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動き出す気持ち-side B-
Side 柴田 渉
何もかもどうすればいいのか分からなくなって、高橋に電話をかけた。
「俺、どうしたらいい?」
「じゃあ、聞くけど。お前は彼女のことどう思ってるの?」
「どうって…」
大切な人。
一緒にいたいと思う人。
そう言ったら、電話の向こうでため息が聞こえた。
「それって、“好き”ってことじゃないの?」
「だって、キスしてもドキドキしなかった。」
「渉。恋にもいろんな形がある。君もそろそろ気付くべきだよ」
明快な話だよ。
渉がどうしたいか。それが答え。
そうとだけ僕に告げて、電話は切れた。
僕はゆっくりと考えた。
僕がこれからどうしたいのか、何を望んでいるのか。
僕の中にある答え。
それは彼が言うように何度自問自答しても、ちっとも明快だとは思えなかったけれど。
ジャケットの上から自分の胸に手をあてて、空を見上げた。
彼女に会いたい。
今ならまだ間に合うだろうか?
僕の勇気がこの雪のように溶けてなくなる前に。
街のイルミネーションにほっと心が癒されます。
クリスマスイブまで後4日。