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僕は、この出会いに感謝する!!  作者: 寿々樹ノ葵
第一部 呪いをとくのは簡単だ
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第79話 社会問題を考えてみよう

彼女も強くにぎりしめ、

噴水前の露店の後ろに向かうと、

川の脇にある階段を下って行った。


「ここは、街の下水を管理する小道なんです。

知ってる人は、教会の関係者くらいなんですよ。

下手にはいると、中で迷子になりますから」

そういいながら、ずんずん、先に進んでいる。

「下の水上都市にも、同じように管理用の小道が

あるんですが、基本的に海に流しちゃうので、

あまり使われてませんね」

こちらを振り返りながら、あたりを見回してる。

「最近、すらいむさんが、下水で繁殖してるらしくて、

問題になってるんですよ。

たまに、冒険者さんに、クエスト依頼をだしたりしてます」

どうやら、左側にいたすらいむさんを発見したようだが、

無視をするようだ。

「今は、放置して、先に進みましょう。

祭りが終わったら、駆除依頼をだすことにします」

すらいむさんの問題は、

日常茶飯事みたい。


「どうして、下水で増えてるの。

家で使えばいいのに。」

「ある一定数いれば、使いどころがなくて、不要になっちゃうんですよ。

とはいえ、使えば使うほど増えるので、

そのたびに、分裂するんです。

この時退治しちゃえばいいんですけど、

愛着がわいちゃって、倒せないって人がたまにいて、

そのまま、川に流しちゃうみたいですね。

教会にも、貰ってくれって相談があったりしますが、

こちらは、二束三文で、業者に買い取ってもらってます。」

「ふ~ん、便利なだけじゃないんだねぇ」

「まぁ、川に流されてクエストをギルド発行するより、幾分もましって、クロムさんは、

思ってるらしく、教会での対応はしてくみたいですけどね」

さらに、数体のすらいむさんをみたが、全て放置して、

奥にある階段を登った。


ようやく、冒険者ギルドの前まで、来たらしい。

朝は、噴水まで、一時間くらいかけて行ったのに、

戻ってくるときは、10分くらいでついた。ミカンちゃんは流石だね。


「ちょっと、姉にしばらく家に戻らないことを

話してきます。すみませんが、

待ってて下さい」

そういうと、冒険者たちを掻き分けて、

入って行った。


〈そっか、しばらくぼくらと一緒だから

相談してこないといけないんだね〉

〈そうね、まったく考えてなかったわね〉

こっちは、ただ付いて行くだけだったけど、

ミカンちゃんは、考えながら動いてるんだね、

僕は、改めて、ミカンちゃんを見直した。


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