第74話 豪華な部屋をのぞいてみよう
「ホテルで予約できたら、町の案内をしてきなさい。
夕食は、夜景の綺麗なところを案内して、
部屋に戻るのよ」
クロムさんは、ドアを開けながら、
僕とミカンさんを、誘導した。
クロムさんにしたがって、教会の入り口に向かい、
「オリビア様は、書状を一人で作成するからって。
私も手伝うといっても、聞かないんですよ。
きっと、明日の朝までに、作成する気ですね。
こうと決めたらとても頑固なんです。」
世間話をしだした。
「とても、厳しい人に見えました」
「そうなんです。
他人にも、自分にも厳しいです。本当は優しい人なんですけどね、
誤解されやすいんです。」
たわいもない話をしながら、
教会の前までたどりついた。
「夕食は、ご一緒できませんが、
夜遅くになれば、仕事が一区切りしますので、
ホテルの部屋では、お話できると、思います。
街の感想とか聞かせてくださいね〉
クロムさんは、素敵な笑顔を僕にむけた。
今度は、ミカンさんの方に振り向きながら、
「よろしくね、あなただけが頼りなんだから」
と話すると、背中をぽんとおして、送り出した。
これで、我を取り戻したのか、
「がんばってきます!」
大きな声で、クロムさんに、手を振りながら答えてる。
クロムさんは、小さく手を振って見送りをしている。
ミカンさんと隣り合って、
しばらく山沿いを歩いていると、
ひときわ大きな3階建ての建物が見えてきた。
「あれが、この街一番のホテルになります」
高さはそれほどでもないが、
敷地は、東京ドームほどは、使ってるようだ。
敷地の中は、いくつもの建物が乱立していた。
その建物の一番近くて一番立派な建物に入っていく。
ミカンさんが、窓口にいたお姉さんに向かって小走りで、向かって行った。
お姉さんは、
私たちをみて、露骨に煙たそうな表情を浮かべている。
ミカンさんは、直ぐに状況を察したのか、
支配人をだしてもらうように、交渉し始めた。
結構難航しているようだ。
バックから、バッチを見せると、直ぐにお姉さんは、駆け出し始めた。
数分後、支配人がきてからは、状況が一変し、あっという間に、
謝罪の言葉をかけられながら、
慌てて、奥にある個室に通された。
中には、何もなかったが、
小部屋にはいったら、最上階に到着した。
エレベータのようなものなのかもしれない。
3F建てかと思ったのは、
下からは見えなかっただけで、
3F建てに、平屋がたってる4階だての建物だった。
バルコニーにでてみると、
水上都市を一望でき、全体を眺めることができた。
高所にあるため、立地がすばらしいことに気付いた。
部屋のまどりは、居間や、
台所などもなり、
寝室は2部屋、
特大サイズのベッドが置いてある寝室がさらに、別にあった。
居間は、30畳ほどあり、高そうな工芸品がおかれていた。
お風呂場だけで、15畳ほどの円形のバスがあり、
何人ではいれるのか、疑問に思った。
僕は、入らせてもらえないけど。




