第439話 間話 乙女3人旅 2日目 ~世界は簡単に滅亡させれるかも?
アンナとアドアは、驚いている中、リイナに向かって賛辞を贈った。
「リイナ姉。
すごい魔法だね」
「そうだよ、
姉さん」
「そ、そう?
叔母さん、師匠に会った時に習ってきたのよ」
「ジュシア叔母さん?
元気だった?」
アンナは、リイナと違い、パパと一緒に旅をした大陸一の大魔法使いだったジュシアに、毎年会っていたため、直ぐに誰のことを言っているか判った。それでも、去年以来となるため懐かしいと少し思ってはいた。リイナは、由香里に付いて行った先に数年ぶりにあった夜に、隕石魔法を習い、魔法本に書き込みを行ってもらっていた。初めての披露となったが、二人に褒められて気をよくしたリイナは、最大隕石魔法を唱え始めた。
「ふふふ、見てみなさい!
あんな小さいのじゃなくてもっと大きいのがだせるのよ!
極大隕石落黄金龍!」
それは、雲の奥から見えるぐらいに遠いにも関わらず、太陽の倍もの大きさがありどれくらいの大きさがあるのか、判らなかった。
「ね、姉さん
こっちに向ってるよ」
「リイナ姉。
もういいから、早く消して。
こわいよぉ」
「そ、そう?」
一生懸命に消そうとしたリイナだったが、あまりの巨大さに簡単には消せず、リイナ達の頭上を通り過ぎると、その大きさは、小さな島よりもおおきかった。以前いたエスサハカ大陸にぶつかる直前ぎりぎりで、消すことに成功した。
「あぶなく大惨事になるとこだよ、リイナ姉~」
「ほんと!
流石に大きさを考えてよ!」
落ちてしまえば、リイナが思っている以上に事態は深刻なことになっていたのだが、ぎりぎりのところで消えて、数人の見学者が失神しただけの被害に収まった。
「そう?
もっとおおきくできるのに……」
悪きなく残念そうにしてるリイナをみて、二人と一匹は、絶対にリイナに逆らわないと心に誓い、犠牲になるのはヒビキさんだけでいいと口にはださなかったが同じ気持ちだった。
ゴブ八が倒していた区間を過ぎると 湯水のように強敵が現れては、リイナが簡単に倒してまわっていた。結局は、リイナ以外は倒す必要もなく、マナがつきかけるとマナポーションを使って回復させては、進んでいった。何度となく襲ってきた魔物も夕方になる頃には、戦闘もだいぶ減って行った。そんな風にリイナ達3人が思いはじめたところで、町のゲートが見えてきた。ゲートでは、ギルド職員が今か今かと待ち構えていたが、ゴブ八の姿を見られないようにするため、直ぐに降りると夕やみに隠れて向かっていった。別れ際に昨日と同じようにご飯をわたすことを告げたが、リイナやアドアには、返答を聞くことはできなかった。




