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4. 証明の未来:AIと人間の協力
田村「では、AIは数学の未来においてどんな役割を果たすべきだろうか?」
遠藤「私は、AIが証明の補助として機能するのが理想的だと思います。たとえば、数学者が証明の方向性を決め、AIが複雑な計算や構造解析を担当する。実際、すでにAIは群論や数論の研究で補助的な役割を果たしている。」
加瀬「それには同意する。AIが人間の数学者を完全に置き換えることはないが、数学を発展させるツールとしては極めて有効だ。特に、巨大な組み合わせ問題を解析するにはAIの力が必要になる。」
田村「でも、人間がAIを頼りすぎると、数学者の思考力が衰えてしまう可能性はないか?」
遠藤「確かに、AIに頼りすぎると数学者自身が証明を理解しなくなる危険性もある。でも、逆に考えれば、人間が創造的なアイデアを出し、AIが厳密な検証をするという役割分担が進めば、数学の発展スピードは加速するかもしれません。」