最終話 愛する人へ
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シーズン2への告知を追記
アメリアは、ヒビキの隣の椅子に座ると抱きかかえて持ってきた麺料理を一心不乱に食べていた。そんな様子を呆れながら、ヒビキの後ろからリイナは眺めていた。
「まったく、アメリアは、麺を食べるときりがないんだから」
「まだ、食べれる。私はもっともっと食べれるんだ!」
アメリアのお腹は、普段の倍くらいに膨れ上がり、久しぶりの麺料理に舌鼓をうちすぎていた。
ヒビキは、リイナとアメリアと共に、一緒に向かっていた二人の姿が見えなくなっていたので聞いてみた。
「モモは?」
「モモは、途中でムラサキとミカンちゃんに連れられてギルドのお手伝いをしてるわ。
あれは、祭りが終わっても戻って来れないわね。
泣きながら、がむしゃらに手伝ってたわ」
「そっか、忙しそうだね。
カリナも一緒だったんじゃないの?」
「花火に興味津々で夢中みたい。
特等席で見るって言って、真上に飛んでいったわ。
今頃上空から、見下ろすよう花火を見てると思うわ」
「そっか、そんなに気に入ったんだね」
ヒビキがスズネにウィンクして合図を送ると、ユキナとアメリアを連れて、花火が良く見える場所に連れて行くといってみんなを誘導してくれた。
その場には、緊張しているヒビキとぼけっとしているリイナだけが残っていた。
「あれ、みんないなくなったわね」
「そ、そうだね。
な、な、なんでだろう、あははは」
ヒビキは、親友がプロポーズしたように自分もするんだと決意し、スズネから貰った勇気を振り絞った。
「り、リイナ。
ぼ、僕に付いて来てくれてありがとう」
「何を改まって、照れるじゃない」
リイナは嬉しそうに照れると、ヒビキはリイナの正面に立って手を握り一心に彼女の瞳を見つめた。
そこには、夜空で咲いている綺麗な大輪よりも素敵で大事なものが目の前に存在していた。
覚悟を決めると、生唾を飲み込むと口を開いた。
「けっ……ん……下さい!
僕にいっ……付いて来てほしいんだ!!」
だが彼の勇気も大きな花火の音に消され、大事な一声はリイナに届かなかった。
「え、よく聞こえなかったけど、
みんなで、冒険に行くんでしょ?
当然付いて行くわよ。
当り前じゃない!」
「え、あ、うん。そうなんだ」
「なによ、残念そうに。
一緒に行くって言ってるのに」
「そ、そうだね。
リイナがいれば、安心だよ。
二度と離れ離れになんかしないから」
ヒビキは、二度にまたがり離れたことと、塔の攻略でもまた別れることになったことを後悔していた。だがその発言は、リイナに違う誤解をさせたのだが、二人の想いは何もずれていなかった。
「……そ、そう。
うん、いいわ♪」
彼女は、目を瞑り彼に体をゆだねると、自然に一つのシルエットへと重なっていった。辺りには二人をよく知る仲間がひっそりと取り囲んでいたが、幸せそうな二人をみると、今日だけは二人の世界を満喫させてあげることにしたのだった。
約一年に近く投降することができました。
評価ポイントに一喜一憂してやってきましたが、
最後まで走り切ることができたのも、全て皆様方のおかげです。
最後までお読みいただき、感謝の極みです。
ありがとうございましたm(_ _)m
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リイナの魂と体を求め、時間は半年後。次のシーズンへ。
興味があるかたは、こちらへ
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