複素数使っていない。…

惑星は流動体でなく剛体だから複素数は使わずに解ける。」

・…「…長渡さんはヨシナオくんに何か言っていた?」

・…「ウ~ン、言ったというか読んだだけ、ちょっとまえに

一言二言、話しただけ、彼女バンドも忙しいしね、あんまり。

サラリとは触れていたけど…基本、振動や周期とセットなの

でそこに嵌まって…いる?…みたい、…かな?」

・「素粒子のトンネル効果やレセプター結合の際のトンネル

効果辺りは聞きたいカナ、これはそこそこ答えてくれると思

う~返事の想像が付きますから、…どんな答え~コメントを

してくれるか分からないのが不確定性原理と観察者問題~観

察者効果…は長渡に会って直接聞きたい…カナ、全く意外な

ことを聞いちゃうかも…。」

・…「不確定原理は、聞いたこと、あるけど…カンサツシャ

モンダイ?…後輩、漢字は?」

・                              -290p

・…「オブザーバーの観察者に、クエスチョンの問題です。

物理学的には『観察者効果』と言われています、観察者問題

と言うのは専ら精神医学・分析心理学の用語で物理学の観察

者効果の類似の対象の行動・有り様の変化が治療者と患者さ

んやクライエントとの間にも起こっているはずで、…この変

化を客観的と言えるのか?病状の正確な記述が出来るのか?

