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僕は、この出会いに感謝する!!  作者: 寿々樹ノ葵
第四部 解放戦線から、解放せよ
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第483話 ユキナを救ってみよう

 僕は、魔法を放つイメージを固めるなか、ゆっくりと馬車は動き始めた。

「さて出発じゃ」


 ゆっくりと動き始めたところで、地中から掌をだすイメージが固まった。

「師匠!

 僕に師匠の用に自在な掌をだせますように!

 彼女を救う力を!!

 魔王呪縛掌カオスハンド!!!」

 イメージ通りに地面から大きな掌が現れ、ゆっくりとユキナを優しく包みこむように持ち上げた。最後まで魔法を唱えず崩れないように集中して、魔法の形を維持させていた。その後ろで納得したようなリイナの声が聞こえた。

「なるほどね。

 それで、運べば馬車の揺れがこないってことなのね」


 彼女の想定通り、馬車は大きな縦揺れ横揺れを繰り返していたが、馬車とは繋がっていないユキナは、揺れるていなかった。

「でも、マナが無くなったら、終わっちゃうわね。

 あー、それでさっきのマナポーションを定期的に使うってことなのね。

「なるほどな。

 よく考えられてるな。

 また、私の出番はなさそうだな」

「アメリアは全くなさそうね。

 といっても、わたしもそれほど、なさそうだけどね」

「だいぶ、楽になってきたけど、

 ヒビキに悪いかな」

 僕は、ユキナに返事を出したかったが、魔法の集中が途切れそうで、リイナが代って話してくれた。

「いいのよ。

 苦しんでるゆっちゃんを見るほうが辛いに決まってるわ」

「そうかなぁ」

「だから、大人しくそこで見てなさい」

「うん、判った」

 リイナの説得で、簡単に折れてくれたことで、僕は、また魔法が途切れないことだけに集中することができそうだった。

「ヒビキは、頑張ってるな。

 で、リイナは、マナポーションの役目があるしな。

 私は寝るかな」

「いいわ。

 何かあったら、起こすから、よろしくね」

「あぁ、お休み」

 僕は、後ろを振り向くことはできなかったが、さっきよりも広く使えるためか、アメリは横になって休んでいるようだ


 だが、一刻もしないうちに、先頭で舵をとっていたザジさんの悲鳴が聞こえてきた。

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