表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
残り銀貨500枚からの再スタート  作者: 切身魚/Kirimisakana
25/180

魔術師ギルド≪豊饒の大地≫

手持ち、残り銀で1045枚と銅5枚。

ちょっと不思議な遭遇です。

*誤字を修正しました。

 午後半ばの寒空の下、アタシはパーティと一緒に魔術師ギルド≪豊饒の大地≫を訪れた。

 広い入口の店舗が付いた、三階建ての建物で、上階はウィザード含めた家族と使用人の住居や、研究棟になっている。裏手は中庭になっていて、栽培試験やらを行う畑になっている。その中庭からさらに裏は倉庫。

 一階の入り口は、上から『花冠をつけた牛の頭』の紋章を染めた生成り布を、斜めにかけてあって、そこをくぐると店内はむっとするような温かさ。

 幅のひろい引き出しや、縦長の引き出し棚が壁一面にならんでて、いつでも苗や種を引っ張り出せる。棚のじゃまにならない中央は、果実をつけたカヴァナッツの低木がでーんと根を張ってて、その周りに低い露台を置いて、何種類かのアラカチャ、干した果実やナッツ類、あと壺がたくさん並べられている。

 花のようないい香りと、豊かな畑土の匂いが混じった空間。

 ウィザードと同じ、茶色の筒型帽子をつけた従業員が4人。カウンターで書類を書いてるのが2人、ひとりは引き出し棚のところで商品を移動させていて。もうひとり、通路を歩いていた人物がウィザードに気づいて頭を下げた。


「確認です。査定用の部屋はあいてますか?」

「ええ、こちらへどうぞ」


 きびすを返して案内にたつ従業員について歩きながら、ウィザードがちょっと小声になる。


「もうひとつ確認ですが……、例のお嬢様は……」

「えっ、」

「どーん!」


(どーんって言いながらぶつかるひとを初めてみた!)


 すっごい可愛い小さい女の子が、両腕でウィザードの膝にしがみついて足ロックしてた。


「わ、わあ!?」


 というウィザードの声は、その後に聞こえてきて。狼狽えるウィザードと、「あーハイハイ分かってるから」という残りメンバーの優しい顔が、すごい落差で逆に笑える。いや、笑ったら悪いかな。

 と思ってると、ウィザードはアタシに手を振り、


「せ、説明しておきますっ、僕の子じゃないですから!」


 足元指さして熱弁。ふわふわでカールした銀髪の女の子は、頬をふくらませてこっちを見る。おや、耳の脇に湾曲した角がある……てことは獣人さんかな。それにしても目がおっきいー……、頬っぺたぷにぷに……思わずしゃがみこんで、


「こんにちは~」


 と挨拶してしまう。あわよくば頭撫でてみたい、という期待もこめて。

 あっでもアタシは初めてみる相手だろうし、警戒されるかな? されてるかも、じーっと顔をみられてるし、ちょっと恥ずかしいぞ。

 一呼吸の間があって、女の子が言い放った。


「なんだー、テルセラかぁ」


 さも期待外れというか、思ってたのと違う、みたいな口調で。


「じゃあいいや。ばいばい、テルセラ。」

「ばいばい……?」


 興味をなくしたように、ウィザードからぱっと離れた女の子は、アタシを『てるせら』と呼ぶや、手を振ってから廊下の奥へ駆けていって、角を曲がって見えなくなった。

 なんなんだ、今の子は一体。ウィザードの子じゃないってことと、すごい可愛いってこと以外なにも分からないぞ。


「『てるせら』?」

「マーエは、自分のことを知らないのだ?」


 青い肌の僧侶が、アタシを不思議そうに見つめる。


「知らないですよそんな単語。……たぶん。」


 覚えてないだけかもしれないから、『たぶん』をつけた。

手持ち、残り銀で1045枚と銅5枚。

いやあ子供がでてくると、ほのぼの冒険譚って感じがしますねー。

『てるせら』の説明は次回で!


お読みいただきありがとうございました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