という…効果というより精神病理学の重要な要項の、“正確

な記述 ”が診察自体で怪しくなっている~本来の姿を歪め

ている…のではないかという問題です…勿論、オレ半分・母

半分の知識です。」

・…「物理学の研究方法として…勿論沢山有りますが、比較

的安価で、対象材料にも因りますが安全に出来るので…、真

空中の材料に光―電磁波乃至加速電子ビームを当てる…それ

を写真乾板とかセンサ―で検知する。…初歩の教育機関には

多く準備されています、写真スタジオか単純X線撮影室が近

いのかもしれません。…昔の本も観察者問題だったような記

憶がありますが『効果』とした方が宇宙開闢の時の哲学的問

題に混同・波及しないので…。先輩?」

・「先輩?分かりませんか?」

・「…ううん、知っているところだから少しつまらないの、

でも確認・共有は必要だし、…でも、後輩の言い回しや喩え

の挙げ方は大事かな…そこだけは新鮮だし、ゴメン続けて。」

・「…結局、虚数、虚時間、複素時間を巡る喩えの接近は大

事よネ。」

・「ヨシナオくん、前提みたいなのを愚直に積み上げてきて

るよね…。問答のココロは不確定原理よね…。」

・…「ええ、そうです。…それに、純生物学のトンネル効果

も…神経伝達物質とニューロン―つまり神経演算ユニットと

も絡んで…」

・…出口は溜息を漏らす…両価が混じった息を…        -291p

・「…後輩。先ずは、不確定性原理を共有してゆくのだ…。

…でも、…でもね、良い間合いで話を淀ませて・視点を拡げ

てくれて…、イィナ~ァ。…って感じ…虚数・複素数は物理

だけじゃなく、波打つもの、揺らぐもの、息吹く全て…生物

・心理の表層にも深層にも立ち顕れる…そこを含みおいてゆ

かないと、剛体に纏わる硬質な実数部分の坩堝と果ての無い

恐怖に人間は取り込まれてしまう…ボクは再び世界とオサラ

バしたくなる…中身やその意図・背景も識らないで小市民的

に『不確定原理』を弄ぶのも弄ばれるのも、ボクはイヤダ。

キミとの距離も決まらないままの地獄も嫌だ、キミを…もう

一度、今度はホントにキミに取り憑いた暁には、次のステッ

プで世界にオサラバしたくなる。…ボクと有妃さんは間違い

なくそうだ。…だから彼女は仕方なく自身を冷やし続けてい

る、ボクはそんなのも嫌だ!」

・「ヨシナオくん、後輩。…ハナシの淀み、続けてくれない

か?」

・…

・…「ええ、はい。…美味しくないし香りも発たないハナシ

ですよ、だからオレが淀んでしまうという必然なのです。…

淀み漂い穿んで〈ハンデ〉いるのが前提です。」

・「後輩。いぬの様な嗅覚で淀ませ、噛みついてみてくれな

いか?」

・「…了解です先輩。」

・…「カンサツシャモンダイに至る前提に、黒体輻射→量子

(…電子軌道の飛び飛びの)仮説→ハイゼンベルクの思考実

験→不確定性原理とほぼ同時進行で…カンサツシャモンダイ

…というようなややこし流れです。…橋の袂ですから怪しげ

なモノは龍神様に任せて…どんどん流してゆきましょうか。」

・…「…観察者は」                      -292p

・…「何故か…観察制度を上げたい…観察者は、観測精度を

上げようとハッキリ・クッキリした画像・データが欲しいの

です、投影する電磁波の振動数を上げる、言い方を変えると

加速電子ビームを速く・硬く―振動数を高くして透過力を高

めるとか、…目的はいっしょ、観測精度があがるのです。…

でも振動数を上げてもビームを硬くしても、ある領域の枠内

より小さくする事が出来ませんでした。『質点』というニュ

ートン―古典力学の根本概念が崩壊するのです、古典では、

三次元空間ではとてつもなく硬いもの―剛体であれば月や地

球みたいな大きなものでも質点に置き換えられます、小さく

ても質点さえ担保出来れば古典力学―ニュートン力学…主に

運動や運動量の保存に纏わる法則が適応できます。また質点

には回転はあり得ません…想像さえ出来ませんが、剛体の場

合、回転運動、と…運動量の回転バージョン―角運動量に纏

わる法則…角運動量も保存…に拡張できました。」

・「ともかく観測精度を高めてもある領域枠内より小さく出

来ないのです。…或る領域を観測するって具体的な対象は、

真空内で、分子未満―原子、原子核、電子、光子、陽子、中

性子、とそれより小さい素粒子、例外的に分子以上では単純

な法則で整然と配置された(主に金属の)結晶が対象です。

…何を以て観測するか?というとその領域から出てくる~通

過してくる電磁波・光り、電気量―電流(磁気・磁場もコミ

です)・電圧を観測するのです。」

・…

・「初めの前提として、真空内で手段を問わず固体(…黒体

輻射という言い方もあります)を暖める(…熱くすると発光

ピークが高い方~より赤から紫の方に移動する現象をさして

…)…真空ですので爆発物でもない限り化学反応はしません、

終いに光りを出します、どんどん高くしてゆくと初めは赤外

線、次第に赤燈黄緑青藍紫…もっとも緑辺りからは殆ど白色

光に見えます。原子核から離れ…測定器や人間の網膜に辿り

着いた自由光子は振動数を横軸・光量を縦軸にとると或る温

度のカーブはひらがなの“へ”の字のカーブ―綺麗な二項曲

線になります、への頂点はかなり左の低温側にズレて、30

00度では赤、6000度辺りでは黄色にあたります。この

“へ”の字の実験値の“曲線 ”は、ある仮説を持ち出すと

綺麗に一致したのです。…その仮説のハナシです。」

・                             -293p

・…「…ある仮説とは、①単一物体例えば金属の…原子核近

辺に取り込まれていた熱輻射エネルギー、②物体の温度と、

③そこから真空中・空気中に出てくる輻射電磁波の振動数と

の三者の関係、を考えていたプランクという物理学者は熱力

学の振動を対応させる式を創案します。プランク博士はある

条件設定をします。」

…輻射される電磁波のエネルギーεは

…振動数νの正数倍に比例

…ε=n・h・ν…

…nは零と自然数―0,1,2,3…、

・…「比例定数-hは言い出したプランクに因んでプランク

定数と言います、νは光の振動数…という設定をしました。

この設定を設けると先ほど挙げた①②③の関係式と実験結果

が西暦一九〇〇年の水準で合致…今現在も合致していたので

す。」

・「…ですが、現実世界―真空・空気中へ取り出せるエネル

ギーは、どんな連続量でも持ち得たはずのニュートンの古典

力学と根本的に異なっていて…原子核近辺…所謂、飛び飛び

のエネルギー値しか取りえない量子世界では、h・νの零と

自然数倍という飛び飛びの値しかなり得なかった。」

・「…この合致を支える仮説は無いのです。…このあとで言

うつもりの不確定性原理を説明する場合、このプランク定数

hが出てきます。このプランク定数hが顕れる量子仮説は①

②③の関係式と実験結果との幸運な合致があったからなので

す。」

・…

・…「引き続いて、測定精度のハナシです。…」        -294p

・「二番目の前提があります…量子の世界を探った結果得ら

れた第二の前提です。X線(光り・光子・電磁波)をつかっ

て、X線を標的電子に当てると電子は弾き飛ばされます、弾

き飛ばしたX線は波長・振動数が変わります。この現象―相

互作用が確認された時代、電磁波(X線は波長の短い・1秒

あたりの振動数が大きい電磁波であることが確かめられてい

ました…)と光子が粒なのか波なのか決着が付いたというこ

とです。波と粒…海に投げたゴムボールは周りの空気同様揺

れるだけで、これらは古典世界の経験では相互作用をしませ

ん、…ところがX線をつかって電子を狙ったら電子は弾き飛

ばされてしまいました…さらに、弾き飛ばしたX線…は波の

進む方向と波長は長く・振動数は少なくなっていました。…

初めの前提の固体(黒体)の電磁波輻射と同じようにX線と

電子がその瞬間ホントはどんな相互作用をしているのかは分

かりませんでも、マクロの日常界…相互作用のない自由空間

に出てくる頃にはプランク定数とエネルギーは飛び飛びの値

しかとれない制限がかかる?あります?…。電子を弾いた点

でX線は粒でもあり、そのあとX線の波長が伸びている故に

波でもある事が確かめられたのです。…この時代20世紀初

頭、波でも粒でもあるこのサイズあたりのモノを…“量子

”…それも飛び飛びの値しか持てないという様になってきま

した…ニュートンの古典力学運動の法則とかエネルギー保存

の法則とか・質点とか…根幹となる重要なホネグミを護りつ

つ量子独特の振る舞い…量子を仮説することで古典力学では

説明不能な現象も説明しようとする挑戦が始まったわけで

す。…以降X線=光子のみならず電子や核内陽子でも粒子と

波の二重性が明らかになってきます。」

・…「…詳しいことは、コンプトン散乱とかコンプトン波長

とかで調べられます…。」

・…

・…「ねえ、後輩。キミの敬語はボクに対してでもあるけど、

何処か…黒体や電子、X線や機械~測定器具に対しても敬意

を表していないかい?…『弾き飛ばしたX線…』の『…』の

間合いはまるで半分人みたいなトーン…イヤ、精霊みたいじ

ゃなかった?」

・…

・                             -295p

・「ええ、勿論そうですよ、古い啓蒙書では『核外自由電子

はまるで幽霊…』とか…一般に理数は…いいえ学問は対象に

対して敬語を使いません。神とか摂理の代理行為を人間がす

るので、対象に対し敬語を使うのは、少々摂理に対して失礼、

無駄な行間を摂理に報告する必要はないし敬語は反って失礼

なのです…、ですが。」

・…「…ですが彼らが抱え込んでいるかもしれない行間が聞

けるかもしれない…」

・…「…彼ら…ネェ。後輩、キミは莫迦で勉強の進みがボク

とは別次元で遅かった…学の遅さは、そんなところにあっ

た?…」

・「…そんなところです。…それでも量子の観測精度は…ま

るで雲を測定している様で一向にあがってきません、当時の

物理学者達も昔の錬金術者が競って賢者の石を探すように…

あるいは魔法対戦の様に議論と測定結果を戦わせてきまし

た。新しい数学…行列とか虚数を組み込んだ弾性体に剛体が

基本のニュートン力学…を耕しつつ矛盾の消滅・最小化する

苦心をしていました。…」

・…「ハイゼンベルクという人が、さっき、オレの挙げた二

つの前提について思案を巡らせます。…コンプトン散乱はそ

の前後でエネルギー(運動エネルギー+波動エネルギー)は

保存されていることに着目した現象を追っていたのですが、

…では、その現象(コンプトン散乱)で他の物理量は測れな

いだろうか?あわよくば粒子と波と、二重の併せ持つ属性に

ついて関係を表せるか?…考えを巡らします。」

・…「ハイゼンベルクは…“X線顕微鏡を使いそのX線の散

乱光で、エネルギーの関係式では無く、電子の位置を測定す

る実験を架空想定…”します。コンプトン散乱によって測定

対象の電子は弾き飛ばされることになりますが、どの方向か

もまたその飛ばされた測定対象だった電子の運動量(質量?

