第９２話 とどめを指せてみよう
だが、神は見捨てては、いなかった。
「君たち、大丈夫。
あとは、私たちに任せてくれれば、大丈夫よ」
プレートアーマーを来た、お姉さんが、蛇の後ろからやってきたからだ。
後ろには、きっと仲間もいるのだろうけど、
今はまだ、お姉さんしか見えなかった。
巨大蛇は、振り返ると、お姉さんの方をみた。
お姉さんは、蛇の視界に入らないように、
一度、しゃがみこむと、
全力で巨大蛇ののど元に剣を突き刺した。
「閃光突！」
彼女は、下半身の力をバネにし、体ごと、巨大蛇にぶつかっていった。
あまりの威力のためか、剣は、蛇ののど元を突き抜け、
貫通していた。剣先は、反対側にいる僕でも、見ることができた。
お姉さんは、突き刺した剣を抜こうとしたが、矢先、
きつくはさんでいるのか、力任せに抜こうとしても抜けなかった。
そんあ様子を蛇は許すことなく、
蛇がお姉さんの方に振り向いた。
お姉さんは、剣を手放しバックステップで距離をはかろうとしたが、
蛇から逃れるには、バックステップが足りなかった。
尻尾での振り回し攻撃によってお姉さんは、簡単に吹っ飛ばされた。
尻尾は、お姉さんが軽すぎたのか、勢いのあまり周りの樽も破壊していた。
辺りには、粉じんがたちのめていたが、
お構いなく、お姉さんの方に向かっていった。
お姉さんは、ダメージの為か、直ぐに立ち上がることができなかった。
巨大蛇にちかづける隙をつくってしまった彼女は、
「しま・・」
全てを話すことなく、
石像に変わっていた。
巨大蛇は、お姉さんにも、粉塵にも興味がないのか、
こちらに、振り返り、ゆっくりと向かってきた。
僕は、蛇が粉塵の中央まできたことを確認すると、
火玉を舞い散った火薬めがけて放ち、
ムラサキさんに、覆いかぶさった。
静寂をつんざく轟音とともに爆発した火薬たちは、
あたり一面を、火花や火炎で舞い散らした。
僕は、しばらく、轟音で耳がキーンとしていたが、
蛇の方をむいて状況を確認した。
蛇の体は、剣が刺さっていたところを中心に、砕けちり、
火薬樽のそばにあった丸太によって、挟まれ動けないでいた。
しかし、
砕け散った半分の体は、急速に回復していき、今にも全回復していきそうだ。
僕は、急いでバジリスクに近づき
首筋から剣をぬきとった。
首の半分がくだけちっていることで、簡単に抜き取ることができた。
抜きとった首筋に、僕は、全力で突き刺した。
何度も、何度も、
突き刺しては、抜き去りを、繰り返すと
やがて、蛇の頭は胴体から離れ、ごろりと転がった。
僕は安堵し、転がった蛇の頭を方を見つめた。
蛇は僕の方をみいており、目があった。目の奥に光るものがあるなぁと思ったら、
僕は石化した。
後ろで、ムラサキさんが悲鳴を上げているが、
僕にはきこえない。
倒したのに、最後で石化するとは、本当についていない。
そんなことを思ったまま、意識を失った。
