表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕は、この出会いに感謝する!!  作者: 寿々樹ノ葵
第一部 呪いをとくのは簡単だ
87/545

第87話 体のありかを聞いてみよう

「おじゃまします」

ムラサキさんが、私服に着替えてやってきた。


「リイナさん、こんばんは。

およばれしちゃいました」

嬉しげにこちらを向いてる。


「こっちが、キャロットさん。

ここの支配人で、クロムさんの同級生だって」

僕は、彼女に紹介した。

「初めまして、妹がお世話になってます。

今日は、よろしくお願いします。

ムラサキと申します」

丁寧に頭をさげながら、自己紹介をした。


キャロットさんは、熱くなったのか、

上着を脱ぎ捨てて、

ケイに白ワインを4杯注文した。


ムラサキさんから、視線が奪われてしまう。

胸の形がより一層強調されて、目の保養にいい。


「いらっしゃい。

よろしくねぇ~」

すでに呂律がおかしくなってる。

ケイからグラスを二つ、うけとり、

一つを彼女に手渡した。

〈〈〈乾杯!!〉〉〉

僕とキャロットさんとムラサキさんの

三人でグラスをならした。


僕とムラサキさんは、一口のみ、

席に座った。


一気飲みをしたキャロットさんは、

再度ケイさんに注文し、

新しくやってきた、お酒に口をつけている。


一口おかずをたべ、テーブルをみまわすと、

グロッキーのミカンちゃんと

間もなく、グロッキーになるであろう

顔色の悪そうなムラサキさんがいた。


とりあえず、これなら、僕の体のことを

聞いても問題ないと判断し、

キャロットさんの横に席を移動した。


「キャロットさん、

相談があるんですか?」

僕は、ケイさんに聞こえない程度に、声をかけた。

「なに、ヒビキくん」

完全に目が座っている。

さらに、グラスにあったワインをぐいっと一口、飲んでから、

「なんでも、お姉さんに聞きなさ~い」

こちらを振り向きながら、

笑顔で、空いたグラスを振りながら、ケイさんに催促をしている。

僕の体がどこにあるか、

判りますか?」

僕は、タメをつくりながら、

一言づつゆっくり、発言した。


彼女は、考えた感じをしながら、一口のむと、口を開いた。

「そうねぇ。

判んないわね。


ただ、推測はできるわ。

あたってると思うけど。

転移は、聖都の大神殿にあるといわれる秘境の間。

正式な名前は、知んないけど。

奥とか、地下とか、聖なるとか、別の建物とか、

とも、いわれてるけど、

そこで、おこなわれるって噂よ。〉

空になったグラスに再度口をつけたが、

入っていないため、

不満げに、グラスを見つめている。

「そこに・・・」

僕が質問をしようとしたときに、

「ふぅ。

まぁ、そこにはまずないわね。」

質問はさせてくれず、話をさえぎった。

「クロムの手紙から、察するに、

たぶん、あなたの体は、看護されてると思われるわね、

シスターたちによって。

なんてたって、大陸で数少ない男性転移者ですもの、

されない可能性はないわね。

う~ん

場所はねぇ。


大神殿の一角に、

大きな建物があって、

そこに病人が看護されてるわ、だいたい。

きっと、あなたの体はそこあると思うわ。

同じような部屋はいくつかあるから、

その中のどれかわ、流石に判らないわね〉

新しく、やってきたワインを飲みながら、

満足げに教えてくれた。

「助かりました。

これで、どこ・・」

僕の会話をまたさえぎった。

「いいのよ、

分かんないっていっても、

確率が高いのが、2か所。

建物の3Fにある、特別待遇室。

地下にある隔離室。そこは、鍵がかかってるドアがあるって話。

後は、最上階、管理者のとなりにある、

特別室もあやしいかもしれないわね」

言い切って、満足したのか、

きたばっかりのお酒を一気に飲み干した。


結果、三か所か。

〈どう思う?〉

〈行ってみないとわからないわね、

聖都以外にいまのところ、行くあてもないし、

オリビアさんの手紙もらったら、

素直に従ってみるしかないわね。

とりあえず、話をして正解だったわね〉

従った方がいいのかな。


僕は、結論のでない事柄を考えながら、あたりを見回した。


キャロットさんから離れると、

下をうつむいてる双子をみて

水さしをケイさんに注文した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