速度)は不確定さを持ちます、また電子を測定する目的で当

てたX線の散乱光で弾き飛ばされる前の電子の位置を顕す数

式を造ります。」

・                              -296p

・…「結果、波と粒の二重性の距離~関係性は大して近くな

りませんでした。ハイゼンベルクは明言していませんが、『量

子が波打つ小さな雲の塊…“波束 ”のままで…』…『ただ、

その波打ち捻れ(スピンし)つつある雲の物理量はある値…

物理量の積より大きくなることはない…はず…。』と数式操

作のみ、実験結果無しに言い出しました。この種の思索は物

理学では『思考実験』といわれ容認の文化を持っていました。

…勿論、前提を踏まえた以上、飛び飛びの値とかプランク定

数とかを使っています。…プランク定数が仮説…その上に建

てた仮説でしたが、どんな測定機器、どんな測定方法、どん

な測定対象でもこの領域での追認どれだけを繰り返しても、

反証~反証となる測定結果はこれまでなかったのです。」

・…「この仮説は次第に“賢者の石 ”の様に扱われ…仮説

から原理に格上げされました。…教科書によっては当初から

原理であったのかも知れません…。コンプトン散乱の式…勿

論プランク定数hは消去されません…から引き出される数式

の途中は端折っています。」

・…「結果はX線顕微鏡で測定される弾かれる前の電子の位

置の誤差⊿x、弾かれ飛ばされたあとの電子の運動量(質量

?速度)…コンプトン散乱でどの方向・どれだけの運動量か

分からず、その弾かれた電子の運動量の不確定さを⊿p…と

すると…」

・…「その積⊿x・⊿p【イベントの位置誤差?運動量観測

誤差】は…プランク定数hより小さく出来ない。」「…同じ

ようにエネルギーの測定誤差⊿Eとその時刻⊿tの積も、プ

ランク定数hより小さく出来ない…これが、ハイゼンベルク

の不確定原理と謂われているものです。…ナゼカ…不思議な

ことに閉鎖系であればpの運動量とEのエネルギーは保存則

がなりたっていて…これをモノサシに色々なことが推測でき

る…」

・                              -297p

・…「あっ…そういえば、長渡と叔母さんは…『波でもあり

粒でもある量子=どちらの属性も一切否定しない量子が起こ

すイベントを、遥~彼方の測定機器で観測するのですから…、

…波の原理“拡散”で同心円~球状に波は拡がってゆくはず

なのにのに~波だからイベントの位置→距離の二乗でわり算

して修正しなくても、…全く問題なく済んでしまう。~この

不確定原理が成立し続けるのがスッゴク不思議!』…って。」

・…「『量子的共鳴ないし無時間~虚時空から、この世~三

次元空間にでる際。…“誰かが口に手をホーンの様に翳して

”拡散しない平面波にして、波の拡散原理を変容させている

…手を翳しての<ヤッホー>が遠くまで届くのと同じょ。』

みたいなこといっていた…」

・「…オーディオ雑誌 AQ 誌にホーン=スピーカ製作記事の

脱線にコメントしていたとか…跳んで…銀河の多くが平面の

形なのはホーンの翳し手のせいでビッグバーンは銀河単位で

…みたいな…コペルニクスも墓場から甦ってきそうな…この

橋の袂にでも居そうな…こと言っていた…。」

・…「分からないょ…後輩、でも袂に居そう…怖いからハナ

シ戻そ…」

・…

・…「…不確定性原理に至る経緯はザックリと説明しました

が、最初の前提のプランク定数・量子仮説は設定と実験結果

の合致、仮説と言うには寂しいものがあります。またそこか

ら思考実験で導かれる不確定性原理もどうアガイタところで

仮説です。…不確定仮説であるかも知れませんが原理ではな

いのです。」

…一休み。…気温もじんわりと下がって行き、

…川の流れは刻々速くなってくる…

・…「先輩、此所で少し休みません?…買ってきた缶コーヒ

ー冷めてしまっています…」

・…「ああ、有難う。」                   -298p

・…深夜に缶を開ける音が二つ、響きが重なる…人肌の缶コ

ーヒーが暖かい

・…「もう少し遠ざかった視点で見直すと、電子など極微世

界に直接モノサシをあてる事はできず、機械・機器を介して

X線を当てるなどして、間接的にしか観測出来ない…。」

・「20世紀初頭の量子力学が花開いたところはヨーロッパ

で、直接モノサシをあて観察できない領域はホントのあるの

か?…無いのか?…形而下―直接観察できるもの:形而上

直接観察できないモノ…で科学者と哲学者~論理学~神学の

間で大問題~大論争があったのです。…ハイゼンベルクもこ

の論争に間接的に巻き込まれていました。オレの意図も交え

ると『X線を使って弾き飛ばしたから電子の位置と運動量が

不確定になった。』~『X線を照射しなかったら…。…そこ

には何もなかった、X線を照射したから電子が発生した。…』

…物理学ではアプリオリ―に不問の問題が、哲学者~論理学

者~神学者の砲火に晒されて、後者は微かに…前者は顕かな

問題意識としてハイゼンベルクの中にあったとオレは思うの

です…。だから…先輩の口癖のダカラです、ハイゼンベルク

はプランク仮説の上に拵えた思考実験を『原理』…即ち、遡

及禁にした…そんな賭けをせざるを得なかったのです。」

・…「さらりと上辺を撫でました。」

・「形而上もそうなのですが…」

・「実はこの“観察 ”という動詞成分が強く哲学領域の言

葉が哲学者と物理学者との間で抱えている意味合いが乖離し

だしていました。…取り敢えず“哲学”…」            -299p

・…「哲学者達は『原子は実在しない』―感覚的経験(例え

ば電子に直接モノサシをあてるみたいなこと)によって知る

ことの出来ない(見ることも測定する事もできない、例えば

ハイゼンベルクの仮説のような)モノは、全て形而上学的問

題(神…摂理神の領域)で物理学の領域には属していない

哲学者の代表はエルンスト・マッハ(物理学者ウルフガング

・エルンスト・フリードリッヒ・パウリの代父)…と。これ

に対し物理学者の代表はプランク定数・プランク仮説のマッ

クス・プランクでした。」

・…「物理学者達の御意見番でもあり、エルンスト・マッハ

が代父であるパウリは、関係改善に努めますが、駄目で…“

観察 ”を巡って哲学者と物理学者は共に歩むことをやめた

…物理学者達~マッハ哲学の後継者達は“観察 ”の代わり

に『確証ないし(機器で)計測できる』―代案の一つとして

…寄る辺なき哲学者~神学者に対し『実験室で確証ないし機

器で計測できる対象』に置き換える事を提唱したのです。…

まあ実験から哲学者~神学者を排除したのです。」

「どちらも、双方…哲学も物理学も、深淵への恐れと頂点

ゆえの孤独・孤高になってゆくのでした。」

・…「なるほどねぇ美味しくなくなるワケだ…後輩。」

・                             -300p

・…「もう一つの代案は、特殊相対性理論…のアインシュタ

インは…また難しいことを言い出すのです、<莫迦なオレに

は…大して難しくない…子供の魂~深層心理学から眺めると

寧ろ当たり前…>『根本法則にいたる論理的道筋などはなく、

経験した様々の事柄の“交感的理解 ”に基礎をおく直観だ

けがそこにたどり着ける』…と。恐らくこの“交感 ”は自

律神経の交感で元々、宇宙や神との調和が個々の身体内部の

神経系~神経網で共鳴しているかもしれない…という仮説

(~命名原理)に因んだ命名で哲学や神秘主義と科学―物理

学は縁を切ってはいけない…と講演の中で提唱するのです。

<オ莫迦の深層心理学~子供の共感・認識~魂の発達ではこ

の“交感”、寧ろ『認識の大元』~“直観”あるいは“共感

”…摂理神・単独・孤高のサイコロを振らずに…数多の八百

万と共にオレタチと共にに響く“シンフォニー”…ア・タ・リ

・マ・エ!>…勿論、アインシュタインの言いたかったこと

は理解されないままでした。…共感・直観みたいな分析心理

学の用語でもある…一見科学と一番遠く彼方ものがもっとも

重要な王道なんて…<嗅覚と“ナゼ”・のオ莫迦…、故。判

ってしまうこともある…“微睡み”しかも八百万神からあら

ゆる仏性からも境にいる界賊からも朦朧の回廊を右周りに廻

る者達からも…見守られている所為で、サイコロも振らず、

孤独でさえない…>」・

・…「この橋の袂でボクたちはアインシュタインの孤独…サ

イコロを振らずに“摂理神のミッションを渋っていた”スー

ツのアインシュタインの酷い葛藤を…祓っているのか?…後

輩?」…「ええ。」…

・…「…摂理神学を背景にしている哲学から、物理学は離縁、

三行半を突きつけられた事になり、物理学者達は個々、孤高

故、それぞれに益々孤独となるのです。」

・「…共時的に進化していた、分析心理学(その当時は精神

分析)の交感的影響で、物理学者たちは、『自分がどのよう

な心理過程で新たな事実を発見するのか?』…といったこと

にも孤独故に目を向ける様になってゆくのです、ある人は精

神科医の心理療法を、ある人はこの問いを都市伝説と化し…

半ば迷いの森の幽霊と化してゆくのです。迷うが故にハイゼ

ンベルクの仮説も原理に格上げせざるを得なかったくらい孤

立していたはずです。…科学者の先祖は異端か魔女…よくて

錬金術者~魔法使いですからヨーロッパでの物理学者の心理

的地位~ステータスは三行半を突きつけられてからはきっと

かなり不安定と…。…おれは考えます。再び、異端に戻され

る恐怖です。…改めてナゼと嗅覚のオ莫迦は現状を整理する

に留めておきます。」

・…「…先ほど口走った、…ハイゼンベルクの仮説で、『X

線を使って弾き飛ばしたから電子の位置と運動量が不確定に

なった。』~『X線を照射しなかったら…。…そこには何も

なかった、X線を照射したから“ナンニモ・ナイところから

”電子が発生した。…』という吟味すべき問題を…物理学で

検討できなくなってしまったのです。…通説では観測者効果、

俺的には…観測者問題は完全に幽霊となってしまった、とい

うことです。」

・「因みに孤高のバチカンは今だに、…婉曲的に物理学界に

対し、神の御技であるビッグバーンの科学的接近を禁止して

いるのです。」

・                              -301p

・…「今日、ネット上では:不確定原理の観測とは―観測機

のようなマクロの古典物体と量子物体との任意の相互作用…

をさす。…例えば、実験者が“観測機器に現れた計測値 ”

