スーファン先輩のちょっと述懐
手持ち、残り銀で6239(+12000)枚と銅0枚。
オマケ話です。
聞き取りは、偉いさんが何人もいてビビッたな。
育て親と医師くらいしか顔覚えてないせいで、マーエは普段の通りっていうのが、よけい私ん心臓には悪い。
何せ、正面から≪黒山羊≫様の司教。副司教。事務方のトップやってる司祭。同じとこの副司祭。他宗だけど確か法典の偉いひとと、その秘書官、たぶん偉い人の方は司教。それと施療院の司祭が2人、このひとたちはきっとザレナを担当してるんだろうなー。
マーエは、昨日のアレがあってすぐ今日になったんだし、気持ちの整理もまだついてないだろうに、よく答えてたと思う。殺気は時々、漏れてたけどな。
同年としては、私らはザレナをそういう、なんて言ったかな、「異常者」だって、気づいてはいたんだ。いたのに、具体的に何かしでかした訳じゃないからどうにもできなかった。
≪叫星組≫にはいったのだって、年上の先輩たちにはいろいろ居る訳で、そういうところからの声掛かりなら仕方ないかぁーて感じだったものな。どっこもここも、いかがわしいってのが街だもの。コリウォンの迷宮に入るのが一番食えるし、稼げる仕事なのは間違いない。
結局、自分ひとり食わせてくだけだって、大変なんだし。ザレナが性根捻じ曲がって妄想語るヤツだからって、同年の仲間はそれだけを悪く言うことはない。言うとしたら、今回みたいに、手前ぇの頭ん中で作った筋書きに合わせて、ひとを拐かすわ足首ぶった切るわとかだ。
仕事仲間には断りを入れてきたけど、この顛末を同年に伝えるのは骨だな。詩人になったヤツに声かけるか。
マーエの希望がほぼ、容れられたのはいいこった。
マーエが退出した後は、私も色々訊かれるかと身構えていたんだが。
どうも万神殿、それか事務方や施療院も入れて、私らの知ってることは押さえてるっぽかったんだなー。話しぶりからすると、≪叫星組≫とも交渉があった風だ。
それに司教さまたちは、
「ダイア・キンケイの炙りは美味でしたな。」
「あの香気と滋味、堪えられませんな。」
って、美食家の雑談みたいなことも言ってたしな。仲がいいんだろう。
一年上の私らに連帯責任を押し付けられなかったから、ほっとしたよ。
この後スーファン先輩は、育て親から『ダイア・キンケイを獲ってきたのはマーエ達』という話を聞いて、
「司教さま、胃袋掴まれてる……?」
と呆然と呟いたのだった。
手持ち、残り銀で6239(+12000)枚と銅0枚。
ひとは実利と義理で動くもの、それは聖職者といえど変わりはありませんのです。
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