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聖なる夜に-Side A-

Side 館林 香澄


時計は12時。

そろそろ終電の時間。

しんしんと降る雪は一向にやまず、街のあたたかな明かりが薄く積もった雪に反射し

辺りを淡い色に染める。


特にあてもなく、ベンチに腰掛けて、

すっかり冷たくなった指先に暖かい息を吹きかけた。


手袋をもってくればよかった。

そうすれば、こんなに冷え切ってしまうこともなかっただろう。

そんなことを、街灯の明かりを見つめながら思っていると、

手の中にそっと暖かい缶コーヒーが渡された。


「風邪、ひくよ。」


じんわりとした暖かいぬくもりのおかげで、徐々に失った感覚がよみがえる。


「ありがと、でも私、ブラックは好きじゃないんだけれど。」


「知ってる。」


そっと顔をあげると、そこには困ったような顔で小さく微笑むアイツが立っていた。


「だから、買ってきたんだよ。」



柴田が買ってきてくれたコーヒーは、苦くて、でも暖かくて、

冷えた体を温めてくれた。

隣に座って私が飲み終わるのを見計らってから、彼は口を開いた。


「で、そろそろ聞いてもいい?」


もう聞いてるじゃん、と小さく嘆いたが、柴田は構わず質問を続けた。


「館林さんは僕のこと好きなの?」

「好きじゃないよ。」

「ほんとに?」

「たぶん。」

「じゃあ、なんで逃げたの?」


ちっと私は舌打ちをした。

どうやら逃がしてはくれない模様。

真剣な顔をした柴田を、覚悟を決めてぐいっと見上げた。


「怖かったから」


アイツが少し驚いた顔をする。


「柴田への気持ち、認めるのが怖かったから。」


あと一話で完結します。


クリスマスイブまで後1日。

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