を読むことと、実験者が実際に“観察した ”~見たかどう

かと言った事とは無関係に定義される。…ダッテヨ!。…先

輩。俺の観測者問題はほぼ幽霊じゃないか!。…だからこの

橋の袂にも寄ってくるワケ!」

・「仮説を曳いてきて、推論を重ねた結果、…観測者効果は、

ハイゼンベルクは当初からずっと不確定性原理と観測者効果

を混同し続けていた『…系を測定する行為それ自体が系に影

響を与える…』吟味すべき問題は宙に浮き、幽霊と化したま

まなのです。」

・…「おれは反論する。…敬語はもう使わない。敬語で語る

べき対象は概ね語れたのです。…だって、俺の立ち位置は…

昔っから幽霊…笑鬼…莫迦、だからオレの映る影が物の怪に

見えた。」

・…「今度は不確定性原理における観察―実験者が“観測機

器に現れた計測値 ”を読むことが市民権を得るのと引き換

えに、…“観察した ”事が全く別個の事柄となってしまっ

た。更にアインシュタインの提言―『根本法則にいたる論理

的道筋などはなく、経験した様々の事柄の“交感的理解 ”

に基礎をおく“直観”~“共感”だけがそこにたどり着ける』

ことも、観察の中にくみこまれる。ハイゼンベルクの観測者

効果における当初の混同―『…系を測定する行為、それ自体

が系に影響を与える…』吟味すべき問題は宙に浮き、異端相

当の扱いを受ける。」                    -302p

・「微小時空やビッグバーンに関連した物理学的計測をする

こと…とさらりと言ったのですが、この国では至極当たり前

のことが、摂理の世界では極めて背徳的な海賊行為にあたり

ます…その創世記の何処かに『神の存在を試してみてはいけ

ない』と、信心が有っても無くても、摂理は疑われることに

酷くデリケート、…こんなハナシも誰もいない橋の袂だから

できる…先祖が異端か魔女の物理学が “観察・直観・観察

者効果 ”というファントム=幽霊=贄を差し出したからこ

そ…、だから、物理学的計測に市民権がもらえただけでも画

期的なのです。バチカンが今だに、…婉曲的に物理学界に対

し、神の御技であるビッグバーンの科学的接近を禁止してい

るのと同じです。」

・…「ヨシナオくん…やっぱりそうだったんだ…ボクの周り

に漂う窮屈さの根が分かったヨ。そう…オ・イ・シ・ク・ナ・イ。

…ワケだゎ…」

・…「物理学会はメデタシなのです…トリアエズ…ネ、異端

の境に押しやられた観察・直観・観察者効果には半ばタブー

視され、思考実験を試み続ける猛者・界賊の心理を不安定に

させかねない。」

・…「大きな不安定要素は『…系を測定する行為、それ自体

が系に影響を与える…』…と言うことは、幾つかの言い換え

を許容するわけです。」

・「一つ目は―系を測定しようとすると影響を与える―とい

うこと、物理学では微小領域へX線を使って測定しようとす

るとX線自体が測定系に影響を与える(微小領域で相互作用

出来るのはX線に限定され影響を与えるのか~与えないのか

も吟味できない…でも微小領域の測定は出来る。)…そこで

測定―計測値を読むだけでなくこの実験を観察―計測数値を

読み解く。…例えとして、ある人物の気持ちが知ろうとする

とき、観察者がその対象の人物に接近し直接意思疎通を図ら

ないと知り得ない、…のだが、意思疎通を図ること自体その

人物の気持ちに影響を与える~与えているかも知れない。…

ナンカがそうでしょう。(同じように他に方法が無く影響を

及ぼしているのか?いないのか?は吟味できない…何かの理

由で本心を隠しているかも含めて直接意思疎通を図ってゆく

しか無い…)」                        -303p

・「物理学者は幸せだ、悲しい破綻が少ないから、日常よく

よくあるのは、ある異性の気持ちを観察~推し測りたくて直

接意思疎通を図ること自体異性の気持ちに影響を与える…異

性の本心が何処にあろうと対象の異性はその場・小社会で我

執を保っているが故、無難でお粗末な返答しか観察者にしな

い…観察者は…こう念う“確かめなければよかった…”と…

観察者自身も対象世界も消え失せてしまいそうな後悔となっ

てしまう事などよくある。…観察者と対象が一体となる・な

らないに纏わる危機である。個体の死にも相当する…失望。

…即ちそれは世界の終末と…謂う哲人がいる。」

・「測定すると言って涼しげに測定者自身をかき消すと思っ

ているのは贄を差し出した物理学者だけなのかも知れない。

…でもホントにそうか?物理学者に悲しい破綻は絶対に無い

と言えるのだろうか?」

・…何故か出口董子は顔を赤らめてゆく。

・…「もう一つはもっと危険だ。測定結果を基に、ある人が

極微世界を慮るとすると、それは世界創世当初、摂理も同じ

了見で世界に臨んでいたかもしれない…そして、そのある人

の慮り様如何で、対象たる極微の世界の有りように影響を及

ぼしてしまうかもしれない…と思考実験の可能性を否定でき

ない…現し身の思考実験と摂理の創造に隔たりがない~“接

近の危機”…と気が付いてしまう。」

・…「測定値を読む事をちょっと飛び越え“慮る”だけで、

摂理が抱えた葛藤を現し身の物理学者の心裏が抱え込むこと

になる…危機である。」

・                             -304p

・「この危機の裏腹には排除が内在して…。…何処かで脱線

したみたいに…寄る辺なき孤高の哲学者-エルンスト・マッ

ハ等に対し『物理学』を≪…実験室で確証ないし機器で計測

できる対象≫に置き換える事を 1920 年代のメジャーな物理

学者達は提唱した。~アインシュタインやポアンカレの仲裁

~対案提唱…“慮ること”と理論や概念の大元=“【交感や

共感・直観】”の共存を排除した…。まあ…交感・共感・直

観からの擁護拒絶~排除…。」

・「…ツマルトコロ、…実験から哲学者~神学者を排除した

認識の哲学から切り離し~切り離されて“双方共に歩むこと

を辞めてしまった”ルートを持つ『物理学』故の危機…」

・…

・「更に極微では不確定仮説(不確定性原理のこと文脈上、

仮説を採用)を棄却・否定出来ない、時間が限りなく小さけ

ればかなりのエネルギーがナニモナイところから生まれる。

同様にその観察範囲―長さが小さければかなりの運動量~か

なりのインパクト―力積のモノがナニモナイところから出て

くる…悪人でも善人でもカタカムナを想像出来ないひとでも

思考実験が出来る。それは摂理と同じ事が出来てしまう…だ

からバチカンが禁止したとも取れる。…安全保障はできない

と言うことでもある…ヒトの悪しき情念を併せ持って出てこ

ない保証も無く…」

・「…また、“世界が対称だ…”と言う前提で、思考実験を

続けると、ナニモナイ処から生成したとすると…出てきたモ

ノがナニモナイ処に戻ってしまう可能性を棄却しえない。…

即ち世界はナニモナイ処から生成し、そしてナニモナイ処に

戻ってしまう…考えるだけで、世界の終末=即ち個体とその

精神の崩壊…と哲人は言っていた。世界の生成・消滅と観察

自我の生成・消滅は一体…共時。…いつの日か…是非、遠い

将来でありたい、観察対象対象が消え失せる日があり得ると、

そう考えた瞬間、観察主体の精神には大きなダメージが出来

ている。…考えなければよかった…と。」

・…

・…「だがこの二つの問題~危機的状況は生身・現し身が測

定に巡って生じる。…一端、切り離したはず問題が、異端の

境界に置き去りにされていたはずの…“観察・直観・観察者

効果 ”が再び、生身に降りかかる~現し身から湧いてしま

うことにある。…それが共時、良いことも・悪いことも辺縁

に置き去りのされたものが曳き会う。それが共時…往々にし

て個人の成熟とも同期する。                 -305p

・…「観察主体の我執と“観察・直観・観察者効果 ”の対

象は、共に歩むもの―実時間だけでは無い、12 時・3時・

6時・9時と時の往きつ戻りつする時の狭間では。いつも我

執と世界は共に歩む、個体が凹むと世界が陰り、世界が傾ぐ

と精神が崩れる。…共時。」

・…“ねえ…後輩? ”

・…「…ねえ、後輩?…キミの半身は確かに成人男性―オノ

コとしてボクの目の前にいる、」

・…

・「でも、キミがみているキミの撓んでいる鏡像はキミに間

違いない。」

・「…だけど、何処か幼くないかい?…キミ滲んでない?」

…?“ハッキリサセタイ…”

