第472話 料理を取りにいってみよう
暫くすると上の階のバタバタが止み、ルルさんが慌てた様子を落ち着かせながらやってきた。
「お待たせしました。
こちらへどうぞ」
「わがまま言って、すみません」
「いえいえ」
僕は、両脇の素敵な花を置いて先に立ち上がると、二人が支えが無くなって頭をぶつけていた。
「いたたたぁ」
「いたぁい」
二人が頭を撫でている中、ルルさんは、先導をするため歩き始めた。
「ごめん。
さ、行こうか」
僕は、二人に腕を前にだして補助すると二人は手を握り返して、支えにして立ち上がった。
「ありがと」
「さぁ、3人とも、いくわよ」
「そうだよ
置いてくよ」
僕ら3人より前に、リイナとユキナは先に歩き始めていて部屋を出たところから、顔をだして話したかと思ったら、直ぐに階段を上がり見えなくなった。
「さぁ、行こう
アメリア、シャルル」
「あい」
僕は、シャルルの手を握り立ち上げると一緒に歩き始めた。反対側の手をアメリアが握るかと思ったが、通路が狭いことを考慮してか、後ろから追随していた。
二階に上がると、4方向に部屋があったが、一つの部屋があいており入り口には先ほどの給仕係がこちらへ手招きしていた。
「ヒビキ様、
こちらです」
給仕係の隣を通って中に入ると、先ほどと同一くらいの大きな部屋で、中央には大きめの四角のテーブルに二人掛けに近い大きめの横椅子が4方向に配置してあった。入口以外の3方向には、横長のテーブルが置かれ、白いシーツの上には幾つもの料理が置かれ、どんどんと配膳されていった。
リイナとユキナは手に大きめの皿を持ち、、僕らをそっちのけで、3方向に置かれた料理を品定めしていた。
「シャルルも、見ておいで」
「あい」
だが、ほんの少しだけ身長が足りないせいで、足を延ばして見えるか見えないかといったところだった。そんな様子をアメリアは気づき、両手で抱きかかえて、見せてあげていた。
このままじゃ、二人ともとれないな。
「シャルルも、アメリアも欲しいのが有ったら持って行ってあげるよ」
「あぁ、頼む」
「ありがと♪」
仲良く3人でいると他の二人がふくれっ面でやってきた。
「また、3人で仲良く」
「そうだよ。
こっちでも、とってあげるよ」
結局一グループでまとまり、3人でテーブルに乗るだけの種類の数を皿に乗せ換えていくとどんどんとテーブルに置いて行った。
「そろそろ、置けなくなるね。
食べ始めようか?」
「しゃんせ~い」
先ほどよりも小さくなったことで顔を合わせて見ることもできて、僕としては、リラックスして席に置いてあった冷えたエールを胃に流し込んだ




