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【The Back Rooms】  作者:
35/55

【⚠︎赤の観覧車】

赤の観覧車に乗り椅子に座る。

ゴンドラの扉が閉まり、ゆっくり上に上がっていく。

 

中も赤色だが、原色よりかなり薄めな色になっている。

少しだけ目に優しい。

この観覧車は一際どの観覧車よりも目立っており、存在感が一番大きかった。

だからこそ乗ってしまったと言われたら、否定も出来ない。

 

今迄に不思議な事を沢山目に焼き付けてきたせいでもあるのか、すごく疲れが増した。

身体中が騒ぎ出しそうな程に暑く感じる。

生きてきた中で一番暑く感じる。






少しでも身体を冷やそうと上着を一旦脱ぐ。

上着を脱ぎ、椅子に置こうとして少し腕に違和感を感じる。腕をチラッと見る。





 

 

 

 



 

 

 

 

自分の腕から血が出ている。

 

 

 





 

勢いあまって上着を椅子から落とす。

だがそんな事はどうでもいい。反対の腕も見る。

 

 




腕から血が流れている。




 

 

しかも一箇所に限らず、あちこちにぶわっと血が出ている。傷が出来ててそこから出ているわけでもない。





どういう事だ!?これは何なんだ!?

 

 

 

 

焦りから汗がドバッと流れる。

その汗が口の中に入る。

 

あのしょっぱい味はしない。

代わりにするのはドロッとした感触と血の味。手の甲で額を拭ってパッと見る。

 



 

手の甲にびっしょりと血がこびり付いている。




 

 

声にならない声を喉の奥から出す。

着ている服を脱ぎ身体を見る。

落ちた服にも血痕がびっしり付き、身体中には傷もないのにどこからか血が流れ溢れ出ている。

 




 

いきなり現れた理解不能の現象に混乱する。



この観覧車に乗ったら急に血が出て身体が…



考える力が



残っていない。



出血多量によって少しずつ生命が削られ始めた。

もう立つ力は残されていない。

椅子に座ったかと思えば、力が保てなくなり身体が前に倒れる。

血は止まらない。


床が血に塗れていく。


血は止まらない。


可笑しくなって掠れた笑いが口から出る。



やっぱり血は止まらなかった。



口の中に血が入り、窒息で溺れるのも時間の問題だろう。


顔も動かす力が残っていない。


その瞬間も血は出続ける。




口を閉じる事も出来ずにただ自身の血に溺れていくのだ。

 














 

今日もこの遊園地は賑わっている。

お客様も従業員もいないが、今日も遊具は動き続けている。それは観覧車もそうだ。


今日はあの赤い観覧車を見てみよう。



一つだけロマンチックに過ごせる空間を赤黒い何かで満たしている。


あれが何なのか、正体は何なのかをこの遊園地以外誰も知らない。

知る由もないし、貴方は知らなくても良いのだ。




満たされたアナタはアナタに包まれて溺れていくのだ


 

 



 

【END:栄養豊富なゴンドラ】




【観覧車から降りる】▶︎https://ncode.syosetu.com/n9780lt/18/

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