・「…ハッキリしてきた。様々に変わる…背肌で感じる妖気

の形、その一つは、」

・…「赤ん坊のキミがおっぱいに齧り…噛み付いている。」

・…董子は紅い息を吐き…

・「まるでボクがキミをしゃぶっ…て…、それにボクは肌着

しか…」

・…「先輩、それ先読み。…橋の袂だからですか?」

・?…「なあに?橋の袂って?」

・…「…結界。それより、さっき言いかけた…のは…、」

・「0時・3時・6時・9時と時の往きつ戻りつする時の始

まりは、…最初の元りは新生児とおっぱいの混然融和。」

・「えぇ?…?新生児とおっぱいの混然融和…?」         -306p

・「そうです、各時の属性、取り敢えず時計回りに、不易不

滅・我執・感情・寛容・承認・時・回帰…がありましたよね?。」

・…「ああ、そうだったネ、」

・…「…あの最初の元りでの各時の属性…便宜上、混然融和

の新生児とおっぱいを別々で観察してみると…、」

・「赤ちゃんの空腹をおっぱいが癒やす―不快→癒やされ、

時が動き始める。」

・…「元初は、凶暴にも噛みついた。…にも拘わらずその報

酬がおっぱい!―感情の承認。」

・「承認に因る我執の発生。」

・「我執は承認もあり、混然融和並びに赤ん坊と乳房が不易

~不滅を思念として同時進行的認識。」

・…「図らずも、分析の際、反時計回りに…なってしまって

いた」

・…「…普遍的なこと…でも、主体と対象が共に歩めなかっ

たり、すれ違ってしまう事だってある。そんな安全保障が希

薄な幽霊は心理学上多々みられる…観察者効果は心理学では

観察者問題とか転移・逆転移とかに呼ばれている。…特別な

共時。…物理学でも極微世界の問題・超大時間の世界の思考

実験でも観察者の内面が同期する…何処にでも普遍的に起こ

る訳でもないが、その同期は観察者の始まり…時・我執・原

初の承認・不易と不滅の混然融和と共時する。幸か不幸か、

共時現象は原初の0時から9時までの混然融和をゆるがす、

時の跳躍、我執の揺らぎや分裂、承認の一時的消失、不滅の

乖離も創造や革新と引き換えに十分に起こりうる。…それが

共時。…極微の素粒子だって…この世の上下・左右・前後…

それから時間…複素時間。その形而下の有り様を羽織る前…

前しか思い当たらない…その前は一体どんな有り様なのだろ

うか?、…安定しきって全ての物が動かない…即ち実時間が

止まってしまう―果ての状況で虚時間はどう振る舞うのか…

退屈しているじゃない?…そもそも、そんな前の状態が対称

安定とは思えない、今の剛体の三次元+時間だって対称とは

言いがたい。」                       -307p

・…「俺の中身、界賊どもに観られ・弄られて・盗られされ

ているけど…最近、俺も同じ事していた。…気が付いたの最

近だけどね…邪魔していたのはオレ自身の摂理的発想…あい

つら散々オレを邪魔呼ばわりしてきたのに…」

・…

・「だから変でも、莫迦のキミは多層からの擁護で無事だっ

たんだ、ネ。」

・…能直は飲みかけの缶コーヒーと、渡した領収書裏の落書

きを再び受け取り、交換した。

・…「九時にいる俺は、…恐らく0時辺りに向かっての反

論。」

・…「→測定する行為が系に影響を与えるが、マクロの観測

者が見るとは無関係…という命題の合成…一見正しいように

見える…がホント?ではなぜ観測しようとおもった?物理モ

デルをナゼ…あるいはどのようにして…どんな経過~経緯で

思いついたのか?無関係は間違え…ナノダ。」

・「…九時の不協和音は…時を巡る不協和音は、異質。時間

の進行方向に負のベクトルはないし、そこは0時、三時、六

時と違うところ…。時刻・時間・動きが関与すると0・六・

九の各時の相似や共鳴周期は整数比でなく十・百・千・万の

指数比に近づいてゆく。指数の関数は負の値を取りにくい、

…また、一方、直交座標では負の値は出てくるし目視もし易

いけど、円や回転座標、距離では負の値に意味や実際のイメ

ージがしにくい…、引力は距離の二乗に反比例するけど…距

離の値が負って…おれはイメージ出来ない。…地図や図形の

縮尺は整数か分数だけどマイナス倍とかマイナス何分の1と

かも同じようにイメージし難い。…これも非対称?…これは

明らかな非対称…色んな意味で。…」             -308p

・「惑星の極地や山岳地域以外で大きな建物を建てるとき・

人が眩暈に悩まされず住まうとき、経済活動を大きな組織で

するとき、負の値や直交座標や対称性は便利…否定は微塵も

しない。だが、イメージを酷く窮屈にさせている。オレは日

銭を握って店にゆければ良い―この日銭はマイナスでは買い

物が出来なくなる…関係ないけど、母が言うには、幻覚妄想

を和らげるクスリは眩暈や吐き気を抑え込む薬効も持ってい

る…とさ。日銭を護っていれば如何な過剰~特に負の過剰に

も眩暈せずにすむクスリいらずなのだ。」

・…「振動・波動で使われる虚数…二乗するとマイナス1の

不思議数より、負の値を持つ数の方が役立つ反面イメージ・

イマジネーションに大きく制限を加えている…幻覚妄想の脅

威にも晒される。…虚数は難解で潜在的で幽霊の様だが、そ

れ故本来的に、負の数値のように眩暈や知覚の麻痺、難解の

の方がまだマシだ…眩暈・麻痺は気が付いたら借金・気が付

いたら淘尽…なんてのを起こしにくい。」

・「…いつか、何処かで実時間は撓み虚時間を取り込む。既

