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僕は、この出会いに感謝する!!  作者: 寿々樹ノ葵
第四部 解放戦線から、解放せよ
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第518話 救った美女を話をしてみよう

 僕らが階段から登ってくると、4人の美女と一人の大人の女性がその後ろで待っていてくれた。スズネを筆頭にリイナとアメリアとユキナ、同じ並びにスズネと魔王を抑え込んでいた女性が優し気にこちらをみてほほ笑んでいた。


 4人の美女の後ろから声が聞こえてきた。

「みんなから聞いてたけど、やっぱりカミキくんなのね。

 だったら、ヨシワラ君は負けたのね」

 彼女が見つめる目から、僕が答える義務があると感じ取った。

「勝ち負けは、判らないですが、二人を助けたのが勝ちであれば、勝ったのかもしれません」

 そんなやり取りの中、スズネは嬉し気に走ってくると僕に飛ぶついて抱き着いてきた。

「あにぃ~、ありがとー」

「こわかったよぉ。

 あにぃが助けに来て来るって信じてたよ」

 彼女は、大きくなきながら僕にがっしりとしがみついていた。

「何言ってるの、すぅちゃん。

 昨日の夜、ぐっすりと寝てたじゃない、アメリアと見てたわよ」

 彼女は、ウソ泣きをやめると抱き着くのを止め笑うと周りのみんなも自然に笑みがこぼれていた。

「あれ、あれれ。

 見てたんだっけ、てへ」

「それでも、無事でよかったよ」

「うん」

 嬉し気にスズネが恥じらってる中、またも後ろの女性のオオハシさんが口をひらいた。

「セキさんも言ってたと思うけど、

 私たちはずっとカミキ君の味方だからね。

 といっても、世界を救うのが私たちの目的だから、魔王を解き放つわけにはいかなかったけど……」

「それは判ってます、よく判らないですけど

 だから、戦うしかなかったわけですけど……」

「それは、いいわ。

 セキさんも含めてみんな残念がってるわ。

 こっちの世界に来たことを。

 オギワラ君とも話したけど、きっと君を救ってあげるわ」

 僕は、ピンチで救ってくれ親交のある魔王たちを倒しにいった彼を思い出した。

「オギワラさんも話してましたが、救うってどうやって」

「それはね……」

 彼女が口を開き始めたところで、今まで存在を忘れていた魔王が魔法陣から戻ってきた。

「あら、時間切れのようね、残念。

 倒される前に私は戻るわね。

 じゃあね」

 彼女は、大きく手を振ると光の粒子へと変わりそこには誰もいなかったかのようにその場から消え去った。

「む、倒せなかったか、残念だ」

 カリナは、急いで魔王の傍によると頭を下げた。

「魔王様、ご無事でなによりでありんす。

 どこへいってたでありんすか?」

「聞いていなかったのか?

 おぬし達が、とどめを刺し切れなかったあの冒険者にトドメをさしてきたのだ」

「ふふ、魔王さんにお願いしたんだよ、

 ここで一番強いだろうからね」

 僕の発言に呆れた表情を浮かべながら、

「魔王様まで顎で使うなんてすてきでありんす」

「魔王様だってうっぷんはあっただろうしね」

「そうだな、少しうさばらしできたな」

「お怪我はありませぬか。

 奴のスキル無効は、大変だったんじゃないでありんすか?」

「スキル無効だろうが、人間ごときに後れをとるわけないだろう。

 何百か攻撃を加えて自己回復を繰り返したら、そのうち自分から去っていったわい」

「そんな気がしてました」

「おっと、自己紹介が遅れたな。

 わしがここで魔王をやってるハイスだ」

「僕は、ヒビキでこっちが……」

「あぁ、大丈夫だ。

 他は全員自己紹介させて貰ってる。

 スズネ殿とは、長くいたしな。

 ヒビキ殿の事や仲間のことを聞いてたよ」

「そうなんですね」

 彼は、僕に近づくと大きな冷たい手で握手を求めてきた。僕は強く握りしめると、彼もまた力強く握り返してきた。


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