第46話 他の装備も鑑定してみよう
「どうだった?」
シャルルさんは、心配げに、聞いてくれている。
「調合作成成功率ダウン、魔法威力ダウンが、杖と手袋についてました。」
「調合は、やらなければ、影響はなさそうだけど、
威力ダウンは、早い段階で、何とかしないと、
冒険に影響がでそうね。
困ったわね。」
僕たちの行く末を心配をしてくれているようだ。
「解呪条件がわかるまでは、戦闘は控えたほうがよいわね。
ところで、嫌悪のスキルじゃなかったところを見ると、
他に呪いがありそうね」
なるほど、僕は、最近こっちにきたから、
考えてもなかったけど、
もともと、持ってた可能性もあるのか。
〈リイナ、どれかわかる?〉
〈わからないわ、特に呪われてる持ち物なんか、
持ってないと思うわ〉
そういって、考えているようだ。
シャルルさんが、考え込んでいるリイナを横目に、
「傍から見ると、
今にも会話をしそうな顔を持ってるような帽子とか、
たまに殺意を感じるマントも怪しそう、
突飛な色をしているローブも気持ち悪いし、
悪臭ただよう靴も、なんかありそう。
まぁ、確実に誰も近づきたくないって思いそうな本は呪われてるわね」
ひどい言われようだ。よくこんなんで、みんな会話してくれたな。
考えてみたら、ちゃんと会話できたのって、
みんなに嫌われていて、話をしたいアンリさんと
神様の扱いをうけてるシューリンさん、
それに、目の前にいるシャルルさんしか、まともに会話してないや。
〈そこが、むしろ、かっこいいのに。シャルルさんはおかしなことを言うのね。〉
リイナは意に介せずみたいだ。
僕も、そんな風に感じないのは、呪われてる証拠なのかもしれない。
〈とりあえず、帽子と、マントとローブに靴と本を鑑定してみようよ。〉
全部だけど。
リイナは、しぶしぶ、
一つ一つ鑑定していく。
<<名前:インテリジェンスハット>>
<<種別:頭防具>>
<<ユニークスキル:回想力低下>>
<<価格:???>>
<<名前:奇跡のマント>>
<<種別:マント防具>>
<<ユニークスキル:回復反転>>
<<価格:???>>
<<名前:好意のローブ>>
<<種別:鎧防具>>
<<ユニークスキル:嫌悪>>
<<価格:???>>
<<名前:リカバリーシューズ>>
<<種別:靴防具>>
<<ユニークスキル:毒ダメージ【中】>>
<<価格:???>>
<<名前:理性の本>>
<<種別:本武器>>
<<ユニークスキル:思考力低下>>
<<価格:???>>
僕は、全てが呪われていた衝撃で、開いた口が閉まらなかった。




