運命
ホラー作品です。
苦手な方は、ご遠慮お願いします。
8月15日
時刻07:00
姉の夫が運転手する。助手席にA子。後部座席に主人公と曽祖父。主人公は、姉の夫に話かける。
主人公「お義兄さん、ありがとうございます。」
A子「ありがとうございます。」
姉の夫「いいよいいよ。運転するのは好きだから。」
姉の夫は、笑いながら答える。そして、A子に質問する。
姉の夫「A子さんは、彼氏とかいるのかな?」
主人公「お義兄さん!!A子、答えなくていいから。」
姉の夫「すまんすまん。」
曽祖父が、A子に話かける。
曽祖父「よくよく見ると、甥っ子にそっくりだ。」
主人公「甥っ子の孫だから。」
姉の夫が、驚く。
姉の夫「本当!?」
A子「はい。」
姉の夫「運命だね。」
時刻17:29
渋滞したが、主人公達4人は、何とか、B男の実家に着く。
4人は、B男の家族たちと会う。主人公達は、B男の家族たちに、今までの経緯を全て話す。
初めは、B男の祖母を除いて、誰も信じてなかった。
主人公は、皆に提案する。反対する者もいたが、B男の家族含め8名で、例の車両に向かう事となる。
時刻20:20
主人公達は、例の列車の前にいる。ライトを列車の扉に、光を当てる。
姉の夫が時計を見ている。時刻が午後8時20分を指す。姉の夫は、皆に20時20分になった事を伝える。
車両の扉が開く。女性が現れ、主人公の元に近づく。
主人公と曽祖父以外は、恐怖のあまりしゃがむ者、腰を抜かす者、声が出ずに立ちすくむ者、叫んで逃げる者で、その場が混乱する。
女性は、主人公の腕を掴む。A子とB男の父親は、咄嗟に動く。女性は、主人公を車両に引きずり込む。
主人公とA子とB男の父親は、抵抗する。女性は、二人を押しのけ、主人公を車両の中に引きずり込んだ。
突然、扉が閉まる。女性は、主人公に、顔を近づく。
女性「〇〇さん。」
女性は、曽祖父の名前を呼ぶ。
主人公「俺は、〇〇ではない。」
女性は、悲鳴をあげる。そして、主人公に襲いかかる。
主人公は、躱し、扉を開ける。扉の外で、曽祖父が、立っていた。
曽祖父は女性に向けて呼ぶ。
曽祖父「Eさん」
女性の動きが止まる。曽祖父が、女性に近づく。
E「〇〇さん」
曽祖父は、頷く。女性は、涙をこぼす。曽祖父は女性の側に寄り添う。
E「ずっと、探していたの。」
曽祖父「わかっている。」
E「私達の子が、亡くなったの…。」
曽祖父「一緒にいなくてごめんな。Eさんには、辛い思いさせたな。」
E「私…。」
曽祖父「大丈夫。一緒にいるから。」
主人公は、驚く。曽祖父は、主人公に伝える。
曽祖父「お前は、外に出なさい。」
主人公は、曽祖父が、何処か遠くに行ってしまう気がした。
主人公「嫌だ。」
曽祖父「例え、辛くても、お前は、生きなければならない。」
曽祖父は、主人公を抱きしめ、腕を掴み、外に出す。
扉が閉まる。
主人公は、扉を開ける。
そこには、曽祖父とEが居なかった。車両の中に、B男とC子が、横になっている。隣にシーツが被せていた。近くに黒い靴が置いている。
8月16日
主人公は、警察署にいた。曽祖父の行方不明届を提出する。
姉の夫は、家族に連絡し、今までの事を家族話す。
B男の家族と親戚達は、喪服姿をして、お通夜の準備で忙しがしい。
例の跡地には、警察の人がいて、今も中に入れない状況。
この件について、テレビ関係者や新聞記者が取材する。近隣の人達は、その話で話題となる。
時刻13:00
主人公とA子は、徒歩で、目的地に向かう。
向かう途中で、花屋に寄る。サークルに入部したとき、A子が、B男とC子に、好きな花を聞いていた。
主人公とA子は、花束を購入。
二人は、目的地に到着。
主人公達は、花束を持って部屋に入る。
そこには、B男とC子がいた。
A子は、泣いて二人に近寄る。A子は、C子に抱きしめる。
C子は、A子を抱きしめ、涙をこぼす。
主人公は、B男に近づき、花束を渡す。
B男「花束か。ありがとう。」
B男は、照れくさそうに花束を受け取る。
主人公「体調は、どうだ?」
B男「俺とC子は、大丈夫。」
主人公は「そう。」
主人公は微笑んだ。
『幻の駅へ巡回』湯本響
最後まで、読んでいただきありがとうございました。
これで、この物語は終わりです。
今後とも宜しくお願いします。
湯本響