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幻の駅を巡回。  作者: 湯本響
5/7

捜索

ホラー作品です。


 8月13日

 時刻20:52

 主人公のスマホに電話が鳴る。電話が途切れる。

主人公は、われに返る。C子からだった。

 まず、主人公はB男の親に連絡を行う。B男の父親は、こちら側が、警察に連絡するとのこと。

 続けて、主人公はA子、C子二人に連絡。明日、B男の実家で集まる約束をする。


 40分後、大人13人が到着。そして捜索そうさくが始まる。



 8月14日

 時刻00:00

 主人公達は、B男を呼び続ける。未だ、B男を探せずにいる。



 時刻05:02

B男の父親が、主人公に話す。


B男の父「君は、B男の部屋で休みなさい。」

主人公「ホテルの部屋があります。ホテルのチェクアウトをしてません。」


 B男の父親は、一人の男を呼ぶ。


B男の父「D男。」


 眼鏡をかけた20代後半の男が駆け寄る。


D男「叔父おじさん。B男が見つかったの?」

B男の父「まだだ。D男、この子をつれて、ホテルでチェクアウトしてくれ。」

D男「わかった。」


 D男は、主人公に行くぞと伝える。主人公は、その場を離れる。

D男の運転する車で、ホテルに向かい。主人公は、代金を支払い。チェクアウトをする。



 時刻08:32

 主人公は、警察の人に事情を説明し終わり、くたくたになりながらも、B男の家に到着。

 駐車場に、主人公のバイクが置いてある。D男の話を聞けば、D男の兄が、置いてくれたとのこと。

 主人公は、何も食べず、そのままB男の部屋で、眠りにつく。



 主人公は、夢を見る。主人公は、無人駅のホームにいた。

 しばらくして、列車が到着。遠くの車両の扉が開く。B男が、降りる。扉が閉まり、列車が出発する。

 B男は、ホームのベンチに座る。

 主人公は、B男に近づき、B男の隣に座り、声をかける。


主人公「探したぞ。」

B男「…。」

主人公「返事しろ。」


 B男は、口を開く。


B男「悪かったな。」

主人公「どうでもいい。」


 主人公は、B男の手をひき、二人は立ち上がる。B男の手は、冷たく、人の温かさとは、かけ離れている。


B男「大の男が、手をつなぐのは勘弁かんべんして。手を離してくれ。」


 主人公は、手を離す。


主人公「すまない。」


 B男は、微笑ほほえむ。

しばらく二人は、話し合う。


 新たな列車が到着し、扉が開く。


B男「行かなくては。」

主人公「嗚呼ああ。家に、帰ろう。」

B男「できない。」

主人公「?」


 B男は、続けて話す。


B男「家族と二人によろしくと伝えてくれ。」

主人公「…。」


 B男は、列車に乗る。主人公も乗車しょうとする。


B男「乗るな。」


 主人公は、B男の忠告を無視し、乗車する。扉が閉まる。

 B男は、車両の奥を見据える。

 主人公は、B男の目線の先を見る。奥の車両に女性が座っている。女性は、立ち上がり、にじり寄る。


 主人公は、夢から覚ます。



 時刻13:15

 主人公は、起床する。リビングに向かう。

 リビングには、二人の姿がいる。A子とC子だ。

 主人公は、昨夜の出来事を二人に伝える。C子は、号泣する。

 A子は、バックから、ミルク味の飴玉あめだまを取り出し、C子に渡そうとする。


C子「今はいらない。」

A子「わかった。」


 A子は、持っていた飴をバックにしまう。A子は、昨夜の起きた事を話す。


A子「昨日の午後8時20分。例の蒸気機関車に前にいたの。そしたら、女の人が現れて、これをくれたの。」


 A子は、バックから一枚の写真を取り出し、テーブルに置く。

3人の家族写真。一人は、例の女性。他二人は、20代の男性と女の子だ。A子は続けて話す。


A子「この写真なんだけど…。」

主人公「?」

A子「私のお婆ちゃんの家に同じ写真があるの。」

主人公「本当なのか。」

A子「うん。お母さんに連絡をして確認をとったの。間違いないのよ。」

主人公「この人達は、誰だ?」