に量子コンピュータは虚時間を…素子内部でおこるトンネル

効果―虚時間作動の素子…を取り込んで作動中だ、オレに憑

いた幽霊をオレはオレのまま、文化英雄にしてやる…オレの

中のチープで莫迦なニューロン―神経素子もその発火の切

掛、つまり素子表面のレセプターととなりの神経素子末端で

放たれるトランスミッターとの結合ではトンネル効果がない

と無理だった…お莫迦な神経素子も虚時間を使っている。…

何処かで繋がっている…そうじゃないと命がこんな形である

はずがない。実時間上での延長では摂理はとうの昔に行き詰

まっている。…幽霊はそのまま幽霊じゃない。おれは、オレ

のまま…がいいな。」

・…                             -309p

・…「…有難う、ヨシナオくん。神…摂理神が孤高なのは知

っていたよ、でもその片棒担いでいた西欧哲学も物理学も孤

高にいや、孤独になっていたわけだ、きっと大きなサイズの

虚時間が動いているとボクは妄想する。摂理が抱えもつ排除

と不寛容…実時間での果てでは、詰まるところ、坩堝…坩堝

だよ。…摂理が陰ると実時間の針は逆行する、分裂もする…

全知全能…言い換えると遍く照らすことを止めてしまって複

数の精霊―霊・真・知の精霊になってしまった。…逆行だ。

分裂のほうは坩堝を抱えず、三時の子にその御鉢を回した、

受容・犠牲を躊躇しない子供達は光りと坩堝の両方を同時に

観る―両価性だ、統合失調症の両価性だ。実時間だけで見る

と統合失調症は西欧摂理が産んだ只の汚点、だが両価性・複

素時間を孕んだモノサシで見るとどうだろう?フフン…」

・「…かなりいいんじゃないか?…両価的に魂が坩堝に嵌め

られている―両価故嵌まっていること知っている…両価故そ

の外にも実在があるのに気が付く、両価故その坩堝にも手を

加えられる…そうなんだよ、創作だ。0時に御返しても孤高

には分からない・気が付かない、三時の自分に頂く事もでき

るし、六・九の各時に献上することだってアリだ、…一次元

である文学や三次元でもある料理は結構…凄くいいんじゃな

いかナ。」

・「物理学者のパウリやハイゼンベルクは質点ではなく時空

が拡がった量子として“調理!してみた”…(数学化かな?)。

…でも複素時間の虚数成分は和声~協和音の原理に従う、極

微領域の振動から遙かな実時間の果てで揺らぐ遠大な虚時間

にいたる遍く周期の虚時間が和声~協和音の原理に従う、振

動は和声~協和音として相互作用している。両価と共時かな

…そこを取るに足らない小さなファクターとして排除したか

ら…それ故、その延長上の終末、その極小の先のインフレー

ションの理論が破綻している。…決定的なのは、最初に重力

があったそうな…ならば、自重で宇宙は開闢しない。現在も

物理学会は修正中だが」

・…「心理学でも生物学でも…“〆る”と“次の相”が開く、

…いまここでは、孤高の摂理が〆渋っている…〆は果てを知

ること・恐れないこと…摂理を恐れさせないこと。」

・…「端的な〆渋りは…光りは対象を照らすことが出来る、

だが眩い光りを対象と見なすと、光源の奥にあるモノを見え

なくしている…いつまでも〆が来ない。…実時間的…独り神

の孤独…僕の孤独―ないとつじつまがあわない―垣間見さえ

出来ない全てを想定してゆかないといけない…精霊の属性は

複数…実時空では精密でない世界想像が摂理の終末には必要

…終焉・深淵があるとすると精霊にも補足させても悪くな

い。」

・                              -310p

・…「振り返って見て、ボクの鏡像のキミと一緒に滲んでき

ている…さあ何処でだろうね…」

・「雨上がり、緩やかな濁流は微かに唸っている…、」

・「数多の情念を流れで絡みとるような唸りだ」

・「ほら、二人して、腕を絡めている…」

・「あっ…イヤ」「やっぱり、見ないで!」

・「影のボクがキミを食べている、陰は溶け混じるのではな

く…」

・「ボクはキミを呑んだ…影は凄く嬉しそうだ」

・…

・「でも…空が明るくなってくると…もう少し、ハッキリ、

してきて…」

・…はからずも、出口董子は手にしていた缶コーヒーを二つ

とも飲み干していた事に、この時、気が付いた。…出口は意

識に上る全てに羞恥した。

・…「…そっ、そうなんだ。…ボクは…」

・「…キミの陰を食い尽くしたはずボクは、キミになってい

た…キミが無事でよかった。」

・「ボク?…ボクはそれでいい…それが良い。…キミみたい

にダラダラとネ。」

・…浸み入る染み入るコーヒー~快琲交換…

・…なんの因果かその直後二人は高熱を出していた。…子供

の知恵熱みたいに…雨上がりの湿気た夜空で身体を冷やして    -311p

…冷邪・湿邪…風邪の類い。二人の熱は日が沈む頃には下が

っていたが、大事なハナシをしていたようなのを二人は憶え

ていたが、細かなことは薄らと昏くなってもいた。

・…少し残念な恋琲交換でもあった…

・―史澪の沈黙:ヤツラの暗黙 …イヌ発生

・…有妃史澪いえ、魔女は、待ち伏せされていた。

・微かな眩暈…いえ、躊躇。

・目と鼻の先にあるよりもう一つの、そして欲しいものが潤

沢においてある…足繁くゆくいつもより僅かに遠い~一つ向

こうのコンビニへ…、

・…買い物に出たばかりなのに…、…ナゼ?何か欲しい?…

イイエ!何か…拾いもの~誰かの大事なもの届けに?…何処

まで行ってもコンビニにたどり着けない…コンビニ?~コー

バン?

