第55話 お駄賃を払ってみよう
主食は買ったから、
メインや副菜、飲み物を調達するのかな。
キャロさんは、急に走り出し、肉屋の前で、
大きく手を振って、こっちに呼んでる。
「リイナ、こっちにゃ♪♪」
リイナは、恥ずかしそうにしながら、
人ごみをかき分けて、急ぎ足で向かった。
「すぐ行きますから、呼ばないで」〉
あれは、恥ずかしいな。
買い出しがリイナでよかった。
「キャロさん、きましたよ。
もう、急に駆け出して、大きな声で呼ばないでください」
「ここが、お勧めにゃ」
「キャロ、偉いな、勧めてくれて。
いろいろな種類の肉や部位、加工食があるが、
うちは、ラム肉がおすすめだ。」
「じゃ、この肉のつめもの二つと、
ラムのあばら部分を一枚」
「そこそこの量だね、
持ち帰りは、どれにいれる?」
「あっ」
そういって、ばっくから、箱をとりだして、おばちゃんに手渡す。
「これに、まとめて入れとけばいいかね、
全部で、銅貨25、20でいいや。
そういや、キャロの分も買ってあげるのかい?」
おばちゃんは、計算高そうな目をしながら、
リイナをみる。
キャロは、目をらんらんとしながら、
下目づかいで、お願いしてる。
あの人のほうが、年上だろうに、
甘え上手だな。
「・・はい、お願いします」
しぶしぶ、リイナが返事をすると、
くいぎみに、
「まいど、ラム、3枚を追加で、
あわせて、銅貨 80枚だよ」
箱に、肉を詰め終わったのか、
リイナに手渡しながら、声を出していった。
「購入分より、キャロさん分の方が高くなってる・・」
小さくつぶやきながら、銀色に輝いている
貨幣を一枚取り出した。
「銀貨一枚だね、あんがとね。
大銅貨二枚のお返しだよ。
キャロの分は、あとで、教会に持っていくから、
あっちで受け取んな」
「ありがとにゃ、おばちゃん、リイナ♪」
「悪いね、こちらも客商売だから、
うひひ。
肉は、アンリってとこのお肉だから。
お肉の評判は、買った人からはいいよ。
味わってみてな」
そうか、アンリさんとこのお肉なのか、
あそこのソーセージうまかったし、
お肉もきっとうまいな。
明日は、早くおきて、どっちをたべようかな。




