第75話 できない約束をしてみよう
「すごいですね、こんな立派なところは、
初めて見ました。
リイナ様、あとで、一緒にお風呂に入りましょう。
クロムさんに言われた時は、どうかと思ったんですけど。
こんな大きなお風呂みたことがありません。
一緒にはいれるなんて、楽しそうです。」
ミカンさんは、嬉しそうに話してる
「うん、そうだね、一緒に入ろうね」
僕は、狂喜のように返事をした。
「今日は、入らせないからね」
リイナは、狂気のように口調になってる。
「すみません。調子にのりました」
僕は、素直に謝った。
「ミカンさん、少しお腹が空いたんだけど。」
またしても、ご飯時を食べ逃したみたいだ、
お昼時間から、大分過ぎてる。
「あぁ、教会に来る前に、お昼を食べてこられなかったんですね。
あと、3時間もしたら、夕食時になりそうですね、
どこかで、軽く食べるか、
出店で、何かを買い食いをするか、
どっちがよいでしょう?」
どっちの候補でも、おまかせあれ
てな具合に、聞いてきた。
「町を紹介しなさいって、クロムさんが言ってたから、
回る時間もとらないと、いけないよね」
「ごめんなさい、選択肢はありませんでした。
露天をまわりながらの買い食いしか、候補はありません。
直ににホテルをでましょう!」
そういって、今度は、僕が背中を押されながら部屋を出た。
部屋の外では、従業員さんが待ってくれており、
何か部屋の用事などを、受付に行かなくても、
聞いてくれるみたいだ。
街を散策する旨を伝えると、
僕らより先にフロントに走っていた。
フロントには、大多数の従業員が待っており、
ホテルをでるとはき、従業員全員に見送られた。
「すごい扱いですね。
きたときは、いやな顔をされましたのに」
「そうだね、ミカンさん」
僕も同意した。
「リイナ様、呼び捨てで構いませんよ。」
「じゃ、こっちも、リイナでいいよ。ミカンちゃん」
「ちゃん・・。流石に、呼び捨ては、できませんので、私はリイナ様でいいです。」
どうやら、ちゃん付けは、駄目だったみたいだ。
「じゃ、さんでお願い、ミカン」
「わかりました。私は、リイナさんで、呼ばせてもらいます。」
最初あった時よりは、すこし、打ち解けたのかもしれない。
そんな風に思いながら、
街の中心に向かって隣り合って歩いた。




