ある日の昼下がり。
まぁ、夢に向かいガンバ‼
うわ~暑い。
初夏の晴れた昼下がり、僕は語ろう。
夢、それは誰しもが持って止まないものだ。それを捨てるということは無い。しかし、じゃぁ、なぜ夢を諦めなければならない時が来るのか、
多分それは、自分の限界を指しているのだと思う。
たまに、テレビでこんな奴を見る。「諦めんなよ!諦めたらそこで試合終了だぞ!?」
なんて熱血なんだ。試合終了?そんなことは無い、それ以外の試合をすればいいのだから。じゃぁ、逆に諦めないで試合続行するか?限界を知っていてなお試合をするのか?体に無理があるだろう。さらに言えば時間の無駄だ。
人は平等ではない。そんなこと当然だ。生まれが裕福な人もいれば貧相な人もいる。だから人それぞれ限界はある。
だが、その中でも何かを磨くのと只々生きるのとは大違いだ。
と。まぁ、語り部っぽく言ってますけれど、そんな僕も限界を知りながら足掻いていました。
「小鳥遊君ー」
細やかに聞こえる声は、奥の坂の途中の方だ。
手を振って歩いてくる。
様になるな。高橋さんが手を振り歩くと。
「待った?」
顔を覗く様にして言う。
「いや、別に………」
彼女は無意識にやったのかもしれない。只、――――――やられた方はドキッとなるな。うん。ちょっと期待しちゃうかもな。そして告ってフラれる。後自殺。そこまでの未来が見えるな~
「そう?―――」
確認するように言う彼女にコクリと頷く。そのが彼女は鞄をあさり、
「はい。待ち合わせに来てくれたお礼!」
ニコリと笑い、鞄から出したのは缶のココア。その缶には小さくホットと書かれている。
初夏にホット、きついことするな~この子。でも、うっかり何だろうな~なんというか怒れないな~
僕は無言で受取り、
「で?何か良い材料はあったの?」
と言った。しかしまぁ、ホットってこんなに熱いもんだったかな~
手は痛いを通り越して感覚を失っていた。
「ん~これと言って無いのかな。」
顎を抱え考える彼女は、
うん、絵になるな、この姿。
「そうでしたか。まぁ、ドンマイです。次頑張りましょう。」
取り敢えず収集をつける為適当に話を切った。
「うん‼」
彼女は無邪気な可愛い笑顔を見せた。
ふふっ恨めないなこの人は。
そんな希望も持てない俺ガンバ‼