・…そんな眩暈…いえ躊躇。

・                              -312p

・…ブロックにして二ブロック、戸波の二ブロックは歩いて

50秒弱、…だが、…渇望ではなく力の抜けた躊躇…眩暈と

ともに買い物に出た史澪は何時までたってもたどり着きそう

にない気がしてきた。この眩暈はここ一週間弱あった。

・…いえ…前線の停滞~躊躇、…眩暈とともにじっとりした

汗が史澪の外皮に貼り付いていた、異様に長い停滞前線の所

為もあってここ六日間鈍い頭痛もあった。

・…マンションを出て真っ直ぐ36秒程歩いて左に一回、も

う二回左にさえ曲がれば辿り着く品揃えの良いお気に入りの

コンビニに辿り着く。…眩暈は左に折れる度に強くなった。

・…戸波の街の意匠は何処を見ても強化ガラスとアルミ枠外

壁、どう弄ってもここは変わりようがなかった、史澪が小さ

い頃は北側に長い陰影を敷く誇らしげな高層ビルがランドマ

ークであった、…最近は何処を見ても~何処に行っても同じ

風景、自分の像だけが映らない合わせ鏡の中にいるような錯

覚に陥る。…町並みを見ずに適当に歩いて三回曲がる…何処

か心地よかった。

・…大雨は止んではいたが雲は厚く、風も香らず…、微かな

夜空から星も見えず、居座る停滞前線と湿汗による塩類不足

・減塩食の普及で史澪の頭は重かった。…大分直進したかと

思ったが大して歩いてはいなかった。 “ここを曲がればコ

ンビニ… ”…左に折れてもコンビニは見えなかった。“私、

何回曲がった? ”とても静かで風さえも香らない奇妙な異

和感・囲まれてしまう閉塞感…が眉間の奥の嗅脳を刺激し

た。鉄実―カネミ、鉄さびのような~冷たい血のような匂い

…作られた静けさ…分かる者には分かる…。一番静かな処に、

何処かで見慣れていた人影が近づいてきた、人影は歩きなが

ら、不審な…意外なことを言っていた。

・… 「…貴女の後輩が戦端を開いてしまった。…閉じてい

ないまま。」

・…声は中学時代のあの学年主任だった…。乾いた声は更に

近づいてきて…「…勿論、国際法の紛争とは違うが、内実は

同等だ、…総力戦だ。」「数年前、戸波二中文化祭以降貴女

と後輩和田能直とは近くに居住しながら、それまでのように

親しげに接触・交流がない事は重々承知している。」

・                              -313p

・…「だが、ソフト暗号、遠隔操作、象徴操作、悪夢操作、

あらゆる手段を使い後輩を操ってきた。」…「それだけなら

まだしも。我々の大事な人9人がレム睡眠中急死した、危険

を感じていた我々幹部はポリグラフを装着させ観察してい

た。…すると…レム睡眠脳波パターン中に急に心拍・血圧が

下がり死んだ、なにせ貴女は魔女・ナイトメアーを操る、一

般にちょっとした恐さは心機能を高める…だが破滅的恐怖は

血圧・心拍を落とす通常死にはしない、だが…魔女だ…中学

時代そう言われていた…この時代、現行法で黒の魔法を実行

使したとしても裁けない。…法ではそうだが、ここまでエビ

デンスが揃うと世間が彼あるいは貴女を裁く…裁ける・ある

いは保護出来る。」

・…「規定事項のはずの二中校長にも私はなれなかった…貴

女に潰れて欲しかった…それも儘ならず、その代わりあなた

がたのどちらかを裁く。」「これから、今から貴女の前に次

々と証拠を出して行く、記録もする、その前に自白されるこ

とをお勧めするまでだ。…如何かな?マ…ジョ。」「…自白

してくれるかな?」

・…有妃は溜息が漏れた「…非科学…あまりにも。欧州、中

世の宗教裁判!・中華の人民裁判!これから出される証拠も

適当にこれから拵えるでしょ?、…もし自白があっても、貴

方の語調・トーンからは吟味の要素が微塵もないじゃないで

すか、断定の坩堝…色々周到に仕組んでおられたのでは?…

私の頭痛も眩暈もこの彷徨いも、きっとそうでしょ。…だか

ら。」

・…「そう。愛!…真愛故に!」

・…「違うでしょ!。内に隠した恐怖・憎悪でしょ。先生の

ご同胞、無くなった方には申し訳ありませんが…わたしは関

与していません…間違いなく彼―和田も。」

・…「ほほう、『内に隠した恐怖・憎悪』で人は死に至るか

も知れない事を貴女はご存じなんですね、どうやって知り得

たものですか。」

・                              -314p

・「ストレスでしょ。宗主教は貴方達の主義の大本の教義で

しょ。ある時期新約書はホテルの部屋の備品として置かれて

たし、布教戦略でしょうが、秘密のはずの最高教書も市販・

公開されているではないですか。分家たる貴方達に主義の貨

幣も獣もオリジンは黙示録によるもの。内に隠した恐怖・憎

悪は摂理罰に因るものです。」

・…「ですから言いがかりです。外側の私や和田能直にどう

こうできるものではありません。」

・…「そうですよ、聡明な貴女だからこそ保護あるいは、拉

致を本国の宗主が承認したのです、やっと。」

・「そのかわり私たち北の宮本部による抹消を禁止した。」

…「当初当時の文芸部文集―『耽美主義の救済』…裏のテー

マは摂理的社共主義無用論曳いては抗教・宗主教も本質同根

と見なし殲滅せしものと謀った魔の提言書…魔女・悪魔を信

じ切っている宗主教の徳の高い御仁達だ。摂理の見えざる手

は動いたのだが、文集の本旨は相互尊重・自主と判断され、

キミらを殲滅するではなく、キミ有妃史澪いえ魔女の拉致・

保護に莫大な資金も用立てしてくれた、…徳の高い御仁たち

は理知的な魔女に大変興味がおありだ。教義上、信じている

ばかりで、見たこともあったこともない実在する魔女にだ…。

聡明で素朴な魔女の『何故』はゆっくりと連鎖して、欧州、

20世紀初にあった…“ファチマの予言 ”規模の大騒動~

大混乱を懸念され…これを未然に収束するため有妃史澪の拉

致・保護のカネだ。この国の公安・警察権力もカネで黙認さ

せ…なにせキミの魔法…黒呪だ、その種の能力者も用意して

くれた、…中学時代の文化祭より規模が大きい…遠方から細

心をもって囲っている。…あの時は彼―和田くんが投げた鞄

でキミが失神し、教育・警察圏の手の内から溢れ医療に逃れ

流れて救われた。…でも。…今度は周到だ。…もし、魔女拉

致の算段が何処かでバレたら『聖女の招待』にすげ代わる

…。」

・「本部支援もあってこれを機に積年の恨み、こちらの大事

な幹部が死んでいる。最大最後の産土はここの地で潰れる

無差別テロと魔女の融合―和田能直の呪殺未遂の証明は済ん

でいる…だが、キミを本部に差し出す前に殲滅する。…キミ

を浄化してあげる。」                    -315p

・…「それに…天本くんからの証言での推定だが、…貴女は、

…恐らく和田能直くんに殺意を抱えていたのでは…?宗主も

我が国が内ゲバし易い風土であることを酷く懸念されてい

る。」

・…頭痛・眩暈に加えて、有妃史澪は俄に腕・利き手の指先

が重くなるのを感じた。軽く堅い小枝で絡めとられているよ

うな重さで、辺りの空気も読み解けきれず空気も重かった、

利き手を制止される事は自身の思考も重くなってしまうのも

感じていた。殆ど動けない。…薄らとその重みは微かに元二

中の学年主任にも罹っているようにも史澪には思えた。

・…「キミはこの地の都市伝説を越えてしまった―実在魔女

-産土は死んで圧倒的マイノリティー…それに、マジョリテ

ィーを越え摂理は今、絶対になった。本国同様に魔女や悪魔

が実在しているのだよ。私たちの正義に誰が楯突くのか?和

田能直クンだってキミがかけた洗脳も解いてあげる。何れ彼

も時間をかけて自由にしてあげる。」

・…やはりそうだった?ボクはワダ。を殺そうとした…遭難

事件そのものも?

