第466話 とても綺麗な両手杖を作ってみよう
「ふぅ~。
ハンナさん、行っちゃったね。
これは、好都合だよ」
「そうなの?
でも、ヒビキィ
私、あんなの使わないよぉ
呪われたくないもん!」
僕は、若干笑みを浮かべると
「まぁ、呪いは、今から何とかするから、
任せといて。
ユキナの普段使ってる杖を出して」
ユキナは言われたようにバックから両手杖をとりだすと、先端に大きな紫水晶の付いた金属でできた杖だった。ただ長さが、ユキナの背丈を超えており、扱いにくそうに思えた。
「はい。どうぞ♪
ムラサキ水晶の部分が気にいってるの♪」
「じゃ、遠目からみて、今のデザインと
こっちの女神とどっちがいい?」
「今のは、シンプルだから、女神のほうがいいかな?
ムラサキ水晶はおしいかなぁ」
「うん、大体わかったよ。
見てて、絶対気にいるから!!」
僕は、つの両手杖をイメージし、しっかりとしたイメージはを固め一すると、魔法を唱えた。
「融合」
片手づつに両手杖をもち、真ん中で二つをゆっくりと重ねると両方が光り輝き、やがて一本の両手杖が姿を現した。それは、紫の水晶玉を抱え込む女神が先端についた木の両手杖が出来上がった。
驚愕しているユキナをおいて、どんな両手杖になったか魔法を唱えた。
「鑑定」
<<名前:天から授けられた聖霊魔法を操る世界樹の杖>>
<<種別:両手杖>>
<<ユニークスキル:【回復範囲アップ(中)】>>
<<ユニークスキル:【聖霊魔法能力アップ(大)】>>
<<価格:???>>
「うん、成功したみたいだ。
じゃ、次をするね」
僕の一言で、ようやく現実に戻ったがまだ、理解しきれていないようだった。
「え、え、え……」
僕は、右手に今できた両手杖と石柱をもち、イメージを固め一つの両手杖をイメージすると、魔法を唱えた。
「融合」
片手づつを真ん中で二つゆっくりと重ねると、結合した部分から光り輝き、やがて、真っ白い石で作られた紫水晶を抱く女神のついたとてもきれいな両手杖が完成した。
「呪いのせいで黒い点がついていたんだね。
さて、出来はどうかな。
鑑定」
<<名前:天上知らずの威力をほこる聖霊魔法操れる神石の杖>>
<<種別:両手杖>>
<<ユニークスキル:【回復範囲アップ(中)】>>
<<ユニークスキル:【聖霊魔法能力アップ(大)】>>
<<ユニークスキル:【破壊力(極大)】>>
<<価格:???>>
「これは、凄いね。
リイナが知ったら、絶対私もっていいそう
はい、どうぞ」
僕は、ユキナの身長に合わせた大きさの両手杖を彼女に手渡した。
彼女は、受け取ると何度も、水晶や女神、全体を見回して感嘆の声を上げた。
「き、きれいーーーーーーーーーーー
素敵♪
ほんとに、これ、私が使っていいの?」
「当然だよ、
そのために、作ったんだから。
でも、魔法のことは誰にも内緒だよ。
知られたら、大問題になっちゃうから」
「うん!うん!!
絶対言わない。
こんなすごいことができるなんて、知られたら
みんな、ヒビキのとこにきちゃうもんね」
とてもうれし気にじぃーっと見てるユキナを階段から、こっそりと上がってきたアメリアが静かな口調で話しかけてきた。
「みてたぞ、ヒビキ。
その両手杖は、エルフの国宝だったやつだ
やってくれたな」
僕は、一瞬で血の気が引いたが、ユキナの耳には入っていかず、夢の中にいて幸せそうだった。




