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残り銀貨500枚からの再スタート  作者: 切身魚/Kirimisakana
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伝言がきた

手持ち、残り銀で4763枚と銅2枚。

緊急クエストと見せかけて、実は普通に探索だった!

 アタシはどうにも涙が止められなかったけど、それでも頭の働きはちゃんとしてた、と思う。

 少なくとも、まだだ、って思った。情報がそろってない。

 うん。

 ヒョウムのお姉さんから、返事をもらってない。ここでアタシが仲間と一緒に探しに出かけたりしたら、行き違いになる可能性が大きいじゃないか。

 そこに思い至って、アタシの涙は引っ込んだ。頭の芯が静かになってく。

 出かける前に、買った(筈の)農場の位置は正確に知っておかなきゃ。

 

 それを告げると、皆一様に「それもそうだね」の顔になった。

 仲間の為に、探しに行こう! って盛り上がったのが、盛り下がって。照れくさいのを誤魔化しついでに、ウォーリア親子と別れた後、夕食で先輩や前のパーティに居た学者との情報交換のことも話して。


「僕たちが考えつく以上の情報収集は、とっくにやってたんですね。」


 アタッカーが感嘆するのに、なんとかこわばった笑みを返して。

 うん、落ち着いた。

 落ち着きました。


「シムラさんからの連絡待ちな間は、探索しよう。」

「確認です……シジラさん、では?」

「あ、それそれ。」

 

 ずっと黙ってたウィザードが、泣き止んでくれて安心した、って感じで、訂正してくれた。

 その時、衝立のむこうから従業員が顔を出して、「マーエさん宛に伝言だよ」と渡してきたのが、黒い地に橙色で丸が3つくっついたような紋章つきの木筒。

 中の紙はお安い繊維紙だけど、広げてみると。


「シジラさんからだ。」



 身内に詐欺をはたらかれた可能性があるということは、チーム全体にとっても由々しき問題である、と『ゆるふわ』トップは考えている。

 シジラからも、土地売買契約書を改めて、お互いに情報のすり合わせを行いたいと希望している。

 今日のうちが望ましいが、明日の日中のうちでも、いずれの時間帯でも構わないので、『ゆるふわ』チームハウスにご来訪されたし。マーエ殿ご本人だけでなく、現在行動を共にしておられるメンバー全員でのご来訪も歓迎する。



 皆に聞こえるよう音読してると、最後の「メンバー全員でのご来訪」のくだりで、アタッカーが苦い顔をした。


「どうしたボリス?」


 僧侶が問うと、


「あのチームには、あまり顔を合わせたくないひとが何人か在籍しておりまして。」

「顔合わせたくないなら、仮面するか?」

「そういうので誤魔化せる相手では、ないんですよ。」


 絶対会いたくないとまでは言わないけど、面倒くさそう。

 見守ってると、「良いこと考えた!」って明るい顔になった僧侶がこっち向いた。


「マーエに変装を細工してもらったらいいのだ。」

「で、できるけど?」


 します? って首を傾けてみると、アタッカーは小さく首を振った。


「父が師範をしていた道場の、元は門下生だったひとたちです。お互いいい大人ですし、喧嘩になると決まった訳じゃないし、大丈夫でしょう。」


 言い訳っていうか、自分に言い聞かせてるのが分かるだけに、ちょっと可哀想な気もしたけど。

 今日は探索に行き、帰ってから『ゆるふわ』チームハウスへ、という話になった。

手持ち、残り銀で4763枚と銅2枚。

ちょっとずつ、主人公が仲間を認識できるようになってきてます。


お読みいただきありがとうございました。


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