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秋の日の公園にて

作者: 島猫。

飽きっぽいくせに仕事に関してだけは頑固一徹な親父はいわゆる仕事バカと呼ばれる人種で、職人をしながら小さな商店を年中無休で営んでいる。

呆れたお袋は国民年金の受給が始まると早々に家を出て行った。


「商いを(しま)いにしようと思ってな」



秋の風が吹き抜けるたび、公園の黄色い銀杏(イチョウ)の葉を道連れに落としていくのをぼんやりと眺める。

諦めてしまった今朝の親父の背中は、明日には幹と枝だけになりそうな木と同じに見えた。

空き缶が落ちていたので蹴飛ばしてみるが、ゴミ箱へは飛んで行かず、どこか明後日(あさって)の方向に宙を舞う。


明らかに、親父の声には悔しさか滲んでいた。


アキレス腱を念入りに伸ばしてから、落ちた缶までの短距離を全力疾走する。







「諦めんなよクソ親父ィ―――っ!! はぁ……」






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― 新着の感想 ―
[良い点] 企画より参りました。 これは切ないですね(ノ_<) 何事もいつかは終わる時がくるのだと改めて感じさせられました。 そろそろ銀杏の葉が舞う季節ですね。
2022/10/21 18:24 退会済み
管理
[良い点] 企画から参りました。 秋風が沁みわたりますね……切ないです。 主人公はあとを継ぐ気はないけど、父親が好きなんですね。そういうものですよねー。 [一言] その点、母はドライであった(笑)。 …
[良い点] これは何とも切ないですね… はらはらと散っていくイチョウの葉が、刻一刻と廃業に近づいていく親父さんの御店の運命を暗示しているみたいです。
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