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僕は、この出会いに感謝する!!  作者: 寿々樹ノ葵
第一部 呪いをとくのは簡単だ
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第94話 問題の二つを聞いてみよう

クロムさんが、現状の状況を話してくれた。


僕以外にも、

石化した人は、30人ほどもいたみたいだ。

冒険者のお姉さんも含めて、

すぐにシスターたちによって、石化解除されて、全員無事。

その日のうちに、歩いて家に帰れたみたい、

僕を除いて。


そこまで、クロムさんが話したら、

続きをオリビアさんが、話し始めた。


「二つ、問題があってね。

一つは、街の中にバジリスクがでたこと。

二つは、次回予定の火薬がなくなったこと。」

僕は、今の話を聞いても、何が問題なのか判らなかった。


さらに話は続いていく、

「モンスターは、噴水の中にある結界石によって、町は守られているため、

入ってくることは、できないのよ。

だから、ここで生まれたモンスターということになるの。

育って進化することは可能だけど、あの大きさのものが人知れずに大きくなるとは、

考えられないのよ。

ということは、

他者の意図により持ち込まれたと考えているわ。

と、いっても、犯人は不明で、怪しい人物も発見できていないの」

オリビアさんは、苦々しく話している。


パリッとした服をきている人が話し始めた。

「いいこと。

もう一点は、火薬の件よ。

あなたが吹き飛ばした火薬は、とても貴重なもので、

あんな蛇程度に使っていい代物ではないわ。


お金なんかでは、解決できないの。

次回までに手に入らないことで

花火の規模が小さくなることが問題になるのよ。

誰かが責任をとらなきゃ、暴動になるかもしれないわ。」

「シャーロット、責任問題は、この後の総会で話し合うって決めたでしょ」

オリビアさんが、話をさえぎった。

「まぁ、いいわ。どうするかは、この後きめるとして。

私は準備があるから、行かせてもらうわね〉

シャーロットさんは、一人で、

部屋を出て行った。


何が何だか、まるで判らない。


「すみませんね。悪い人間ではないのだけれど、

祭りの成功にむけて、ピリピリしているの。


それに、あんな性格のためか、

相談する相手が少ないせいで、

いくつもの問題を一人で抱え込んでるのよ」

悲しげな表情をうかべながら、リイナに話をしている、

あのオリビアさんがフォローするのは、面白いかもしれない。


「この後、私や大司教を含めて、

会議にいってくるから、

決まったことは、報告にきます。

たぶん、夕方くらいになると思いますので、

ご飯はここで食べながら、今後についてお話しましょう。

クロム、準備よろしくお願いします。」

「はい、わかりました。」

クロムさんは、恭しく一礼した。

「教会の方は、本日は、副司教で回すように指示しますから、

リイナさんについてあげなさい」

「それでは、祭りが・・・」

といい始めるクロムさんをじっと見つめると、

何かを感じ取ったのか、

クロムさんは、了承した。

「わかりました、仰せのままに」

オリビアさんは、深々と一礼すると、

他のシスターさんと連なって、でていった。


「ふぅ、相変わらず、あの二人は、何を考えてるか、

判らないわね」

キャロットさんが、出て行ったドアをみながら感想をのべた。

「そうね、きっと深い考えがあるのよ」

「あなたも、本当はわかってるんでしょ、この後の展開が・・・・」

「まだ、結論はでてないし、夕方にはわかるんだから、

今は考えないのが一番なのよ」

二人は、お互いの腹の内を探るような掛け合いをしてる。


そして僕は、ケロ吉の姿が見えないことを知った。


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