弱点:ひとの名前と顔が覚えられない
手持ち、残り銀で471枚と銅0枚。
「大事なのは結果を出すこと」って言葉は、イコール「結果を出せなかったら、面接でどんだけ好印象でも無意味」なのです。ウォーリアの言葉はけっこう厳しい。
「ひとの名前と顔が覚えられないっていう、苦手なのがあって……!」
言っちゃった!
これがあるから、アタシは解散決定後も、次のパーティがなかなか見つからなかった。
この人たちも、すごくいい距離感で上手く稼いでる人たちだけども、だからこそ、
「やっぱお断り」
って言われるんじゃないか。
言われても、仕方ないんじゃないか。
テーブルのふちごしに、自分の膝を見つめる。(相手の顔みる勇気ないです、マジ無理、もう無理)
そんなんが、体感時間で1燭時くらい、実際には心臓が10回鳴るくらいの時間があって。
「別にいいんじゃないですか」
という声がすぐ左から。アタッカーのものだ。
「同意です」
こちらは右側にいたウィザード。
顔をあげると、僧侶は、ジョッキ一杯の何か飲み干して、ニコっとうなずいた。
その横で、ウォーリアは「安心おしよ」と言う。
「探索行に問題はつきもんだけど。顔やら名前やら覚えられんくらい、問題ってほどのもんじゃない。大事なのは、探索行から無事に帰って結果だすことさ」
「じゃあ、あの」
「明日の朝、この店に集まろう。で、第一層をひとつ行ってみようじゃないか」
「よろしくお願いします!」
勢いよく立ち上がったアタシの背後で、椅子が床に転がった。
1燭時:灯心に印をつけた計時方法のひとつ。獣脂ろうそくだと1.5時間、植物油だと1.45時間程度。
お高い蝋燭だと、小さなビーズや鈴を入れて作り、『ロウが溶けたら受け皿に落ちて、時報代わりになる』ものもある。
手持ち、残り銀で471枚と銅0枚。
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