A子「お母さんに聞いたけど、誰かは、わからない。お婆ちゃんと電話のやり取りしたけど、向こうの電波が悪くてき取れないの。」

主人公「メールしたか。」

A子「うん。だけど、お婆ちゃんは、メールの出し方がわからなくて駄目だめだった。ごめんね。」

主人公「…。何か、ヒントがないか二人で、探してくれないか。」


 C子は震えながらも、泣くのをやめる。涙をえて、C子は、主人公に問う。


C子「あんたは行かないのか。」

主人公「ごめんな。俺はB男を探す。」

C子「14日。」

主人公「えっ?」

C子「女の人が言ってた。」


 主人公は、A子を見る。


A子「女の人が、C子に話かけていたの。私は、聞き取れなかった。」


C子「次は私…。」


 そう言って、C子は、再び、泣きじゃくる。

 A子は、C子のそばで寄り添う。

 主人公は、これ以上、C子に負担をかけさせないように、話を止めた。



 時刻14:00

 B男の祖母が、リビングに入り、主人公達に提案する。


B男の祖母「話を聴いていたよ。C子ちゃんは、ここで預かるから、二人で行きなさい。」


 主人公達は、驚く。


B男の祖母「実は、家族にも内緒してたの。私には、妹がいた。妹は、やんちゃで元気良かった。ある時、新品の黒のくついて、妹がいなくなった。近隣きんりんの人たちで、捜索したが、今も見つからない。」


 B男の祖母が、話し続ける。


B男の祖母「あなた達も、私の妹とB男のようになってほしくない。お願い、二人で行きなさい。」

A子「おばあさん…。」

主人公「わかりました。A子、行くぞ。」

A子「うん。」


 二人は、立ち上がる。


主人公「C子を頼みます。」


 B男の祖母はうなづく。


主人公「A子。服装は、それしかないのか。」

A子「あるよ。ワンピース。」

主人公「そうか。」


 主人公は、B男の祖母に話す。


主人公「すいませんが、バイクを置いても宜しいですか。」

B男の祖母「ええ構わないわ。」


 主人公とA子は、頭を下げる。


C子「行くの?」

主人公「嗚呼。行ってくる。」

C子「二人とも気をつけて。」


 C子は、涙を拭き、二人に向けて手を振る。

 二人は、B男の家をあとにする。



 時刻17:35

 主人公達は、電車に乗り、A子の祖母の家と向かっている。

次の駅で、目的地に到着する。主人公は、寝ているA子を起こす。A子は起きる。


 駅に到着。A子の祖母が、待っていた。A子の祖母は、白いバンを運転し、目的地に着く。


 主人公達は、例の写真のヒントになるものを探す。


 A子は、同じ写真を見つけ、写真を調べる。写真の裏に、何か書かれていた。A子は、祖母にたずねる。


A子「ねえ。お婆ちゃん。」

A子の祖母「どうしたの?A子ちゃん。」

A子「これなんて書いてあるの?」

A子の祖母「これかい。どれどれ。」


 A子の祖母は、虫眼鏡を使う。


A子の祖母「さあね。字がかすれて、わからないよ。ただ、この写真の男の人は、私の叔父おじさんだよ。」


 二人は、驚く。主人公は、話す。


主人公「この女性は誰ですか。」

A子の祖母「この女性は、Eさんだよ。こっちの女の子は、気の毒に、幼くして、病で亡くなった。」

主人公「…。」


A子「そういえば、お婆ちゃん。これ何かな?」


 A子はバックから、模型を取り出す。


A子の祖母「これは…。」


 A子の祖母は、じっと見る。


A子の祖母「叔父さんが、乗っていた列車だよ。」

主人公・A子「!!」


A子の祖母「叔父さんは、妻子と別れ、単身で、出稼ぎしていた。だが、帰って来なくなった。」

主人公「帰って来なくなったとは?」

A子の祖母「わからない。Eさんは、子供を無くし、叔父さんを探しに行った。Eさんは、探しに行ったまま、帰ってこなかった。」

A子「…」


主人公「叔父さんの働いてた所はご存知ですか。」

A子の祖母「ええ。葉書に書いてあったわ。確か、〇〇〇〇の〇〇〇。」


主人公は、驚愕きょうがくする。知っている場所だ。

読んでいただきありがとうございます。

次回も、宜しくお願いします。

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