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夏生詩集3

彫文字

作者: 夏生

回るのは指先

頭は画面をとらえるだけで

心は動かない


好きなように好きなことを

好きなだけ打ちつけて

紡いだ言葉、まるで別人の顔


私の字はどこへ行った

こどものころに指の腹を

指の先が丸く擦れるまで

何度も何度も書けた文字は

どこへ行った


活字になればなんとなく

それなりに見えて

強気になって言葉はふんぞり返る


尖った言葉に切りつけられて

流した涙は芝居じみて

終わりのない

絵空な歌をうたっていたよ


私の字はどこへ行った

あのころの指先の名残は

もう一度言葉を心をこめて

一文字一文字彫りこんで

捧げよ、とつぶやいた

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