第431話 間話 乙女3人旅 0日目 ~リイナの実力は、想像以上?
「そうね、先手必勝!
火炎柱!」
リイナが、杖を取り出し魔法を唱えると何メートルもある巨木よりも太い炎の柱が現れ、焼き焦がれ光の粒子へと変わって行った。
魔樹の周りには、何十もの魔玉やアイテムが転がっていたのだが、3人は全くの興味を待たずに捨てて行った。
アンナとアドアは、リイナの一撃を見て、腕組をしながら感動していた。
「魔法は便利でいいなぁ。
私のレイピアじゃ、少し突き刺さるだけだもん」
「だよねぇ。
私の回復の出番はあるのかなぁ」
「ないんじゃない、
私とアドアは、リイナ姉さんに悪い男が寄ってこないかチェックする役目だから!」
リイナは、一人だけ巨乳な妹を冷たい目でみると、
「それを言ったら、変な男は、あなたの胸によってくるに決まってるわ」
「ですよね。
だから、アンナは、あのだるまみたいな鎧をつけてればいいの」
「あれは、スライムにとかされちゃったし、
歩いて進むには、邪魔すぎ!」
未だに、ほぼ半裸のような全てがボディラインが見える服を着ているため、人通りがほぼなかった先ほどの町ではよかったが、今後はどんどんと余計な虫が寄ってくるのは、明白だった。
「道中で冒険者はいなさそうだし、村に着くまではいいんじゃない」
「あ、あれ見て!
でっかいありんこがいっぱいきたよ」
「あれは、ヘルファイヤアントだよ、姉さん」
「じゃ、弱点はこおりかしら
氷雨!」
ナン十体もいた蟻の上空から大小さまざまなつららが現れると満遍なく地面につららの絨毯を作り、全ての魔物を一瞬で光の粒子へと変えていった。
「強すぎ。
リイナ姉だけいれば、どんな相手でも、倒せるんじゃ……
あ、あれって!」
「魔狼だね。
結構、いるね、1、2……5以上!
炎も氷も風も効かないって習った気がする」
「そう。じゃ、今回は、雷かもね
千雷矢!」
6匹で隊列を組んでいた狼たちは、まとまっていたことが災いし逃げることができずに何百もの雷矢を全身が突き抜けると、光の粒子へと変わって行った。
「リイナ姉さんはそんなに強かったんだね。
聞いてた話より、何倍も強いや」
まだ、全力をだしてないことを、リイナは心の中で心配しており、本気出したら、二人とも卒倒しちゃうんじゃないかと、考えていた。が、その後も、海から虫の巨大生物や足のある巨大魚などいくつもの敵が現れたが、初級魔法を少し強めただけの魔法だけで、撃退し村へとたどり着いた。




