表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
残り銀貨500枚からの再スタート  作者: 切身魚/Kirimisakana
41/180

迷宮前でブリーフィング

手持ち、残り銀で1498枚と銅5枚。

今回からまた探索ターンです。

 第二層≪夜≫のなかを、地道にロープで三角形作って真っすぐすすんでいった先の、迷宮に入る手前でひと休みすることになった。


「ここでなら、ちょっと聞かれたくない話もできる」


 と、水を配り終えた僧侶が言うから、(聞かれたくないようなことが判明したんだろうか)と少し警戒してしまう。一層≪迷宮≫だと、ドゥイドゥイ屋に追尾されることはもうないけど、ごくごく稀に他の冒険者に出会うことがあるし。二層もそうなのかな。

 僧侶は、水を3杯飲み干してから、「神像のこと」と言って、もう一杯飲み干すと、説明してくれた。



 干からびた死体みたいだった像は、≪塵を踏むもの≫という神様。ク=タイスに、教団はない。

 なぜなら、苦痛のない死を求める者たちのための神様だから。ク=タイスの万神殿には、似ているが違う、≪始源はじまりにして終末おわり≫教団がある。でもそこは、戒律がとても厳格。人生のすべての負債を返し終えた、徳高きものにだけ、始原はじまりへ還る最終のぎょう、つまり自死を許される。

 登録されていないだけで信仰自体はあるから、この遺跡は、信徒たちの隠れ寺社かも知れない。

 でも私の知っているなかに、≪塵を踏むもの≫の信徒や僧職はいない。噂も聞いた事ないのだ。


「≪始源にして終末≫教は、『人生の借金取りから逃げるため』のような入信が、ものすごく嫌い。≪塵を踏むもの≫の信徒がいても、隠れてるだけかも知れない」


 眉尻を下げる僧侶に、ウォーリアが軽く肩を叩く。


「神様関係は難しいんだねっ」

「そうだね。■■■も分からないことだらけ、なのだ」


 小さく声をたてて笑うウォーリア。僧侶は鞄を探ると、


「さておき、先行偵察するマーエにもうちょっと聖水、あげるの」 


 と、陶器の瓶を5本渡してきた。


「スケルトンくらいなら、一本で一体壊せる。実体のないアンデッドも、振りかけるのができる。」

「あ、ありがとうございます」


 お幾らくらいするんだろう、とポーチに手をやろうとしたら、「お金は要らない」って止められて。


「皆の生存を確かにするのが、私の役目」


 って、有難いことを言ってくれたので。

 内心じゃ地べたに額をこすりつけてお礼千万回!……だったけど、クールな表情を保ってうなずいておいた。



 皆でアレだソレだと言い合って転移したダンジョンは、やっぱりひんやりと淀んだ空気で。前回、仕掛けておいた警報は作動した様子が無かった。(ドアを壊したときの木くずを、枠内に規則正しくまいて置いたのね。誰か、それとも何かが歩いたら、木くずが乱れてるはずだった)

 明かりを持った4人には後ろに下がってもらって、隠し扉を引き開ける。完全な暗闇だし、淀んだ空気はやっぱり停滞しているまま。

 アタシは短剣の刃を少しだけ、自分の周囲3フィート程度がぼんやり見える程度に引きだしてから、先行偵察を開始した。


手持ち、残り銀で1498枚と銅5枚。


お読みいただきありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