第527話 3人の年下
拳の勇士の彼女とのコネクトを切断したヒビキは、聖都にいる二人の美少女を思い出しコネクトすることにした。二人の仲好しは、いつも通り二人で朝ご飯をたべおわりまどろんでいたところにヒビキからのコネクトがやってきた。
〈やぁ、あいかわらず、仲良しだね〉
〈兄さん!
これはなに?〉
〈ヒビキさんの声以外にも、
あ、あんちゃんの声も聞こえる。
目の前にいるのに、へんなの〉
〈ほんとだ、アドアの声だ。
おもしろいね~〉
〈ふふ、そうかもね。
いろいろと話をしたいんだけど、そんな時間もあんまり取れないんだ。
君たち二人にお願いしたいことがあるんだ。〉
〈ヒビキさんのお願いだったらなんだって聞きますよ
どんなことだって、うふ♪〉
〈こら!アドア!!もう。
話の腰をおらないでよ、さ、兄さん、私たちにって?〉
ヒビキ一行がこれからシューリン様を助けに行く話をすると、若いシスターは幼馴染の彼女をつれていくことを直ぐに了承した。
〈さぁ、行くよ、あんちゃん。
私たちが神様を救うんだよ〉
〈わかったから、わかったから
もう、引っ張らないでよ〉
シスターは、啓示をうけたかのように覚悟を決めると伝説の島へと走り出した。ヒビキは、まだコネクトしている二人にもう一人の助っ人の話を話した。
〈今聖都にいて、間もなく港からでるようだから、急いで合流してね〉
〈わかった。
兄さんは、姉さんとくるんでしょ〉
〈うん、少し遅れるかもしれないけど必ず行くから、3人で無茶はしないでね〉
〈ヒビキさんが来る前に三人で倒しとくから!〉
〈攻撃できないでしょ、アドアは〉
〈ふふふ、あんちゃんも私の成長をみてないでしょ。
ヒビキさん!短い期間で私も修行しましたから、惚れ直しますよ♪〉
〈ふふ、楽しみにしてるね〉
ハーフエルフの美少女が呆れる中、二人はもう一人の美女と合流するため慌てて走り出していった。
そしてヒビキは、最後に優秀な支援ができる一番幼残る少女にコネクトした。
〈はにゃ、これは、なんでしゅ〉
〈やぁ〉
〈ダーリン、久しぶりでしゅ〉
〈ダーリンではないけどね。
ちょっとお願いがあるんだ〉
〈お願いでしゅか、
はずかしいでしゅ〉
ヒビキは、前よりも厄介になっている黄緑色の髪の彼女に、魔王候補となった彼女に大陸の危機を伝えたが、まるで理解している様子がなかった。
そのため、話を変えて素直に自分の助けに来てほしいことと場所を伝えると、二つ返事で回答が返ってきた。
〈わかったでしゅ、さっそく向かうでしゅ〉
〈うん、こっちもアメリアと一緒に向かってるよ〉
〈はいでしゅ♪〉
彼女の可愛らしさ残る声を聴きながら、全てやるべきことを終えたヒビキは、正面で見つめていたユキナの前で目を開いた。
「ヒビキ、なんか気持ち悪かったよ」
「そ、そうかな」
ユキナの言う通りやり取りしている中、目を瞑っていた彼の顔は喜んだりにやけたり引きつったりとしていた。そのなかで、目じりはずっと下がったままでユキナは何があったのか大体の予想は付いていた。
「でれでれしすぎなんだよ、ヒビキは」
「す、すいません」
ユキナとやり取りしている中、3人の美女の口論は終わりを終え、黒い髪の美女が何かに気づき真面目な顔でヒビキの元へやってきた。




