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【The Back Rooms】  作者:
23/55

【Lv.15η 草原】

その目にはだだっ広い草原がどこまでも続いていた。


草の香りがほのかにする。

少しひんやりする程度の温度を感じながら、この景色を眺めていた。

空全体が雲に覆われているようで、日光さえも遮られている。過ごしやすい場所ではあるが、遮蔽物がほとんど無いような場所だ。

もし雨や雷が訪れたら、この世界の事だ、何事も無く終わるなんて到底ありえない。

此処はあまり時間をかけたくないなと、一人ブツブツ呟いていた。

 

大きな木が数本あるだけで、山や丘のようなものも見られない。花や建物などがあってもおかしくないが、そういった物はなさそうだ。

木の枝をよく見ると、枝1本ずつに麻紐が1本くくりつけられており、1本ずつに物品が吊るされている。

ない所もある。

 

ざっと見るだけでも、いくつか吊るされているのが見える。

 

・アーモンドウォーター

・アヒルのおもちゃ

・約30cmぐらいの瓶

・錆びた鍵

・枯れた花束

 

使えそうなのはアーモンドウォーターと、瓶くらいだろうか。かと言ってその中身が安全だとは限らない。

…何故アヒルのおもちゃが、吊るされているんだ…?

 

目には入っていたが、あえて見ないでいようとした物がある。真っ黒な木だ。


真っ黒に塗りつぶされた木が遠くにあるのは見えていた。だが、異常な気質と不安さから、近づく事に嫌悪感を覚えていた。

空気が変わって少しピリッとしているというか…、言葉に表すのは難しいが、そんな気分になる。

 

黒い木の枝にも、さっき見たような光景が見られる。

何か物品が吊るされているが、遠くからではよくはっきりとは見えない。得る為にはその木に近づかないといけない。

何か得体の知れない物に巻き込まれたくも無いため、渋々諦める事にした。

 

黒い木を除けば、それ以外は変わったところがない草原だ。

青々とした草が風に吹かれて優しく靡いている。

ここにポカポカするお日様があれば100点満点だったのに。

 

そんな事を思いながら、アーモンドウォーターと瓶があった木の近くまでまた歩きだす。

何かまだ得れる物があると良いんだけど…

そう思いながら歩いていると、木の近くで何かに躓いてしまった。


このままだと木に向かってぶつかってしまう!

何とか木にぶつかるのだけは避けようと、力いっぱい方向を何とか変え、地面にぶつかるようにした。

何とか衝撃から守る体勢をとる。

衝撃に備えて身を固めた。





しかしぶつかったと思いきや、地面すり抜けてスポッと落ちる。すり抜けて軽く身体が一回転する。背中を地面に全身を打ち付けられた。








 

すり抜けてきた場所は、駅の【地下の通路】にも似たような場所だった。

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