最終話：サクアソフーが見える時、私たちの儀式は終わる
ホピの生活は発展性を求めない、発展とか進化の行き着くところは堕落だと彼等は覚えているからだ。
ホピがマサウより預かった石板にははこの世界の終末について次のような前兆を予言している。
”白い肌の者たちが大陸にやって来て、雷で敵を打つ”
これは白人が北米に銃器をもちこんで虐殺を粉うことを示している。
”石の川の上を馬の馬車のいない馬車が走り回るだろう”
これは舗装された道路を自動車などが走ることだ
”動く鉄の家が鉄の蛇の上を走るだろう”
これは鉄道のことだな
”空の上を飛ぶ乗り物が飛び回るだろう”
これは飛行機の事だ
”張り巡らされたクモの糸を使って遠くの人と話し合い、
何もない空間を使って言葉を伝え合うだろう”
これは電話やインターネット、無線機器のことだろう。
”やがて、第一の炎の輪の中でのおそろしい戦いが始まり人がたくさん死ぬだろう
しばらくすると第二の炎の輪の中でも戦うだろう”
これは第一次世界大戦と第二次世界大戦のことだ
”そのとき白い兄弟たちはとてつもなく恐ろしい広口びん一杯の灰を発明するだろう。
この灰は川を煮えたぎらせ、 不治の奇病をはやらせ、大地を焼き尽くして、
その後何年も草一本生えないようにしてしまうだろう”
これは原子力エネルギーのことだな。
原子力爆弾と原子力発電のことだ。
”その戦いが終わったあと、月に行く者が現れ、何かを月から持ち帰るであろう”
アメリカは月に行って石を持ち帰ってきてたな。
”こうなったときタイオワは第四の世界を滅ぼすことを決意するだろう。
そして滅びの時期は、白い兄弟が空に大きな家を作るときである”
これは国際宇宙スレーションのことじゃないかと言われていたな
”男の服が女に奪われるであろう”
事実、女も男のようにズボンを履くようになってきているな。
”若者は結婚しなくなり、次々に壺をあさりだす”
これは結婚せずに、性行為だけにふける人間が増えるってことらしい。
子供を作るためではなく快楽のためだけの行為は不自然なものだそうだ。
”女のスカートは膝の上まで上がり、聖なる女体の価値を下げるであろう。
これは多くのものが最初の価値を失うことの暗示となるであろう”
まあ、これも事実だろう。
ではこのあと何が起こるのか、ホピはこう言っている。
”サクアソフー(青い星)のカチナが広場で踊る時が来る。
その星が現れる時、私たち民の儀式は終わりを告げる”
この青い星が一体何なのかはまだわかっていなかった。
一説にはベテルギウスの超新星爆発じゃないかと言われていたがな。
ホピの伝承では月と入れ替わる前にあった青い星ということだ。
”第三の炎の輪の中の戦いは、他の古い国々の中で最初の智恵の光
を最初に受けた人々によって開始される”
第三次世界大戦はおそらくシュメールに関係する地方である中東から始まるんじゃないだろうか。
”白人は他の陸の上で、他の人々に戦いを挑むだろう、
最初の智恵の光を手にした者たちと共に、
そして飢えと病と火と水によって世界は滅ぶであろう”
そしてアメリカはおそらくユーラシアの戦いに参加するのだろう。
その後に大規模な破滅が来るらしい。
しかし、これは最悪の状況に対しての予言で、そうならない道もあるらしい。
なら俺にできることは祈り踊ることだけだ。
未来に生きるものたちが多くは清められるという最悪の道を歩まぬように。
