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【The Back Rooms】  作者:
16/55

███

飛び込んだ先は全くもって何も無い。

真っ暗…いや、闇と言い表すとしても足りない程の暗い場所に足を入れて訪れてしまった。

光も音も…床も天井もない部屋に踏み入れたその瞬間に、重力は頭を下に落ちていった。

これは一体何なのか…







 

息が出来る為空気は満たされてはいるようだが、真っ暗すぎて何も見えないし、どこか足場についたとしても明かりがないと見えない。身体はまだどこかに向かって落ちている。もしくは上がっているか。


 

 





…そもそも何を持って何を失っていたんだっけ…。




そして思い出したくなかった事を思い出す。

それは今でも懸命に、片隅に追いやって忘れてしまいたかった言葉。

 

 

 

The Voidは落ちたらずっと落ち続け、最期をそこで迎える。

 

 

 


この身で今正に、自分が誤った選択を後悔していた。

己の欲望と願いは通じなかった。



地球に帰る事。



また普通の生活に戻る事。




たったそれだけだったのに。


たった1歩踏み間違えただけで、この結果だ。

同時にこの世界のレールから外されたのだ。

 

 


The Back Roomsに負けたのだ。



お前は The Back Roomsに負けたのだ。


 

 

涙が上に浮かび泣き喚いた。


決められた未来に。




為す術なく受け入れないといけない真実を。



答えを。



喉が痛くなるまで叫んだ。



切り開く道を教えてくれる人は周りにいない。




孤独。





虚無。





ただ独り。

 


 


そんな事をしても無駄なのに。

諦めの悪い奴だ。



…もう二度と歩く事も出来ません。

誰かに会う事はなく、食べる事も飲む事もなく、永遠に空中を落ちながら餓死する未来がよく見えます。

それさえも綺麗に見えるほど輝いているでしょう。




なんて優雅で愉快なんでしょう!!!




選択肢を一歩間違えたその先は保証された死だなんて!



 

でも貴方はそれを望んでいたのでしょう?

 



 


















 

 

地球は今日も平和に穏やかに時が流れている。

███がいた部屋は、あれから時が止まったかのように何も変化がない。

質素な部屋、窓から差し込まれる光。穏やかな光。

███宛のポストの中には支払い願いの手紙は少しずつ増えていく。そんなポストの下に、風で剥がれてしまったのか、紙がふわりと舞って床に落ちた。その紙には写真が2枚載っていた。

 

 

【行方不明者:███ ██ 10/××より行方不明になっています。少しでも分かる事があったら××警察署まで○○○-○○○○-〇〇〇〇】

 

 


【END:神隠し】

 

 

 

【世界をやり直しますか?】▶︎ https://ncode.syosetu.com/n9780lt/18/


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