・…コイツは何を言っているのだろう…

・「…先生?愛のどこから魔女が生まれるのですか?」「自

滅をわたしの所為に?この理は賢い貴方には分からない…貴

方の貴方方の愛はどこから生まれたのです?」

・…「そうだね」

・「…おかしいかも知れない、でもマジョリティーを越え絶

対…誰も変に思わない…どうだい?貴女のこころや身体は動

けるのかい…その種エリートも雇っている、文系が巨費に寄

れば魔法が使えるのと同値…キミは魔女無差別テロリスト

決定事項。」

・                             -316p

・…「わたくし―有妃史澪は酷く不愉快。哀しいくらい不愉

快。…争いですか?争いは双方の積念が尖った山のように積

み上がり共に共時に・同時に崩れる。…私たちには積み上が

るものなど、何も無い…哀しいくらい…高々パワーゲームで

すよねそんな力まなくても勝てるじゃないですか?…高々積

み上がった情念を束ねる、努力。巨費―カネノマリョク―カ

ネミ…感じますよ、きっとここは魔方陣の中、それに心理圧

力、隠された殺意への内省誘導…身も心も、凄く重いですよ

…。」「…先生、貴方も延々準備してきたのですね?」

・…

・「わたくし、先生のそう言うのは、消極参加なんで!、…

排除はしないで消極。なにせ道義が通ってない。ボクはクリ

スチャンでも社共でもない。…だから消極。賛同すれど徹底

消極、争いも競いもしない。どちらの理念も尊重する…だが

排除や殲滅は、ヒキマス…ね、排除するか逃避する。トンズ

ラですよ。」

・…破裂音が聞こえる…

・…金属が燃える?乾燥している様な…自壊

・…電気火花のような異様…

・“…ワダ。キミ、薄々感じていたのかな、”

・…“ボクの好意と殺意…”

・…「おい、」                        -317p

・「どうして身体が動く? 肯く?以外…、どうして出来る?

…」…「ふんだんに贄も使ったのに…固く組上げたのに…」

・…「大元はヘキザゴンかグレムリンかと思っていたよ…北

ペキンとはね…遁甲八陣…オサトが知れたよ…あれは覇

者に懸ける高級拘束呪法…どれだけ贄を?…」

・「術者分かっていたはず…わたくしにはネ、覇者が掛かる

ドライブが罹っていなかった、終点~解~出口など急いてい

なかった。…終始、“躊躇”…なのだよ。」

・「“何処か物足りない”と思わせた…のは術かもしれない、

でもね…あなた方にとって大事なもの~わたくしにとっては

余計で不要な拾得物…コンビニで拾って返そうとしたのか…

コーバンに届けようとしたのか…その“躊躇”…あるいは眩

暈…天気の龍神の悪戯…先魁けられた常魔法」

・「遁甲はだらけたヤツには効かない…出口を探そうとも藻

掻かない…どこぞの“ナゼ莫迦”ヨロシク躊躇や眩暈を半分

愉しんでいてね…」…「怖れも忌避もない。もう飽きた…」

・プッ、

・…史澪は唾吐きを繰り返して…「…力ね、巨力―人海戦術

…感じるを不愉快で悍ましいものを束ねて、冷たくゴツゴツ

して、利き腕の拘束ばかりか、シャツの隙間に入っている…

ボクのではないキミタチの想念だ…騒霊だ、イヤだねホント。

プッ。…嫌悪だ。わたくしにそんな服従脳・自虐意識はない

・自滅意識もない」

・…くだらない

・…史澪の身は関節も筋肉も脊髄も柔らか、蛸のよう

・…ドパミン下の蛸のよう…フワフワ軽い跳ぶように

・…くだらない

・…息が入ってくる。…風船のように

・…肺に…酸素とともに肺が何処までも拡がって

・…そして声門が閉じる…

・…「ぎぃ~ぃ…いゃヤォ…ン」…ああ悲鳴だ…

・                            -318p

・…お願い、ワダ。香気武者。…ボクの警戒臭、嗅ぎつけな

いで…こじらせたくないんだ、抉れて欲しくない…これ以上

・?…ワダ。が…ワダ。も異次元で気張っている、何かを祓

っている?…そうなんだね…ワダ。

・…「ぎぃ~ぃ…いゃヤォ…ン」…凍りかけた身体と絡みつ

いた枯れ枝に火が付いた。拡がってゆく“遠吠え”…は、「ア

ィ~オ~ウン…」~「…」~悲鳴半分雌叫び半分、エコーが

街の谷間に響いた。…遠くまで

・…

・…元学年主任と有妃史澪は派出所にいた、精確には現行犯

逮捕ではなかったが徒手で元主任は抑えられ、史澪は毛布で

包められていた。

・…小声で元主任は、…しかも酷く混乱していた。

・…                           -319p

・…「林間…校遭難事件…魔女の…名も、過去…弄ってヤル、

徹底…半死のま…時の狭間で不確定…った…いや保留のま…

の和…能直の死を確定過…の…項に…アゲル…今期のかれ…

冷血動物の…うな貴女の冷…い仕打ち…魂が凍っ…まだ。自

身の実存を疑って…いる~躊躇し…る情報も私…は持ってい

る…アト一押シ。…彼の躊躇が時を遡り自分で…魂を消す…

反射波のドミノ…倒れて行く…今の摂理世の記憶…彼が消エ

ル…アト一押シ…長年続…キミの抵抗…摂理への抵抗は…強

がって…割に、巨力・巨費の前に崩れ落ち、キミが抱えてき

た抵抗は私達へ…服従に変容スル、コロリと…キミはそうい

う嗜好…人だ。彼―和田能…くんをイヌ―番犬にしたがって

いた―そしてキミは何時か…愛故…彼を殺す…殺そうとモガ

ク…無為…アト一押シ…客観的に観察…れば自明。…でも、

じきにキミがイヌ…なる…冷え切った彼のイヌにではない…

私のイヌに…る。不幸で不憫…妖邪な貴女…殺意を暖め、護

り保護して…げる、支配とも謂わ…るガネ。…、わたしの自

由を拘束…れても、もう微々たる資金で完成する。…あと一

押し…。何時…必ず、近い…ち…アト一押シ」

・「いいえ…単純に自滅でしょ。先生。観察者ですらない…

主任先生。」

・…「そう…ぇしょうかね?」

・…「じゃ、わたくし有妃史澪は…、拉致・保護・浄化にも

値しないだらけたモノの怪だ…末席を汚す~にごす・イヌと

でも何とでも呼んでくれ。…ヒトの摂理から外れてやる…ま

さにそう、…貴方等が忌み嫌いノリの悪い界賊だな…」

・…巡査がコソコソ~ボソボソと言い合う二人に割って入っ

た。…元主任の混乱は周到に根回ししていた警察が機能せず

…彼はありきたりの性犯罪になっていた。

・                              -320p

・…「どういうことでしょうか?…本官の警邏中、悲鳴が聞

こえた。―現場には、衣類がおおかた破けボタンが散らばっ

ていて、はだけた有妃、史澪さんがいて、ボタンの一つは貴

方が持っていた。…そしてお二人を保護した。もう一人のお

方…御名前を…」

・…

・…「中学当時の教え子でして、優秀だったんですが…教師

と学生という以上、それは許されるまでもなく…元教師とな

ってそういう関係でなくなってからも…。ご覧になれば、分

かるではありませんか?、季節が変わる毎…年を追う毎に後

輩の男子に不埒な衝動を抱えながら、どんどん美しく変わっ

てゆく麗しき佳人をみて…劣情に負け…いえ、見かねて…」

・「わたしは可能であれば事を荒立てたく…。」

・…「被害者のあなたがそう言っても、衣服が酷く破損して

いて、ブツ…いえ物的証拠があってそれは決定的ではありま

せんが、示談というわけにはいかないのですが。…」

・「問題があればわたしが破ったということでは。」

・…「この状況や証拠ですが、…こんな辱めをこれ以上、事

細かに喋りたくありません。…それに先生、何が佳人です

か?」

・…「もう、いい。お二人とも止めなさい。すれ違い!。」

…見るからに草臥れた・平の巡査が入る…二人にアイソトニ

ックのドリンクを手渡した。

・「で…。」

・…「あんた名前!


次巻…(35)史澪の沈黙:ヤツラの暗黙 …イヌ発生 の続きからです。

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