第98話 説明をきく人間をしぼってみよう
しばらくもんもんとした生き地獄を味わったが、
それも終わったようだ。
みんなが、それぞれ、部屋にやってきた。
はだけた感じの服装が目に保養だ。
これは謝礼に値する、うんうん
髪をあげているクロムさんも、素敵だ。
キャロットさんは、店を開ける準備のため、
早々に帰宅した。残念だ。
今、部屋にいるのは、クロムさんと、ジーンとリイナ、
ミカンちゃんとムラサキさんだ。
それぞれが、女子トークを繰り返してる。
盗み聞きな感じで、ちょっと、緊張する。
一時すると、夕食の準備が開始され、
疲れ切ったオリビアさんが、
やってきた。
顔をみて直ぐにわかる、あまりうまくいかなかったようだ。
全員で、静かな食事が始まった。
オリビアさんが、ジーンがいることに、
そのまま受け入れることにびっくりした、もう少し同様してもいいと思う。
もしかしたら、疲れ切ってるためか、
思考が弱まってるのかもしれない。
オリビアさんは、全員の食事を終るまで、
本題にはいらず、
クロムさんやミカンちゃんの話をすることで、
場の時間と、静かな雰囲気を変えていこうとしているようだった。
デザートも終わったころに、
クロムさんに目配せをしてるようだ。
「ミカン、ムラサキさんを送って差し上げなさい。
今夜は、私がここに泊まりますので、
明日の朝にここにいらっしゃい」
有無を言わせない表情をしたクロムさんをみて、事態を察したのか、
二人は、一礼して部屋を出て行った。
「ジーンさんは、ヒビキさんのことは知ってらっしゃるの?」
オリビアさんが、出だしをきった。
「お二人に説明をした際に、部屋におりましたので、
理解しておりますわ」
紅茶を一口飲みながら返答した。
「わかりました。では、今から
会議であった話をしますので、
お聞きください」
オリビアさんがそういうと、
クロムさんは、全員に紅茶を注いでいった。




