2020
ホラー作品です。
時刻07:00
朝。アラームの音で、主人公は、目を覚まし、目覚まし時計を止めた。
B男はまだ、ベッドで寝ている。
主人公は、カーテンを開けて、B男を起こそうと体を揺する。
主人公「起きろ朝だぞ。」
B男「うーん。あと、5分で起きる。」
B男は寝返りをし、二度寝をした。
主人公は、着替えてリビングに向う。
既に、B男の家族とA子とC子が起きていた。
A子とC子は、台所で朝食の用意している。
B男の家族達「おはよう。」
主人公「おはようございます。」
A子・C子「おはよう。」
主人公「おはよう。」
C子「皿を用意してくれない?」
主人公「わかった。」
主人公は皿と箸を用意する。
主人公達は、テーブルに食事を置いて、皆で朝食する。
暫くして、B男が、リビングに入り、主人公の隣に座った。
B男「おはよう。」
主人公「おはよう。」
A子は、お椀を取り出し、味噌汁をよそって、B男に手渡す。
B男「美味しそうだな。」
主人公「A子とC子が作った。」
B男「へぇ。いただきます。」
B男は、味噌汁をふぅふぅして、一口飲む。
B男「美味しい。」
A子「ありがとう。」
C子「当然よ。」
B男の祖母「二人ともいいお嫁さんになるね。」
A子・C子「ありがとうございます。」
B男の父「どうだ。嫁に来ないか。」
A子とC子は笑って誤魔化した。
B男「親父、止めてくれ。二人とも困ってる。」
B男は、焦る。
食事中、皆で、B男の話で、楽しく会話が弾む。
朝食を済ませた主人公、A子、C子は身支度を整え、B男の車に乗り込む。
時刻10:32
主人公達は、昨日の件もあり、相談した結果、駅員がいる有人駅にした。
三人は、B男と別れ、電車に乗車した。
主人公はあたりを見回した。例の女性は、いなかった。主人公は、安堵する。
C子「ほら、立ってないで座ろう。」
C子は、主人公の袖を引っ張り、空いている席に座る。
主人公達は、乗り継ぎをして、特急の指定席を購入。
三人は、新幹線が到着する間、ファミレスで、食事をする。
時刻15:05
新幹線が到着し、乗車する。三人は、向かい合いながら、お盆の予定や世間話をする。
時刻18:32
最終駅に到着。
C子「私はここで別れるね。」
主人公「大丈夫かよ。」
C子「大丈夫。心配屋さんだね。」
A子「後で、連絡をしてね。」
C子「OK.」
C子は帰る方向が別の為、ここで別れる。C子は手を振る。
主人公とA子は、同じ方向の為、一緒に乗り継ぎする。
時刻20:20
二人は各駅停車に乗っている。主人公達は、長時間の移動により、疲れている。
この時間帯、普段は人が多いのに、主人公達しかいない。それが却って、主人公は、うつらうつらとする。
A子「ねえ。」
主人公「なんだ。」
A子「前の駅で見かけた人が、次の駅にいる。」
主人公「?」
A子が指を指す。
主人公はA子の指した方を見る。そこには、例の女性が次の電車で待っている。主人公は、背筋が凍る。
電車は、駅に停車され、扉が開く。
女性は、主人公の乗っている同じ車両に入る。扉が閉まる。
主人公の二人の前に、女性が立つ。女性の手には、電車の模型が握っている。女性は、二人に、小声で話しかける。
主人公には、彼女が何を言っているのか、わからなかった。
女性は、主人公の前に、手を突き出した。
A子「貰って。」
主人公「!?」
A子「早く。」
主人公は、A子の言われるままに、電車の模型を受け取る。
受け取る際に、女性の手に触れる。氷を触っている感じがする。
模型は、蒸気機関車の玩具だった。
女性は、また小声で話した。
女性「探して…。今年の…までに。…。」
主人公が聴き取れたのは、「探して」と「今年」ぐらいだった。
女性を目をそらけ、主人公とA子は、お互いの顔を見る。
A子の顔がこわばるのがわかる。
主人公は、女性の方を見ると、一瞬にして女性が居ない。辺りを見ても居ない。
主人公「何だっただろう。」
A子「女の人が言っていた。」
主人公「何って言ってた?」
A子「今年のお盆までにそれと同じ、本物の列車を探すこと。」
主人公は、スマホで検索した。『お盆』を検索する。
検索結果、『8月13日木曜日〜8月15日土曜日』と表示する。
主人公「つまり、2020年のお盆8月13日〜15日までに、模型と同じ列車を探せばいいのか。何の為に?」
A子「わからない。ただ…。」
A子は、口を閉ざす。
主人公「何だ?」
A子は、大きく息を吸った。
A子「消えるの。私以外の三人が…」
主人公「ハァ!?。何故だ?」
A子「三人は、昨日、跡地にあった車両の扉を開けようとした。」
主人公「?」
A子「お盆が始まって、1日過ぎることに…。B男くん、C子、主人公くんの順で、消える…。昨日、三人が、開けようとした順に…。」
主人公は、空いた口が塞がらない。
暫くして、主人公はA子の声が聞こえた。目の前にいるA子ではなく、別のところから聞こえる。
時刻20:42
A子は、眠っている主人公を起こす。主人公は、目を覚ます。
A子「やっと、目を覚ましてくれた。」
主人公「寝ていた。起こしてくれて、ありがとう。」
A子「どういたしまして。すごい汗だよ。」
主人公は汗をかいていた。
A子はハンカチを取り出し、主人公の額の汗を拭きながら話す。
A子「悪い夢を見たの?」
主人公「ちょとな。」
A子「私は、次の駅で降りるから。」
主人公「夜は遅い。送ろうか。」
A子「大丈夫。平気だよ。」
主人公「わかった。後で、連絡をしてくれ。」
A子「わかった。」
A子の最寄り駅に到着。A子はここで降り、手を振る。
主人公も、手を振り、扉が閉まる。
主人公は、女性から受け取った模型を思い出し、探す。
しかし、無かった。主人公は、夢だと思い。安堵の吐息をもらす。
時刻21:35
主人公は、無事に帰宅した。主人公は、仲間達と連絡をとり、無事に帰れたことを確認。
主人公は、帰り道で、買ってきたコンビニの弁当を食べ、シャワーで汗を流し、歯を磨いて、ベッドの上で休んだ。
読んでいただきありがとうございます。
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