第96話 ケロ吉の呪いをといてみよう
しばらく話続けていたが、
一段落をしたようだ。
サバンナさんにお別れの挨拶をし、
すぐ先にある、二人で隠れていた所に辿りついた。
想定通り、石化した布とひっくり返ったカエルの置物が転がっていた。
「バジリスクの血を確かめてもいいかしら」
の発言により、アイテムの効果を確かめる事になった。
石化した布に、一滴、血を垂らしてみた。
すぐに元の布に戻り、
依然と同じようにスキルは発動していた。
血の量は、大きさに関係がないようだ。
ムラサキさんが手に大事そうににかかえている
カエルの置物は、
ミカンちゃんが、魔法をかけてくれた
「石化解除」
カエルの体が光輝くと石化はみるみる解けていき、
元のカエルに戻って行った。
どうやら、ケロ吉も戻ったようだ。
特に問題なく、ケロケロ鳴いている。
そんなことに感極まったのか、
「よかった、ありがとうね、ケロ吉さん」
と呟き、ムラサキさんが、大粒のうれし涙を流した。
その一滴は、胸に抱いていたケロ吉にもかかり、
ケロ吉が再び光始めた。
重さに耐えかねて、ムラサキさんが、手放すと、
カエルの大きさだった光の粒子が、徐々に大きなっていった。
人の大きさくらいになったかと思うと、
素っ裸のエルフの女性に変わった。
<<ローブの呪いは、解呪されました>>
<<ローブのユニークスキルが、嫌悪→好意にかわります。>>
依然と同様に、
頭に響いてきた。
〈リイナ、また、聞こえね〉
〈そうね、目の前のエルフに関係してそうよね〉
といって、見始めた。
全員が唖然とするなか、
〈こんにちは、みなさん。
とりあえず、着るものがほしいわね〉
そういって、リイナが手に持っていた、魔法の布をとると
体に巻いていった。
みんなは、全員の顔色をうかがい、話をするため、
キャロットさんの店にいったん向かうことになった。




